体験版・sf小説・未来の出来事51

 同級生のアダルトビデオを見ている不倫課長の妻、百合江は自分と同じような名前の同級生百合乃の温水プール・セックスには心を激震するほどの影響を受けた。(ああ、わたしも、やりたい。夫とのセックスは二か月に一度になっている。日本人の三十代の主婦としては、それが平均的なのかしら。誰にも聞いたことが無いから分からないけど、百合乃は、あんなに温水プールの中で激しくやって、快楽の極みを感じているのに自分は、ここで虚しく夫の帰りを待っている。深夜の十二時頃に帰って来るんだもの。「あなた、ご飯は?」「いいよ、外で食べてきたから。」「毎日の残業は大変ね。」「まあね。でも家族のためさ。」という遣り取りが多くて、最近は私も何も聞かないし、夫も何も言わない。)同級生の百合乃が温水プールの中でのカタシとのセックスを終え、次に超スイートルームのダブルベッドの上で温水プールの温水が裸身に残ったままカタシと正常位で性結合をしたところで不倫課長の妻、百合江はビデオを停めた。(百合乃。ありがとう。続きは又、楽しみに見るわ。わたしも行動しなくっちゃ。)百合江は自分のスマートフォンを手に取ると出会い系アプリで相手探しを始める・・・とアフリカ人形は時流太郎の心に語ると、(ちょっと長いかな?)と訊いてきた。流太郎は、(いいや、面白いな。続けてもらおう。)アフリカ人形(よし、続けるぞ。そこでオレは不倫課長の妻の出会い系アプリを操作して、ある人物に登場してもらった。ニックネームはT、初老の男性。
撮影希望の女性を募集しています 希望であれば目隠しやボカシを入れられます。主婦の応募も歓迎します。
という呼びかけが表示された。不倫をまだ、した事のない不倫課長の妻の百合江は(まあ、私にピッタリンコじゃないの。もしかして、AV?それでも、いいわ、不倫できるなら)と瞬思してメールで応募してみた。十分後には返信メールが届く。
ご応募、ありがとうございます。わたし共の会社は東京にありますが、どちらに、お住まいですか?
百合江はメールを返信して、
福岡県福岡市です。遠いですか。
すると、すぐにTからの返信が、あった。
福岡市ならフレッシュアイランドに私共の支社があります。明日にでも飛行機で飛びますから、明日の撮影では、どうでしょうか。
百合江は乳房を高鳴らせて、
明日で構いません。初めてです。撮影されるのは。
Tからはスグに返信が
初めては大歓迎です。ういういしい、ですもんね、初撮影は。ギャラも、はずみますよ。明日、又、連絡させて、いただききます。今日は、おやすみなさい。
百合江の乳房の中を期待と不安が錯綜した。その夜、夫は十二時を過ぎても帰らなかったので百合江は寝てしまった。
朝起きても夫は、いなかった。帰って来た様子もない。朝は子供を送り出すと、居間に座る。テーブルの上のバナナの一房から一本を取り出すと自分の赤い唇の中に入れる。まるで、それを男の果実棒のように咥えて口に出入りさせる。すると百合江の体は熱く、火照って来た。バナナを食べてしまうと寝室に行き、夫には分からない場所に隠したバイブレーターを取り出す。ある人気AV男優のペニスと全く同じ形、長さをしていて、おまけに自分の股間に挿入すると、そのAV男優の息遣いまで再現される。百合江は下着を履いていないので両脚をソファに座ったまま、大きく広げるとバイブレーターを赤い陰唇に挿入した。AV男優の荒々しい性行為の息遣いが百合江の耳に聞こえてきた。まるで、そのAV男優に犯されている気分になり、百合江はソファに寝そべった。その時、スマートフォンからメールの着信音が鳴り響く。百合江はバイブレーターを股間に挿入したまま、テーブルの上のスマートフォンを手に取るとメールを確認する。やはりTからの送信だった。
T おはようございます。私は今、フレッシュアイランドの福岡支社に来ていますよ。奥さん、こちらは撮影いつでもスタンバイです。今から、どうですか。
百合江は股間のバイブレーターを外さずに返信する。
今から行けます。よろしく、お願いします。
すると、すぐに返信が、
T 弊社の所在地の地図と住所を添付していますから、お待ちしています。
百合江の股間のバイブレーターが激しく動き、AV男優の声が、「おわああ、いくっ!」と叫んだ。百合江も同時にイってしまった。
しばらくして百合江はバイブレーターを外して起き上がると、身づくろいをして外出した。サングラスは一応、かける百合江、帽子も、かぶってマスクも付けた外見でロボットタクシーはスマートフォンで呼ぶと三分くらいで到着した。「アイランドシティのココに行ってください。」と百合江はロボット運転手にスマートフォンを見せた。そこにはTから添付されて送信された地図と住所が載っている。ロボットは、それをカーナビに差し込んで記録すると百合江にスマートフォンを返した。タクシーの窓の外は流れるように動き始めて二十分程でフレッシュアイランドのTが待つ会社のビルに到着した。自社ビルらしく受付には赤い帽子を被ったサイボーグの若い女性が座っている。百合江は受付に近づいて「撮影希望の者です。」
と話すとサイボーグの女性は微笑みを湖上のように浮かべて、
「13階が社長室です。あちらのエレベーターで、どうぞ。」
と右手で近くのエレベーターを指し示した。百合江はエレベーターで社長室へ行く。ドアが開くと地中高年の男性が私服で立っていた。Tらしい。男は嬉しそうに、
「やあ、どうも。私がTですよ。撮影スタジオは社長室の隣です。社長室からも行けます。まずは社長室に入りましょう。」
と話すとドアの所へTは行くと、ドアを開いた。二人は中に入る。社長の机の後ろには書棚に似たスチール製の置き場所にビデオテープやらCDROMがギッシリと並べられている。それはアダルトなものばかりだ。Tは応接ソファに百合江を座らせて、自分も百合江の真向かいに座らせる。それから、
「ようこそ、お越しくださいました。ウチはAV制作会社なんですよ。今では制作数が日本一で、売れ行きも日本一です。それで女優さん探しに苦労しています。お金は一杯ありますから、奥さんにもヨソより倍は出演料を出します。政治じゃないけど金が決め手のアダルトです。気持ちよくなってもらって、お金も沢山貰える。こんな副業は他には、ないですからね。」

百合江は微苦笑した。帽子とマスクとサングラスが百合江の表情を、かなり隠している。Tは勇みよく、
「奥さん、隣のスタジオでは男優がスタンバイしていますよ。行きましょう。」
確かにスタジオでは男がパンツ一枚で椅子に座っていた。広いスタジオでは様々な状況設定がされている。ラブホテルの部屋、医療現場、飛行機の中など、壁にはドアが並んでいて、その内部は更なる場面が設定されているのだろう。Tは、
「奥さん、サングラスと帽子とマスクを外してください。そこのテーブルに置けば、いいですよ。」
言われた通りに百合江がすると、Tの目は夜空の星のように瞬き、
「いやあ、奥さん美人ですね。胸の膨らみも凄い。旦那とは毎日、セックスしているんでしょう。」
「いいえ、二か月に一度ほどです。」
「信じられないな。おいハメ一郎。奥さんの胸を触らせてもらえ、いいですね?奥さん。」
「ええ、いいです。触って下さい、男優さん。」
ハメ一郎は既に股間の肉道具を半分ほど立てていたが立ち上がり百合江に近づくと彼女の胸をス~っと右手で触った。百合江は軽く悶えると、
「あっはん、乳首に触れました。立ってきてます、乳首が。」
と気持ちよさそうだ。」
Tは、
「もうカメラは回っていますよ。カメラマンは、いませんけどね。奥さん、男優のリードに任せてください。いけ、ハメ一郎。」
ハメ一郎は百合江を抱くと抱え上げてラブホテルの場所へ移動する。百合江は自分を抱きかかえているハメ一郎の顔を真直に見て、(この人、政治家の玉金硬一郎に、よく似ている!)と気づいたのだ。(そんな事ないわよね。他人の空似なのかしら。)ベッドに横たえられた百合江はハメ一郎に長いキスから舌を入れられ、首筋を舐め回され、乳房を吸われ、太ももを大開脚されて、クンニリングスをされる。その技巧の素晴らしさは夫を遥か彼方に凌ぐものだった。百合江の股間からは甘い蜜液が滲み出し始める。ハメ一郎の股間のモノはバナナかと思わせるほどに巨大化していた。頃よしと見たハメ一郎は百合江の股間にバナナもどきを入れようとしたので百合江は「玉金硬一郎さん!気持ちいいっ!」
と叫んでみた。すると、どうだろう、ハメ一郎のバナナのような大男根は見る見るうちに委縮していったのだ。百合江はハメ一郎の顔が、しまったと言っているのを見て、大開脚したまま、
「やっぱり玉金硬一郎さんですね。新進民主党を支持していますよ。誰にも言いません。」
「いえ。玉金硬一郎は僕の兄です。双子なんですよ。似ているのは仕方ないです。でも兄は、それほど有名でもないから今まで気づかれなかったんですけど。」
とハメ一郎は説明した。百合江は納得して、
「分かりました。早く来て!」
と更に開脚した。彼女の陰唇は大きく開いている。ハメ一郎は百合江の蕩けそうに柔らかな尻を抱えると再勃起した。ハメ一郎の肉凶器は百合江の久しく何も咥えていなかった淫裂に突き刺さっていく。百合江は顔を、のけ反らせて
「すっごーい。夫のより、いいわっ。あん、ああーっ。」
と大いに淫らな嬌声をあげた。
ハメ一郎と百合江の収録は二時間にも及んだ。AV監督らしいTは、
「お疲れ様でした。タクシーを呼びますから。」
と百合江に声を掛けた。
スタジオを出て行った百合江の後ろ姿が消えたのをみてハメ一郎は、
「見抜かれましたね、お父さん。玉金硬一郎の弟という事で誤魔化しましたけど。」
「ああ、おまえは俺の子だ。政界なんて向かないよ。政治では金も儲からないし。俺の跡を継いでくれれば、いい。」
パンツ姿の硬一郎は、
「それでも、せっかく党首になったんだし、AVが日本の社会に本当に確立するように法改正も、していきます。」
「ああ、頑張ってくれ。早めに政界は引退して俺の跡を継ぐんだぞ。」
無言の玉金硬一郎、これから天神で政権演説をする予定だ。

という事でだ。)とアフリカ人形は流太郎の心の耳の中で語った。(まず第一歩は成功した。辛い思いの不倫子の恨みを晴らさなければ、ならない。玉金玉男に出会い系サイトに入らせて、不倫価値用の妻の百合江に会わせたのも俺の力なのだ。後は百合江と玉金硬一郎のアダルトビデオが出回るのを待つだけ。意外と早く一週間後に発売された。これは新進民主党が主張するアダルトビデオ新法が国会を通ったのだ。玉金硬一郎は街頭演説では話さないが密室での集まりではアダルトビデオが早急に発売される新法を制定する事を有権者に主張した。彼の支持者は、ほとんど男性だったので皆、支持者は賛同したものである。次に玉金硬一郎が狙うのは無修正、つまり女性器、男性器の公開である。これは玉金は隠密な集会では発表している。
さて。この不倫課長の妻の百合江のアダルトビデオを不倫課長に購入させるか閲覧させるか、しなければならない。オレは今、奴が不倫中の新入美人社員にエリートの別の会社の独身男に出会わせたのだ。当然の事ながら彼女は不倫課長に会うのを拒否した。性欲の捌け口を失った奴はビデオ鑑賞個室に会社帰りに出かけた。奴は個室で新着アダルトビデオを探すと「課長の妻」というタイトルのビデオを見つける。(面白そうだな、これは)と思った奴は早速、それを見始める。なんと自分の妻の百合江が出ているではないか。(おお。気持ちよさそうにセックスしているな、百合江。なに・・あんなに乱れた裸身はオレにも見せたことが無いのに・・・。騎乗位に後背位、駅弁売り体位、モザイクも薄い・・・男優の目にはボカシが入っているが何処かで見たような気もする。それにしても数十回はイッた百合江だ。)
帰宅した奴は妻の百合江を問い詰める。
「おい、おまえアダルトビデオに出たな。」
「ええ。あなただって浮気してるんでしょ。だから、わたしも・・・。」
「・・・・・。」
絶句する不倫課長。数日後に奴の部下の男性は
「課長の妻というアダルトビデオを見たけど凄いな。うちの課長の奥さんだよ、あれは、きっと。」
と仲間に話す。仲間は、
「本当か、それ。それならオレも見てみるよ。インターネットでも見れるんだろ?」
「ああ、見れるよ。おれさ、課長の分譲マンションに行って、奥さんを見た事があるんだ。」
「そいつは凄い、今日、会社が終わったら是非、見る。」
翌日、奴は部長に呼び出される。別室に行くと部長から、
「アダルトビデオに君の奥さんが出ているじゃないか。」
「・・・そのようです。申し訳ありません。」
「もう一度、出演するようなら君の進退問題にもなるからな。」
「はい、決して、そのような事には、ならないように妻に言い含めます。」
「そうしてくれ。それにしても君の奥さんの裸と乱れ方は凄いな。人気AV女優並だよ。男優がテクニシャンなんだろう。」
と好色な表情で部長は云った。翌日、又、奴は部長に呼ばれた。
「君は社長によって解雇された。理由は分かるかな。」
「分かりません。妻のアダルトビデオの件ですか。」
「違う。君は部下の新人社員と不適切な関係を持っていた。昨日、それを新人社員が社長に話したんだ。」
言い訳の仕様もなく奴はクビに、なった。
再就職を探したが見つからない。新就職先では前職場の退職理由を本人ではなく、前職場に連絡して尋ねるからだ。失望した奴の遺体は睡眠薬を多量に服用した死因で発見された。それはネットニュースでも報じられて不倫子も、それを読み溜飲を下げた。
どうだい?この話。)流太郎は心の中で、
(それは凄いね。で、あんたはアフリカの精霊なのか。)
(いや、いや。アフリカの精霊に、それほどの力があるのかどうかは私は分からない。ただ私はシリウスに近い星の高度に発展した星から来た人工的に作られた精霊なのだ。私の御主人に地球で活動するように命ぜられたのでね。光よりも速く飛べるし、霊体なので食べ物や飲み物も要らない。地球での活動は御主人様に報告する。シリウスに近い星に帰還したら。私の御主人様は霊能者なんだ。)それに対して流太郎は、
(それで。僕の役に立ってくれるのか。あんたが。)
(ああ、役に立つとも。出世するよ。あんたは。自衛隊の地下組織、情報第三部隊に委託的に関わっているだろ、あんた。)
(なんで、そんな事を知っている?)
(まあまあ。理由は知らなくても、いい。そして最近、参謀本部の軍田大元帥を暗殺益する話を聞いたね?)
流太郎は腰の関節が外れるような程、驚き、
(どうして、そんな事まで・・・)
(まあ、理由は知らなくていいよ。だからこそ、その軍田大元帥暗殺益に私が貢献できると言いたいのさ。いいね?)
流太郎の顔に喜びが溢れて、
(いや、ありがとう。)
(では、私を自衛隊情報第三部隊に連れていくように。)
(そうしますよ。よろしく頼みます。)
時流太郎はアフリカ人形を手に取ると背広の上着のポケットに入れた。それから専務の釣次郎の方を向くと、
「自衛隊に行ってくるからな。留守番を頼んだよ。」
「はい、いってらっしゃい。」
自分が持ってきたアフリカ人形が自衛隊の根幹を変える事に活躍するとは、その時の釣次郎は想像さえしなかったのであった。
フレッシュアイランドの陸上自衛隊情報第三部隊に歩きつくと流太郎は七谷教官にアフリカ人形を見せた。机の椅子を立ち上がると教官は興味を示して、
「珍しいな。変わったものだね。」
流太郎は、
「実は、このアフリカ人形は只の人形では、ないんです。自分に思念で話しかけてきました。」
七谷の目は鋭く光り、
「ほーお、そうかね。それで何を話したのか。」
「軍田大元帥の暗殺に貢献できる、と話しました。」
七谷は、
「すごいな。それに、その計画を知っているとは・・・。君の妄想じゃないのか、と疑うのが常識だ。だが私は、そうは疑わない。何でも、やってみないとな。結果は分からないものだ。計画の責任者は湖水一佐だが、作戦そのものは私に任されている。うん、アフリカ人形で軍田大元帥を葬(ほうむ)られるのなら試してみたい。」
その時、七谷一尉の心の耳にアフリカ人形の声が聞こえた。
(よう。私がアフリカ人形のモガベだよ。初めましてだな)
七谷一尉は奇異な顔をして心の中で
(初めまして。私の声は聞こえますか。)
(ああ、よく聞こえるよ。)
(我々の計画である軍田大元帥暗殺について協力して下さるのですね。)
(もちんさ。それには、まず第一に私を軍田大元帥に会わせてくれないとな。)
(分かりました。私が直接、軍田大元帥の所に行くのは難しいので少々、お待ち下さい。)七谷一尉は机の前の椅子に座ると固定電話で連絡する。
「湖水一佐、七谷です。急な話ですが今から参ります。はい、ただちに。」
七谷一尉は立ち上がると時流太郎に近づいて、
「アフリカ人形を借りるよ。」
と右手を差し出した。
アフリカ人形・モガベは七谷一尉の手に渡る。七谷は「君も出てくれ。講義室で待っていなさい。」
と指示すると足音も高く七谷一尉は湖水一佐の待つ部屋へと向かった。その部屋は、そんなに遠くではなく二分もすると七谷一尉は到着した。湖水一佐の部屋は七谷一尉の部屋の八倍は広い。ゆったりと椅子に腰かけた湖水一佐は四十代前半の顔を三十代の七谷一尉に向けると、
「急な話とは、もしかしたら軍田大元帥の件か。」
と鋭く指摘した。七谷は上着のポケットからアフリカ人形を取り出すと、
「はい、軍田の件です。このアフリカ人形は何と軍田消滅計画を知っています。」
湖水一佐の目が輝いた、そして、
「そうか、普通なら馬鹿馬鹿しいと否定される事だな。だが私はオカルト好きというよりもオカルトマニアな程だ。そのためとも言えないけど通常の指揮過程を外されて情報第三部隊長を任命された。いわゆる呪いのアフリカ人形なのだね。」
その時、湖水一佐の脳内にアフリカ人形の声がした。
(そうだ、湖水さん。私はモガベ。実はシリウスに近い星で作られた人工精霊なのだ。)
湖水一佐が、それほど驚かなかったのも、彼は降霊会のようなものに参加していたりしたからだ。湖水一佐は頭の中で(ようこそ、モガベさん。いやモガベ様。私は情報第三部隊長の湖水一佐です。軍田大元帥暗殺計画を御存知のようですね、モガベ様。)
(ああ、知っている。でも、この時点では私は何も出来ない。そこで軍田大元帥に会わせてくれ、という事だ。それに暗殺というより殺益と呼ぶべきだな。)
(なるほど、そうでございますね。殺益。全くで御座います。分かりました、軍田大元帥に今から会う予定です。モガベ様。わたくしの制服の上着のポケットの中にご滞在ください。軍田の部屋に入ったらモガベ様を取り出して軍田に見せてやります。)
(うん、そうしてくれ。)湖水一佐は七谷一尉に、
「そのアフリカ人形を私に渡してくれ。軍田大元帥に見せるためだ。」
と指示、七谷一尉は無言でモガベを湖水一佐に手渡す。湖水一佐は立ち上がると、
「今から軍田大元帥に会いに行く。君も、この部屋を出るんだ。」
と命令した。軍田大元帥の部屋は、そもそもフレッシュアイランドの基地内には、ない。福岡市中央区の福岡城の地下にある。それなので湖水一佐はスマートフォンで軍田大元帥に連絡をして面談の約束を取り付けた。フレッシュアイランドの地下から湖水一佐専用ジープで福岡城の地下まで通じている道路を走っていく。トンネルの内部より明るく照明された広い地下道路を走っているのは湖水一佐の専用ジープだけだった。時折、逆方向から専用ジープが走り過ぎたが、極めて少ない車両だった。福岡城まで時速100キロメートルで走る専用ジープは太陽光と電池を両方使える自動運転も出来る最新型のジープだ。自衛隊の車両そのものも電動式に切り替わっている。地下道路の照明も自衛隊独自で給電している太陽光発電システムに、よるものだ。
そして何と運転手はロボット運転手である。運転自体は自動運転で行なわれている。福岡城の地下にある参謀本部までの道のりは、そんなに遠くはない。到着して湖水一佐は顔を見せるだけで警衛は門を通してくれた。兵舎は廊下も地下なのに昼間のように明るかった。軍田大元帥の部屋までは少し歩く必要がある。その部屋の扉の前に立ち、モニターカメラに湖水一佐の顔が映されると中からインターフォンで軍田大元帥の声が、
「湖水君、入り給え。」
と声を掛けた。ドアノブを捻って湖水一佐は部屋の中に入る。なんと広い部屋である事か、そこは百坪は、あろうかという広さだった。天井も高い。壁面に映画館のスクリーンと思われるようなパネルが設置されている。パソコンは横並びに十台は設置され、背後にはスーパーコンピューターと思われる巨大な機器が聳え立つ。部屋のドアのすぐ近くには応接用の長椅子とテーブルが客人を迎えるかのように並べられている。何処からともなく現れた軍田大元帥は快活な態度で湖水一佐に、
「よく来たね。湖水君、そのソファに座りなさい。」
と話す。言われた通りに長椅子に座った湖水一佐の前に軍田大元帥は腰かけると、
「話とは、何かな。」
「実は大元帥。珍しい人形を手に入れたのです。これです。」
と湖水一佐は発言すると制服の上着のポケットからアフリカ人形のモガベを取り出して軍田大元帥に見せる。軍田は興味深い顔で、
「なにやらアフリカの人形だね。不思議な雰囲気を持っているなー。これが自衛隊と何か関係があるかな、湖水君。」
その時、軍田大元帥の耳の中でモガベの声がした。
(こんにちは、軍田大元帥。私はアフリカ人形のモガベだ。)
軍田大元帥は奇異な顔をすると湖水一佐に、
「空耳かな。私には、この人形が話しかけたように聞こえたけど。」
(空耳ではない。私の声だ。軍田大元帥、あなたは日本紅党の桜見・世子と関係を持っているだろう。)
(なぜ、それを・・しまった!聞こえたかなモガベ殿。)
(よく聞こえたよ。もっとも君が私とテレパシー的に話せるのも私が君を霊的に活性化しているためだよ軍田君。)
テーブルの上に置かれたアフリカ人形のモガベは淡々と指摘した。軍田は、
(そうだったのですか、モガベ殿。私には霊的能力など、ないと思っておりました。)
(ないようだね、軍田君。私の霊的な援助で君は私と会話できる。)
自信を失う軍田にモガベは(桜見世子の父親が陸上自衛隊の陸将であった事に好感を持った君は桜見世子とラブホテルに行った。)
反論しない軍田大元帥は事実を認めたようなものだ。モガベは(そこで行なった行為は後々、知られていくだろうが、それよりもオタクは日本紅党を支持する事に、したんだな。)無言の軍田大元帥にモガベは続ける。
(そのような事を非難する気は私には、ない。それよりもアンタには初恋の女性が、いた。婦人自衛官の。そうだろ?)軍田は無言で頷く。モガベは(アンタは防衛大学校の一年生、彼女は防衛大学校の近くの陸上自衛隊の駐屯地に入隊したばかりの18歳の女性だった。美人でモデル体型の彼女と交際を始めたアンタだったが彼女は一か月後に交通事故で亡くなった。そうだな、軍田君。)
軍田大元帥は驚愕で動揺する眼を上げた。そして思念で(どうして、そこまで分かるのですか)モガベは、
(すべてアンタの脳内に記録されているんだよ。私は、それを読むというか見ることが出来る。)
(そうなのですかーっ。どうか私の守護神になって戴けませんか)(それは無理だな。でもアンタを喜ばせる事は、してあげよう。それには金が必要だけどね。)(いくらでも出します。モガベ様。)(それでは見積もりなど出しておこう。湖水君に報告させる。)(ありがとうございます、モガベ様。)(おう、それでは後程(のちほど)にな。)それからモガベは湖水一佐にだけ聞こえるように(湖水君、帰るぞ。)湖水一佐はテーブルの上のアフリカ人形のモガベを手に取ると制服の上着のポケットに入れた。そして立ち上がると、
「それでは軍田大元帥。失礼します。」
と挨拶すると踵を返して大型すぎる部屋を出る。それから長い廊下を歩いて兵舎からジープの待つ駐車場へ行き、ロボット運転手にフレッシュアイランドの駐屯地に帰るよう指示する。明るい地下トンネルからフレッシュアイランドに戻ると湖水一佐は七谷一尉に自分の部屋に来るように連絡した。

体験版・ブルジョア気分でセックスしたい

 照山秋絵は福岡県福岡市南区井尻に住む、二十八才の主婦だ。人口百五十万人を突破した福岡市は、全国で六番目に人口が多いところ。照山秋絵は福岡市の生まれ育ち、夫の照山幸次郎も同じだ。
照山秋絵の身長は158センチ、B86 W59 H89となかなかの身体であるけれど、顔は美人と言うより知的な印象を与える。
それもそのはず、秋絵は九州大学文学部国文学科を出た才媛で福岡市内の不動産会社に勤務した後、夫の幸次郎と結婚した。
夫の幸次郎は身長178センチと高く、やせ型で出身大学も秋絵と同じ九州大学で経済学部の卒業、二人は同い歳で学生時代には同棲していた。
秋絵の実家は福岡市内にあるけれども、東区にある九州大学には遠いため、大学のある箱崎という町に1LDKの広い部屋を娘に借りてやった。
大型冷蔵庫まで備え付けてやった父親の配慮は、幸次郎との生活に大いに役立った。大学四年の夏に同凄を始めた。出会いは、その年の春に大学正門を抜け出た秋絵に後ろから幸次郎が声をかけたのだ。幸次郎は秋絵の大きな尻がぷるんぷるんと左右に揺れるのを見て、胸に込み上げるものを感じた、追いすがると幸次郎は、
「ちょっと、君。いいかな?」
「えっ、なんですか。」
振り返って立ち止まった秋絵の顔は美人ではなかったけども、幸次郎の視線は秋絵の胸に移動すると、その豊かな膨らみを認めて合格点を心の中で与えた。
「この近くで、お茶でも飲もうよ。」
「いいわよ。」
幸次郎の実直そうな顔はハンサムでなかったため、秋絵は安心したのである。つまり軽いナンパではないと、値踏みした。
秋絵のような知的レベルが高い女性に限らず、ハンサムな男性は女性は敬遠する。結婚するのにいやな男性の一番目は
女癖の悪い男
だそうだ。幸次郎は、
「じゃあ、連れて行くよ。」
と秋絵を誘導した。個室喫茶みたいなその店は、周囲を気にせずに話せるのがいい。
幸次郎は目の前に座った秋絵が大きく足を開いたので、白いパンティが眼に留まったが、すぐに秋絵は足を戻した。
幸次郎の口の中に唾液が出てきた。二十一歳の女性が持つ香りみたいなものを彼は、鼻一杯吸い込んだ。すると、股間のイチモツが少し反応してしまった。でもまず、会話をしなければ・・・
「君、頭がよさそうだね。」
と口火を切ると、秋絵は平然と、
「そうかなあ。文学部だから想像力の方が優先されると思う。」
「文学部ねー。ぼくは経済学部だよ。」
「それじゃあ、違いがありすぎるかもね。」
「男女の差ほどは、ないと思うよ。」
秋絵はくちびるの左右を両方上に上げた。目じりも笑って、
「気障な表現ね。それ。」
「文学的かな、と思って、言ってみたんだけど。」
すてきな人だわ、と秋絵は思った。この歳になるも男性経験ゼロの彼女は、男に声をかけられたのは、これが初めてではない。やはり、喫茶店に連れられていって、さて話を聞いてみると英会話教材のセールスだったり、あやしげな新興宗教へのお誘いだったりした。
それというのも秋絵は二十歳までは貧乳だったし、貧尻だったのだ。ここ一年ちょっとで、大きく女としては発育したのだが、秋絵の身体を見て好色な視線を注ぐ男も、彼女の顔を見るとまともな顔に戻った。つまりは、秋絵を軽い女と見ないということで、これは正解だろう。
目の前の男は過去の男性とは違う、と秋絵は直感したので、
「文学も好きなのかしら。」
と、弱弱しく尋ねると、
「ああ。ぼく、文学部に入ろうと思ったんだ。そしたら、高校の担任の先生が反対してね。男は、経済だっていうものだから。」
「なるほど、そうね。わたし、兄がいるけど、やはり経済学部に通わせられたのよ。兄も文学好きだけど、うちは明太の会社ですから。兄は社長にならないといけないし、父が、
『文学部にどうしても入りたいのなら、学費は新聞奨学生にでもなって稼ぎなさい。』
と言うと、素直に経済学部に入ったのよ。京都大学のね。」
「京都大学になぜ?」
「うちは、もともと京都なのよ。でも京都も博多も美人の産地だから同じね。わたしは美人じゃないけど。」
「そんな事ないよ。君は綺麗だ。というとお世辞めくから、本当のところは知的美人だな。」
秋絵は、うなずいた。その日は、それから携帯電話の番号を教えあって別れた。

それから数ヶ月後のある夏の朝、秋絵は幸次郎の荒々しい、いつものセックスを堪能していた。学生同凄である。鉄筋マンションの六畳の部屋で朝と晩、幸次郎に抱かれて九州大学に通った。
避妊具なしの性交は、幸次郎も覚悟の上だ。妊娠しても、出産は卒業後になる見込みで、秋絵が見込んだとおり幸次郎は真面目に二人の関係を考えていた。
勉強もあるし、週二回のペースでセックスに朝晩、一時間ほど励む。若いのに少ないと思う奥さん方は、セックスレス夫婦も世の中には多いという事を考えるべきだ。
初めて知った男のちんぽを、秋絵のまんこは離さなかった。文字通り秋絵の膣は幸次郎の竹のような男根を力強く締め付けた。幸次郎は外は暑くてもエアコンの効いた秋絵の部屋で下の布団一枚で、秋絵の上に乗り高速度で腰を前後に振りながら、
「おおー、秋絵―っ、ちんこがしまっていいー。あっ、出るっ。」
と叫ぶと、男の精密エキスを心置きなく放出すると、柔らかく大きな白い尻を若々しく震わせながら秋絵は、
「おまんこ、いいーっわっ。」
と叫んで、幸次郎の尻を両手で掴んで自分の方に引き寄せた。二十分の前戯と二十分の性交、二十分の後戯で朝晩のセックスは構成されたが、この時間はそれぞれ短くなる事も多かった。
九大生でもあるし、試験前にはセックスを控えておいた。試験が終わると徹夜でセックスに励む二人だった。
一晩最高、三回というのが幸次郎の記録である。秋絵の上で果てた後、幸次郎は、
「三回が限度だろう。度を超して射精すると下手したら死ぬかもしれないらしいよ。」
彼の顔を十センチ前で布団の上に横になって眺めながら、秋絵は、
「本当なの、それ?」
幸次郎は秋絵の大きな尻を優しくつかんで揉みほぐすようにすると、秋絵は、アアン、と眉を寄せて呻いた。幸次郎は、
「豊臣秀吉の本当の死因は、女とやりすぎたかららしい。三百人以上の女性とセックスしたあと、秀吉は死んだんだって。」
秋絵は幸次郎の小さくなった肉欲棒を右手で掴んでみた。すると、それは少し膨らんだ。
「そうなの。わたし、あなたに早く死なれたら困るわ。まだ学生だしなー。本当のセックスは、結婚してからね?」
「今でも世間のセックスレス夫婦よりは、セックスしているよ。そんな夫婦、奥さんが可哀想だよ。中には・・・・。」
と秋絵の硬さの残った乳首にキスすると幸次郎は、話し出した。

関東の方の主婦でさー、カリスマ主婦っているんだよ。アフィリエイトですごく稼いでいてね。アフィリエイトってインターネットで、企業やお店の商品やサービスを紹介して儲けるんだけど。
その主婦のアフィリエイトへのきっかけが、だんなのボーナスが出なかった事らしい。
こどもの教育費だけでもと、その主婦は考えたらしいね。
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「登喜子、すまない。おれ、今年の夏のボーナスはなしだ。」
敬二は妻に話した。
「しかたないわよ。社会的な不景気ですもの。でも、いいわ。夜のお勤めだけでもしてくれれば。」
三十後半の登喜子は、色っぽい眼をして夫を見た。敬二は、
「ああ。ボーナスがないぶんだけ、夜のボーナスを出すとするか。」
と食卓で子供の寝静まった頃に、妻に答える。
いそいそと、食器を片付ける登喜子に敬二は後ろから襲うように抱きつくと、彼女の首筋を舐めまわした。登喜子は身をくねらせながら、
「ここじゃ、やめて。子供に聞こえるかもしれないから。」
「いいさー、聞かれても。おれたちの子供だろ。」
敬二は固くなったモノを妻の尻に擦り付ける。じわーっと、まんこが濡れるのを登喜子は感じたが、
「あなたみたいなスケベに、なってほしくないもの。」
と笑うように答えると、ふっと敬二は登喜子から離れて、
「大体、子供の教育で疲れたとか言って、ここしばらくご無沙汰だっただろう。だから、ボーナスないんだよ。」
「そんな・・そんな事が、ボーナスと関係あるの?」
「いや・・・言いすぎだな。関係はない。不景気が原因だろう。でも、おれの性欲は好景気なんだよ。」
敬二は自分の方を振り向いて立ったエプロン姿の妻の両肩を捉えて、キスをした。すぐに敬二は舌を差し込んだ。妻は柔らかく、それに応える。ぐんぐんと敬二の肉欲棒は大きくなっていった。エプロンとスカートをしたままの登喜子のパンティを身をかがめて、ずり降ろした敬二は妻のエプロンとスカートを上に上げた。豊かな陰毛が丸見えだ。敬二は妻を抱えて、台所の食卓の上に乗せると足を広げさせた。妻が腰掛けている食卓の部分は、いつも子供が食器に顔を向けているところだ。
登喜子は愛汁が溢れてきたので、声を出さなかった。敬二は妻の両足を抱えるようにして、いつの間にかズボンのチャックから出している金剛のような棒を妻の開いた穴の中に挿入していった。
夫の首にぶら下がるようにして、声を出すまいと頑張った妻の登喜子は夫が割りと早く放出した時に、
「あ、はーんっ。」
と艶かしく悶えると、食卓の上で腰を震わせた。

銀座のキャバクラに立ち寄った敬二は、ナンバーワンのあゆみに、
「今月から愛人やめても、いいのね?」
とトイレの前で聞かれた。
「すまない。夏のボーナスの後払いにしてくれた君には悪いけど、次のボーナスは確かじゃないし・・・。」
あゆみは冷たい眼をすると、
「いいわよ。お金に予定立ったら又、声かけてね。」
すぐに背を見せて歩いて行くあゆみの尻を見て、半分ちんこを勃起させた敬二ではあった。
数ヶ月、あゆみは敬二の愛人として都内某所にある彼女の自宅の高級、高層マンションの最上階まで敬二は、退社後、訪れていてはセックスレスとなった妻の代りにしていたのだ。
手付金というか前金をいくらか払っただけで、あゆみは敬二との愛人関係を了承していた。
敬二の今夏のボーナスは、あゆみへの銀行振り込みで跡形もなくなくなっていたのだ。やせていても胸と尻の大きなあゆみの身体は、敬二のちんこを捕らえて放さなかったのだが、昨夜の妻との台所でのセックスは、続けて夫婦の寝室での二回目にも持ち込めたので、妻は三十代後半とはいえ自分専用の女で、そういうまんこも持っている事がわかった。
なんとも、嵌め心地がいい。若いが、あゆみのまんこは遊び馴れているらしく、締まりのないようにも感じられると思い出す敬二だ。

次の日、敬二は又、台所で妻の身体を求めたが、
「ごめん。今からわたし、仕事なの。」
と拒否された。
「仕事?どこへ行くんだ、今頃から。」
「パソコンで、できるのよ。アフィリエイトって言うんだけど。」
「・・・・。」
「少し稼げば、セックスできると思う。」
登喜子は、すぐに台所から消えた。
次の日、敬二は食事後、トイレに入った妻にドアの前で、
「もう、終わったか?」
中から、
「終わったわよ。今はパンツはいてるところ。」
ガタッと勢いよくドアを開けると敬二は、パンティをあげようとしている妻に襲いかかった。登喜子は、
「やめてっ、こんなところで。」
と声を出したが、その唇は夫にふさがれた。それでも、口を外した夫に、
「アフィリエイトやってると、儲かるのが分るのよ。お願い、ここでのプレイはいつかするから。」
と両手を合わせた。夫は、たてていたモノが萎んでいくのを感じた。

幸次郎は寝そべったまま、
「それからしばらくして、その主婦はカリスマ主婦として有名になったし、という話。」
と秋絵に語った。秋絵は、びっくりしたような顔で、
「カリスマ主婦って、本当は大変なのね。実情は。」
「ああ、その夫の裏話もネット界のパパラッチが探り出したらしいよ。」
「ふーん。そうなのね。」
それから二人は朝陽の光が射してきたので、起きて服を着て大学に行く準備をした。
ドアを開けない玄関の中で、立ったまま二人はキスをしてから外へ出る。
九州大学は国道三号線沿いにある。その車道の大学側の歩道に沿って白い壁が延々と続き、中の様子は見えない。2013年の今は、かなりな部分が西区にできた新しい九州大学用地に移転しつつあり、2019年には完全に西区元岡という福岡市西の郊外に完全に移ってしまう。秋絵と幸次郎の頃には、第一ステージとして移転が始まっていた。最初のステージでは理系の学部だったので、幸次郎と秋絵は関係なかった。
 二人とも授業は真面目に出て、それが終わっても一緒に帰る事もなかった。近年よくあるカップルが手を繋いで並んで歩く、というような事もする事はなかった。むしろ、二人はそうするのを避けた。
なぜか、というと秋絵の手を握っただけで幸次郎は勃起したからだ。
東京でも福岡でも見られる手を握って歩くなどというカップルは、セックスレスなものと思って間違いない。ちんこを立てつつ街を歩くなんて事は、いくら男でもなかなかできないからだ。
また、その接触から即座にセックスに移行できないというのも、その男のインポ体質を表している。
手を繋いで歩けるのは、小学生までである。
大抵は幸次郎が先に部屋に帰っている。秋絵はもちろん、合鍵を彼に渡した。夕食の食材をコンビニで買って、秋絵が戻ってくる。
前に一度、二人で外食した。箱崎商店街の中にあるイタリア料理店は、小さな店で顔を合わせて食事をするにはもってこいのところだが、その頃、二人は週二度のセックスという慣習に馴染んでいて、その日が、やる日だったのだ。前菜に続いてパスタが運ばれた。幸次郎はフォークを取ろうと、まとめておいてある小さな細長いかごに手を伸ばすと秋絵も同じところに手を伸ばしていた。
二人の手は触れ合った。幸次郎は、右手の指先から女の色香が電流のように腕を伝い、喉から下腹部へと流れていくのを感じた。彼は、
「あっ。先にいいよ。」
と慌てて右手をどける。
「うん。お先に。」
秋絵は幸次郎より先に銀色のフォークを掴んだ。そのフォークは、クリストフルシルバーの大きなものだ。40ミクロンで銀メッキされているが、銀そのもののフォークは中々、作られるものではない。カトラリー(スプーン、フォーク、テーブルナイフなどの食器類)も贅沢にというのがそのイタリアレストランの趣旨だった。店主は時々、イタリアに今でも行って本場のイタリア料理を食べてくる。のみならず、昔修行したレストランに戻って手伝う事もある。
CUTLERYのクリストフルは、バターナイフその他もある。日本人のシェフにも人気がある。秋絵が手にしたものは、13650円のものだ。続いて幸次郎も同じ渋い銀色の優美に曲がったフォークを手にした。その時、そのフォークにも秋絵の色気が感染していたらしく、なぜならまとまったフォークを取る時は、他のものにも触るから、
だめ押しの形で幸次郎の小さなものを大きくしていった。
彼がフォークを小麦色のパスタに突き入れた時に、秋絵が口を丸めた後、
「おいしいね、このパスタ。」
と話しかけて来た時は、すでに幸次郎のイチモツは秋絵の股間より少し高めのところに向けて勃起していた。秋絵は幸次郎の前に座っている事もあって、白い太ももをダランと広げて座っている。純白のパンティは、そのテーブルの下に屈めば見えるはずだ。
秋絵の問いかけに幸次郎は、ハッとなり、
「う、うん。」
とまだ食べてないパスタについての感想を答えた。全勃起させているので、小さな声しか出せない。他のテーブル席には、横に三メートル離れたところに老夫婦が座っているだけだった。その老夫婦の頭の色は、どちらも半分白くなっていた。黙々とフルコースを食べているらしく、幸次郎には眼もくれない。
パスタの上に小さな肉が載っていたので、幸次郎は食器かごから15120円のテーブルナイフを取り出して切り始めた時に、テーブルにあったおしぼりを床に落としてしまった。拾うために屈んだ幸次郎の眼に飛び込んできたのは、むにむにとした白い太ももを広げている秋絵の姿態で、パンティが丸見えな上にぴっちりとはりついた布地に真っ直ぐな縦の線が入っているし、それが少しぷるぷると揺れて甘い匂いが幸次郎の鼻に侵入する。
両膝を床に着くと幸次郎は、秋絵のパンティに顔を近づけて割れ目がくっきりと浮き出ているところにキスをした。
テーブルの上の秋絵の顔は、感じているところを押し殺した表情だ。幸次郎は秋絵の顔が見たくなって、おしぼりを拾うと席に戻る。秋絵の顔は甘く歪んでいたが、非難の色はない。いつもは、後数時間もすれば布団の中で、ちんことまんこを擦り合わせている時間帯だ。幸次郎は、もう一度屈んでテーブルの下に潜ると、秋絵の白い布で覆われた縦のスジを見てみた。その部分は、じわりと水分に変色している。
座りなおした幸次郎は小さな声で、
「トイレに行こうよ。」
と秋絵の眼を見て囁いた。すぐに彼女は前髪を下に揺らした。そのついでに彼女の豊かな胸も小さく揺れた。
連れ立ってトイレに入った二人は、上は服を着たまま、ズボンとスカートをおろして、秋絵はパンティも膝まで下げて、幸次郎はブリーフの切れ目の中から出した肉体の巨棒を逆三角形の秋絵の陰毛の下にある濡れた柔らかなもう一つの口に、もどかしく挿入させた。
秋絵は頭を後ろに、のけぞらせると、
「ああーん。すてきだわあー。」
と声を高らかに出した。その時、幸次郎の両手は秋絵の白い大きな二つの尻肉をたっぷりと、掴んでいる。柔らかな尻の肉は幸次郎の指をのめりこませた。

もう一つのテーブル席にいた老夫婦の片方、奥方の方が手にしていたフォークを止めて、
「あなた、今、若い女性の声が聞こえませんでした?」
と口をもぐもぐさせている夫に問うと、
「ばかだな、おまえももうボケ始めているよ。声なんか、なんにも聞こえはしない。このおいしいイタリア料理に集中できないなんて、どうかしてるよ。まったく。何と言うか・・・。」
老婦人は顔を赤らめると、
「そうですね。そう言えば、そうですわ。長い間の欲望が声になって、外から聞こえてきたのかもしれませんわね。」
老夫は苦く笑うと、
「なんの欲望だ?もしかして、あれか?」
と声に出す前に店主の方をチラと見た。店主は彼等とは別の方を向いて、距離も十メートルはある。イタリア人みたいな日本人の中年店主だ。聞いている風には見えなかった。
老婦人は、ますます顔を赤くすると、
「そうです。あなた。あれなんです。」
「へへえー。帰って、するか?あれ。」
「いいですわねー。三十年ぶりになるのですかね。」
老夫は笑いをこらえた顔になり、
「は。よく覚えているよ。おれは、十年前に・・その・・・。」
老婦人の顔は、きっ、となると、
「浮気ですね。あ・な・た。」
「いや、そのね、勃起したのは十年前が最後だったかなー、と。」
「うまい、言い訳ですこと。」
「まあまあ、食べてから帰ろうよ。帰りに精力剤の店に寄るからさ。それで、大丈夫だと思う。」
老婦人の顔は、嬉しそうになった。首を二回もタテに振ると、
「さっきの声は、わたしの気持ちだったのですよ。やっぱり。」

赤い壁紙で内装されているトイレの中で、腰を逞しく振りながら幸次郎は右手で秋絵の口を押さえた。彼は小声で、
「おれも、いいんだ。腰がとろけそうだ。けど、秋、我慢しろよ。」
と彼女の耳たぶの近くで囁く。
自分の頭の左側で秋絵の顔がうなずいたのを感じると、彼は囁いた彼女の耳たぶを舐めまわして軽く噛んだ。彼女は、彼の手の中の口で、
うふん、いやっ
と悶えた。その感じられた声が幸次郎を昂ぶらせる。彼は、彼女の細い首すじにも自分の舌を長くして這い回らせた。秋絵の首の周りは、幸次郎の唾液でいっぱいになる。彼女の尻の肉から左手だけ離して、彼は彼女の右胸を揉みまくり続けた。知的な秋絵の目は、すでにトロンとなっている。

痴漢一発 体験版

痴漢一発
 東京の山手線の電車内でおれは、前に立っている女の背後に立った。三十代後半のその女は、いかにもキャリアウーマンという雰囲気を全身から漂わせている。時刻は会社から帰る時間のラッシュアワー。東京のラッシュアワーなんて、夜遅くまで続いているよ。
夏だから軽装のその女の尻に、おれは軽く手のひらを当てた。女が感じるか、感じないか位だ。すると、都合よく電車が揺れて人が一方向に倒れ掛かる。
その方向が女の尻のほうだったから、しめたものだ。おれは、むんずと女の尻をつかんでやった。しばらく、おれの後ろから多くの乗客が、おれを押していた。
その女の尻は、柔らかくて心地よかった。だから、痴漢はやめられないのだ。女の髪は短めで、顔も人に命令しているような顔だが、それに反してスカートを履いている。そのスカートも薄い布なので、パンティの感触まで味わえた。
女の身長は平均よりも高め、だが、百七十五センチのおれよりは遥かに低い。
女は、おれが尻をつかんだ瞬間、身をくねらせた。すかさず、おれは女の足の間に右手を入れて、その女のマンコのあたりに指をすべらせて、ぐっとなぞってやった。車内は満員で、女の前に座っているのは眼をほとんど閉じた初老の男性サラリーマンだ。
また、後ろから多くの人がおれを押してきたので、おれは左手で女の左の乳房をムンズとつかんで、そのまま揉みしだいた。
おれの両手は、女のマンコと乳房をそれぞれつかんでいた。そのまま三十秒位、時間が経った。女の顔は見えないが、悔しそうな表情をしているに・・お、電車の窓ガラスに女の顔が見える。さっきまでの威厳のありそうな顔つきから、快感をこらえている女の顔に変わっている。
この女、感じているんだ。だから、痴漢はやめられない。そうとも、世間ではなんといおうと、おれはEことをしているんだ。
その女の乳房と尻は、普通より小さめだったが弾力はある。女は、おれの両手に大事なところを握られて気持ちいいのを我慢している。
電車内で悶え声など、上げられるわけもない。
一分もそのままにしていると、おれの後ろの乗客が元の体勢に戻ったので、おれはすばやく両手を外した。女は窓ガラスに映っているおれを見つめたが、すぐに眼をそらした。
おれはサングラスを掛けて、口にはマスクをしている。平たい帽子をかぶり、鼻の下に付け髭までしている。
まだ、する事があった。おれは、勃起したものをズボンから取り出すとシャコシャコと右手でしごいて、どくっと女のスカートに射精してやった。
この動作は平静な顔や態度をしてやらないと、いけない。物事にはなんでも、慣れというものがある。過去に数十回の体験を持つおれは、顔色一つ変えずに電車内で女に射精することができるのだ。
女のスカートの尻には、おれの放った白い液体が大量に付着していた。
おれの両隣の男性サラリーマンは、携帯電話でネット閲覧でもしているらしく、少しもおれがやった事に気がつかなかった。

電車は大森というところに、停まった。おれの精液をスカートにつけた、そのキャリアウーマンは電車を降りた。

と話す霧下才一(きりした・さいいち)の話を、私は満足感を持って聞いた。これで、いい。これで、いいんだ。

霧下才一は、月に四回から八回は痴漢をしていた。あまり回数を増やすと、捕まってしまうと彼は言う。私は、霧下才一の高校の同級生で、福岡市から東京に出て就職した。霧下君は、最近、上京してくる。というのも、彼は今も福岡市に住んでいるという。
霧下君は、
「痴漢の本場は、やはり東京だね。日本でもっとも、やりやすいよ。福岡市で痴漢の達人になれば、東京は痴漢天国だ。おれは、福岡市の西鉄バス内とかでも鍛えてきたからな。
それともうひとつ、見て見ぬ振りをする東京の人間。これも、やりやすい原因のひとつだろう。」
と都内の喫茶店で堂々と、私に語った。
東京というところは、JRと私鉄が発達したために、バスはそれほど盛んではない。その結果、大分部分の人は、電車で通勤する。その中でも埼京線という路線がもっとも痴漢が多い、といわれているわけだが、これは訴える女性が最も多いと言う事も、できるかもしれない。
霧下君は、金にゆとりのある生活を送っているらしい。が、飛行機ではなく新幹線で東京まで来る。月の半分は、東京で暮らしているらしい。新幹線の車内でも痴漢をするらしい。
彼は、こう語る。
「新幹線の自由席で女の隣に座れば、女が降りるまで痴漢し放題だ。女の到着駅では、とめてやるのがエチケットだけどね。特に女が窓際で、横一列に誰もいない場合は、最高度な状態だ。パンティの上からではなく、直接マンコに指を入れるのは当たり前で、時々、新幹線の女客室乗務員が歩いて通り過ぎる事もあるが、気がつかないよ。」

私は普通のサラリーマンを続けて、もう三十歳だし、霧下君も同じ年齢だ。私は、
「霧下君。就職した事はないのか。」
と聞いてみると、
「いや、ないね。又、おれみたいに痴漢の常習者が、万一、捕まったら会社も迷惑するだろう。まあ、おれは今まで一度も捕まってない。痴漢は申告罪なんだ。女が訴えない限り、捕まらないよ。」
と外国煙草の煙を吹かしながら、そう答えてくれた。
「君が痴漢するようになった、動機ってなんなの?」
「ああ、それは色々あるよ。ただね、一つは親父だ。おれの親父は地方公務員だったが、仕事中にアダルトサイトを閲覧してクビになった。母には退職の理由を言わなかったらしいけど、高校を出てアルバイトをしているおれには、
「才一。父さんはな、アダルトサイトを仕事中に見てクビになったんだ。おまえは、そうならないよう注意をしろよ。親子なんて、よく似ているのだから。」
と母のいない時に、おれに語ってくれたよ。」
「そうだったのか。でも、それなら・・・。」
「痴漢とかもしないように気をつけるはずだ、ということだね。でも、おれは親父の敵討ちみたいな気持ちもあるんだ。」
「なるほどね・・・。」
私は、分かったような、よく分からない気持ちになった。それで、次の質問をした。
「君が最初に痴漢した女性は、どんな感じだった?」
霧下才一は、眼をキラキラと輝かせると、
「高校の時の教師だよ。英語の教師だった。おれは、英語が苦手だったから、あやうく落第しかけたけど、その時もその新任の女教師は冷淡だった。私大出で、金持ちの娘だという評判はあったね。
なんかモデルみたいに背が高くて、髪は長いし、それで結構美人顔なんだ。
落第しないための授業に出たから、なんとかなったけど、学年で最低の英語の成績だったらしく、その英語の女教師はおれを馬鹿にしたような態度でその後も接した。
高校を卒業してある日曜の午後、福岡市のある地下鉄の駅でおれは、その女教師を発見した。彼女とおれは視線が合ったが、向こうはおれを無視したよ。その女教師の隣にはハンサムな若い金髪の男性が立っていた。染めているんじゃなくて、白人だよ。
おれと彼等は二メートル位しか、離れていない。電車が来た時は、同じ車両に乗り込んだ。座席は満杯なので、それぞれ吊革につかまって立つ。
おれは、女教師の後ろに立ってしまったんだ。彼女の左側に金髪の白人男性が立っていた。その女教師とおれの身長は同じくらいなんだ。金髪野郎は、おれより、あと五センチは高い。
電車は発車した。おれは下に視線を向けると、女教師の尻に眼が行った。薄手のスカートは、大きくふくらんでいた。意外と、巨尻なんだなとおれは思った。それが時々、ぷるぷる、と左右に揺れた。高校時代の屈辱をおれは、はらしたくなった。
右手を女教師の尻に当たるかあたらないか、という程度に接触させる。電車が揺れた時、おれはグイッっと女教師の巨尻を掴んだ。ピクンと彼女の肩が揺れると、顔だけ振り向けておれを見た。
あっ、という顔をすると女教師は何も言わなかった。自分の教えた生徒に痴漢されるなんて、という思いが顔に現われていた。
おれは再び、彼女の尻をいやらしく撫で回した。柔らかく、ぷるぷるした彼女の尻の肉の感触に、おれは勃起していた。それでズボンの前に布を突っ張らせているモノを、彼女の尻の割れ目の辺りに押し付けた。ズシ、と彼女の尻の肉は、おれのズボンのふくらみを受け入れた。
尻の割れ目のあたりと思っていたが、それは女教師のマンコの割れ目だったのだ。ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトンと電車が揺れる度に女教師の巨尻もおれの勃起物を受けたまま、揺れている。
(空いた手が、もったいない。)
そう思ったおれは、両手を女教師の背中から、たっぷりと盛り上がった乳房に当てて、柔らかく揉んでやった。何かに耐えている感じを彼女の後姿は、表現している。背が高いので、座っている乗客には彼女の胸の位置は高くて見えないのだ。
女教師の隣の白人男性も背が少し高いためか、おれの動きに気がつかなかった。それから十分ほど、おれはズボンの上からだったけど自分の勃起したモノを女教師の後ろから彼女の割れ目に当てていた。おれは自分のイチモツから彼女のマンコの割れ目が、おれのモノを咥える様に動くのも感じた。
(なんだ、おれのチンコを欲しがっているようだな。)
とおれは思ったので、天神駅に着いて車両を降りた女教師に、
「先生。お久し振りです。」
と声をかけた。白人共々、おれを振り向くと、
「あら、霧下君ね。久し振りだわ。」
と顔を赤らめて返事をした。彼女の視線は、おれの股間に走っていた。おれは、まだ勃起させていたのだ。それを女教師、幾野育子(いくの・いくこ)は、おいしそうに眺めて、
「よかったら、お茶でもしない?」
とおれを誘う。
「いいですよ。落第しそうな僕を助けてくれたのは、先生です。」
「まあ。当たり前の事ですよ。教師として。」
と、いかにも教師風の語調で幾野先生は、答えた。となりの白人は、
「ミーは、どうしますか?」
とオズオズと幾野育子に聞く。
「一緒に行きましょう。」
と育子が答えると、
「オー、イエース。」
と納得した。
三人で天神のレストランで食事して、地上に出るとタクシー乗り場に女教師はおれたちを引っ張って行った。

タクシーでは、おれと女教師が後部座席で、おれが運転手の後ろ。白人は助手席だった。幾野育子は、
「糸島のラブホテルに。」
と教師らしく命じた。
「糸島のラブホテルって、いくつかありますよ。」
「じゃあ、一番遠いところで、いいわ。」
「わっかりましたー。」
タクシーは、快走し始めた。
すぐに幾野育子は、おれにピッタリと身を寄せると、
「今、就職しているの?」
と、さり気なく聞く。
「いえ、フリーターしてますよ。」
「そうなの。最近は就職が難しいものね。なんなら、父の会社関係で働けるようにしてあげてもいいけど。」
おれは、驚いた。さっき、痴漢をしていたおれに・・・職の世話まで考えてくれるなんて。
「それは、ありがたいですね。ぜひ、お願いします。」
「うん、任せてね。父は四十位、会社を経営しているの。東京支店が三十もあるのよ。」
「ええ、もう、どこでも構いません。」
育子は、おれの耳に両手を当てて前の人間に聞こえないように、
「さっきの、あなたのチンコ、よかったわ。これから行く糸島のラブホテルでナマで挿入してね。」
と囁いた。その手をわざとらしく滑らせると、育子はおれの股間にズボンの上から触った。すぐに、元の位置に女教師は手を戻したが。

タクシーは、国道202号線を西に走っていく。今は糸島市となったが、つい最近までは糸島郡だった。JRの前原駅近辺が、そこそこ発達した町ではある。
糸島市に入ると、国道202号線に沿ってレストランなどの店がずらりと並んでいる。途切れるところもあるが、昔はただの空き地だったのだ。やがて、右手に海が見えるようになる。それは博多湾という内湾で、小さな島もところどころに見えてくる。
幾野育子は、おれの右にある窓ガラスから見える海を見ながら、
「海水浴の季節が過ぎたら、楽しめるわ。」
と謎のような事をおれに囁いた。今は八月だけど、盆を過ぎれば海水浴客は少なくなる。
育子は自分の右足の太ももを、おれの左足のふとももに押し付けてきた。柔らかい感触が、おれの脳に股間に血液を送るように指示させる。それで、少し勃起した。
前の助手席で、
「ニホンノ、イナカ、イイデッスネー。」
という声がした。運転手は、
「いいでしょう?でも、だんだん田舎ではなくなっていってますね。」
と話した。
育子の右手が伸びて、おれの股間のふくらみに触ると又、元に戻った。彼女の顔を見ると、満足そうな笑みが浮かんでいる。
タクシーは、ラブホテル「シーピンク」に到着した。国道202号線の右は、海岸、左は小高い丘がある、その丘の上に「シーピンク」がラブホテルらしく立っていた。タクシーを降りると、潮風が鼻にきて、海は丘の上から見晴らせる。深い青色の海だ。
駐車場には車が二台、先客らしく停まっていた。運転手は、
「帰りのご用命も、ぜひ、お願いします。」
と車の中から幾野育子に頼みかけた。
「あら、ひまなんじゃない?この辺で待ってたら。」
と育子は身を少し屈めて答える。
「いえ、なんとか時間を潰します。」
「そう、じゃあ、好きにしてて、いいわ。」
「ありがとうございます。」
深々と、運転手は頭を下げた。

おれたち三人は、幾野先生を先頭にラブホテルに入った。受付は農家の青年風の男性が、野良着姿でチェックインの手続きをした。
「すみません、こんな格好で。いつもの人が急用で福岡市に行ったもんだから、畑仕事をしていたオレが呼び出されて、こんな格好しとるとです。」
と言うなり頭を下げた。幾野は、
「いいわよ、気にしなくて。ラブホテルの受付に農家の作業着というのも面白いわ。」
と賛美した。
鍵を幾野が受け取って、先に歩いて行った。受付から最も遠い部屋、その部屋が海がよく見える部屋だったのだ。
育子は、全員部屋に入ると鍵をかけた。それから、おれに歩み寄るとキスを長くした。

痴●一発

110円

レズしたいっ!体験版

レズしたいっ!

 白花百合子は、もう二十二歳になる。福岡県福岡市内中央区にある不動産会社に勤めるOLだ。身長160センチ、体重60キロ。スリーサイズは、上から86>58>88という極め付きの体は洋服を着てもハッキリとそのふくらみが見えるものだ。顔はすこぶる美人で、博多美人というおもむきだ。という彼女だが、彼氏はいない。
彼がいない理由の一つは、職業によるものだろう。不動産会社は日曜も仕事がある。
 最近の世相では、女性で二十二歳で独身というのは別に珍しくもなくなっている。
だから、もう二十二歳という表現は当節不自然だが白花百合子としては普通の女性よりも結婚願望が強いので、彼女の気持ちとしては、もう、という気持ちなのだ。
彼がいないもう一つの理由として考えられるのは、彼女は女子中学、女子高と福岡市内にある私立の学校に通わされた事にあるだろう。
おまけに女子中、高と空手部に在籍していたので、これも男がいない理由かもしれない。つまり、白花百合子には隙がないということだ。
以前、二十歳の頃、通勤している地下鉄で朝、彼女は痴漢に会いかかった。彼女の豊満な尻に触ろうとした若者の手をハイヒールを履いた片足で蹴り上げて、その二十代の学生は手にひびが入る怪我を負った。激痛にしゃがみこむ、そのやせた男を見おろすと百合子は、
(わたしは、ちゃんと見てたんだからね。あんたの右手の動きを。)
と心の中で言い捨てた。
さすがにその件は、百合子も幾分気の毒に思えたので彼女は美容院で髪の毛を短くしてもらった。椅子に座ると、
「スポーツ刈っていうのかな、あれにしてください。」
「ええっ、男の子?のようにですか?」
「ええ。その方がいいかと思って。」
「わかりました。」
それで百合子の頭は男子のように、短髪になった。会社に行くと課長が驚いて、
「白花君。びっくりするな。でも、似合うよ。不動産会社勤めには、それでいいと思うよ。」
「ええ。変な男がいましたから。」
「ああ、客の中にはたまにそんなのもいるだろうね。その髪型だったら安全だろうな。」
百合子は詳しくは答えずに、
「そう思います。これでお部屋の案内も、もっと多くできますわ。」

百合子は男性経験は、なかったが処女ではなかった。百合子の処女を奪ったのは、彼女が通う空手道場の女師範、六月(むつき)さね子だった。それは百合子が十八の歳で、女子高の夏休みに夜、いつものようにその道場で稽古を終えた後に六月さね子は寄って来ると、
「女らしくなったわね。わたしが空手の秘儀を教えるのに、ちょうどいいな。」
と耳打ちした。六月は三十歳だ。空手歴も長いし、手には拳ダコがあり肩幅も広い。胸は小さく、しかし尻は大きかった。眼は細長く、鼻は高い。百合子のようにパッチリと開いて、二重まぶたの瞳とは正反対で六月さね子の眼は一重だ。さね子は、その空手道場の館長の六月武郎の一人娘なのだ。まだ、独身である。その時、道場のみんなは既にいなくなっていた。さね子は洋服に着替えると、
「その技を身につける前に、百合子が経験しなければ行けない事があるの。それは、シティホテルでね。」
「おす。わかりました。」
「わたし達、メスだからめす、って言ってもいいわよ。って冗談よ。行きましょうか。」
茶色の服を着た百合子を六月女師範は、促した。
その空手道場は福岡市南区井尻にある。百合子の両親は東区香椎の辺りに住んでいて、百合子も小学校卒業までは東区で育ったのだが、私立の女子中学に通うのは大変なので、その学校に近い駅の井尻のマンションに百合子は一人暮らしだった。その井尻の駅近くにある空手道場、練心館こそ百合子が中学入学と同時に通い始めた道場なのだ。百合子は中学でも空手部に入った。その練習が終わると練心館道場に通う。
おかげで高校三年の夏に百合子は、女子空手日本一になった。
(六月師範も、わたしに期待してるんだわ)百合子は、これから始まる師範の指導に心をときめかせた。
井尻にはホテルはないので、一つ北に行った大橋駅近くのシティホテルに二人は入った。六月女師範は片手に大きな黒いバッグを持っていた。部屋に入ると、そこはシングルでベッドは一つだ。フロントの三十代の男性は変な顔をしていたっけ。と百合子は思い出す。さね子は、
「泊らないし、これでいいのよ。さあ、裸になって。」
と指示する。ええっ?裸にいっ?百合子がそう思ってボンヤリしていると、目の前の女師範はスルスルと洋服から下着まですべて脱いで全裸になった。筋骨逞しいといっていいような体に、小さな胸と黒々とした足の付け根のアンダーヘアが百合子の眼に入った。百合子も急いで裸になる。高校生にしては発育した胸と尻が女師範の眼に入ると、
「百合子、いい体しているわね。これから貴女が習う秘儀は男に使うものだけど、その前にあなたがやらなければいけないことはね。」
師範は飛ぶより早く全裸の百合子、その頃は少し長めの髪の毛の百合子に近づくと彼女の肩を抱いてキスをした。初めて触れる女性のくちびるの甘みに百合子は、ぼーっとなった。そのまま、さね子は百合子の口を自分の舌で開けると十八の百合子の舌にくにょくにょと舌を絡めていく。さね子の左手は百合子の右胸を優しく揉み始めていた。(ああっ、師範はレズだったんだあっ・・)と揉みしだかれる胸からくる快感を感じながら百合子は思った。さね子は自分のアンダーヘアを百合子の同じ部分に当てると、腰を左右に振って擦りつけた。百合子は自分のその部分が濡れてくるのを感じた。さね子は舌を抜くとキスをしたまま、百合子を抱きかかえてベッドの上におろした。閉じたままの百合子の白い両足を、さね子は素早く大きく開かせた。その上にさね子は乗ると、又アンダーヘアを合わせた。今度はさね子の女性器が百合子のものに当たった。ふたつの陰唇が合わさると、さね子は激しく男性のように腰を振り始めた。ぐにょぐにょと割れ目の擦れる音がし始める。百合子の頭の中は透明になっていった。さね子は百合子の両方の乳首を一つずつ、口に含むと舌で愛撫する。百合子は自分の乳首が硬くなっていくのを感じた。次に、さね子の舌は百合子の首筋、耳を舐めまわす。百合子は自分の股間が、じっとりとするのを覚えた。さね子の腰の動きが早まりだした。さね子は、
「百合子、もうわたしイキそうだわ。ああっ、出る!!!」
さね子は、びゅっと出した潮を百合子の柔らかな淫唇にかけてグッタリとした。百合子は自分のアソコが師範の出した液体で濡れたのを感じた。百合子も何か、イクという感覚を覚えたような気がした。
さね子はすぐに立ち上がると、バッグを置いてあるサイドテーブルのところに行き、バッグの中から何かを取り出した。ベッドに白いふっくらとした足を大きく広げて寝ている姿勢から、百合子が見たものは天狗のお面を手に持つ女師範の姿だった。さね子はその天狗の高い鼻のお面から出ている紐で、自分の腰に巻きつけるとそれは師範が勃起したイチモツを現したようだった。その鼻は、さね子の腹部から四十五度の角度をもって上に跳ね上がっていた。(師範、まさかそれで・・・)百合子が思う間もなく、さね子はベッドに戻ると百合子の上に覆いかぶさって、天狗の長い太い鼻を百合子の若いおまんこの中に挿入していった。(ああんっ)百合子は、かすかな痛みと強い快感を挿入の瞬間に覚えた。さね子は天狗の鼻を根元まで百合子のかわいいマンコに入れ終わると最初はゆっくりと、やがて激しく腰を振り始めた。百合子は小さな声で、
「ああんっ。」
とかわいい悶え声を洩らした。さね子は腰を目まぐるしく動かしながら、百合子に顔をくっつけてくちびるを合わせた。天狗の鼻は硬いゴムのようなもので、できていた。さね子は律動を早めていくと、
「ううっ、又、イクわっ。」
そう叫ぶと、ぐったりとなった。天狗の面の中に潮を出したのだ。百合子もその時は、失神しそうな状態になっていた。
やがて身を起こすと、さね子は天狗の面を外して、
「これで百合子も女になったのよ。わたしを女にしたのは父。でも父が自分のものを娘のわたしに入れるわけはないわ。父は自分の体にわたしが今、あなたにしたように天狗のお面をつけてわたしに挿入したの。それは、わたしがやはり貴女と同じように十八の夏だったわ。」
ベッドに腰掛けて、遠い日を思い出すような眼をしながら女師範はそう語った。
(えええっ)と百合子が思うと、さね子は苦笑いして、
「でも父は変態じゃないのよ。わたしに空手の秘儀を教えるためだったの。そのためにわたしの女性器を打ち破ったのよ。それからわたしの修行はまた、始まったのね。」
さね子は又、バッグのところへ行き、天狗の面をしまうと又、中から何か取り出した。今度は黄色いバナナだった。まあ、赤いバナナがあるわけもないけれど。女師範は、バナナを立ったまま皮をむきベッドに戻って腰掛けた。百合子も起き上がってベッドに座った。立膝をして手を膝に置いている。
さね子は柔らかな感じで足を開くと、手に持ったむいたバナナを自分のマンコに入れていった。あ、と息を呑んで百合子が見ていると、さね子は、
「うむっ。」
と小さく声を出した。右手のバナナを上に上げると、そのバナナは半分に切れていた。半分は女師範のマンコの中に入っている。百合子が仰天すると、さね子は、
「これが秘儀、マンコ割りなのよ。最初はバナナなんかの柔らかいもので、練習するの。」
と落ち着いて説明した。
それから再び、さね子はバッグのところに戻り中からキュウリを取り出して百合子を見ると、
「見てて、これを割る。」
直立しているさね子は脚を広げると、右手でキュウリを自分のまんこの中に入れた。
「はっ!」
と気合をかけると、キュウリはペキンと折れて彼女はそれを右手で高く上げてみせる。
「これくらいできるようになれば、マンコ割りは完成半ばってところかな。」
「すごいですね、わたしも練習すればできるようになりますか。」
百合子が賛嘆の面持ちで聞くと、
「ええ、もちろんだわ。あとで男を相手に実演してみせるわね。大橋駅近辺にもナンパ野郎はいるから。」
「わたしも、ナンパ男を相手にするんですか。」
「いえ、あなたはまだいいわ。マンコ割りで男がどうなるか、見てみることね。」
「ええ、見たいです。」
「これは一つの秘儀だから、最終的にそういう状況になった時に使うものなの。指で男のちんこを掴めれば、わたしならね・・・。」
全裸のさね子は、バッグの中から財布を取り出すと百円玉を右手の親指と人差し指でつまんだ。
「エイヤーっ!」
すると百円玉は少し曲がってしまった。又しても唖然とする百合子だった。
(あれじゃ、男の子のものは・・・)
百合子は、まだ見た事のない男のちんこを想像していた。
さね子は百円玉を財布にしまいながら、父以外の初体験の相手を思い出していた。
それは六月さね子が二十歳の歳で、彼女が昼間はコンビニでアルバイトしていた時の店長だった。コンビニのアルバイトといっても接客をしていたわけではなく、さね子は裏で商品の仕分けや搬入などをしていた。その店長は四十過ぎの妻子持ちだったが、奥さんが三つ年上でセックスレスが続いていたようだ。その頃のさね子は、すでに巨尻となっていたのでコンビニの制服は尻のところが破れそうなほど膨らんでいた。黒の眼鏡をかけた店長は、いつもさね子のとなりで仕分けなどを一緒にした。その時に、さね子は自分の尻のあたりに視線を感じるのだったが、それはその店長が度の強い眼鏡でしゃぶるように眺めていたからだ。店長は三宅という名前だった。三宅雄三というのがフルネームだ。
最近、三宅雄三は新しく眼鏡を買った。それは六月さね子の尻をよく見るためである。
昼の十二時頃、客も店内は多くてレジも忙しいが裏で働くのも忙しくなる。その裏では店長とさね子の二人が商品の仕分けをしていたが、ついに店長の手が六月さね子の尻に触れた。さね子は、それを感じたけど何も言わなかった。三宅は彼女により近づいて、
「六月君、ホテルに行かないか。君は四時で終わりだろう。ぼくは外に出る用があると言えば、誰も何も言わないし。」
「いいですよ。」
さね子は、顔を赤らめた。三宅は体格もよく身長は百九十センチはあり、体重も百キロは超えていただろう。プロレスラーのような体なのだった。だから、強い事へ憧れを持つ六月さね子は三宅雄三の露骨な誘いにも抵抗しなかった。それに三宅を独身だと思っていたのだ。
その時、店のほうから若い女性店員の声がした。
「店長、レジをお願いします。」
三宅は慌しいレジを手伝いに行った。袋詰めをしながら三宅は、
「ただいま炭火たこ焼きが、十円引きとなっておりますよ。いかがですかー。」
と声を出したりしているのが、裏で働く六月さね子の耳にも入った。
その店は、井尻駅近辺のコンビニだった。四時になると客は少なくなり、六月さね子は店長の車に乗って竹下駅近くのラブホテルに入った。
三宅は部屋に入ると、
「おれは、これからまだ仕事があるから。早くしないとね。」
と話すと、さね子を抱いてキスをする。口を離すと、さね子は、
「結婚すれば、こんな事、毎日できますね。」
と三宅にもたれかかって口にすると、
「ぼくはもちろん結婚してるよ。でも、もう妻とはセックスもキスもしてないな。」
(なにいっ!)
というのが、さね子の心の中だったが顔には出さずに、
「それは、つまらない結婚生活ですね。」
「そうさ。だから君が必要だ。」
三宅雄三は、さね子の私服を脱がせようとしたが、
「あっ、わたし自分で脱ぎます。」
「それじゃ、ぼくも脱ぐよ。」
二人は、手早く全裸になった。三宅は、さね子を抱え上げて彼女の尻を揉むようにしながらベッドに降ろした。三宅の体は少し脂肪がついていた。正常位で三宅が、さね子に硬くなったちんこを挿入した。さね子は、特に何も感じなかった。思いはあるものに集中していった。三宅が腰を動かし始めた時、さね子は、
「秘儀、マンコ割り。」
と呟いた。上の三宅は、
「えっ?学割、かなんかの事?」
と聞き返したが、次の一瞬で、
「ああああーっ。痛いーっ!」
と狂ったように絶叫した。三宅のちんこは、さね子のまんこから滑り出たが、それはダラリとしていた。
立ち上がった六月さね子は、服を着ると、
「これでもう、奥さんと何もできないんじゃないかしら。」
と冷たく言うと、部屋を出て行った。さね子は、その辺が竹下である事を知っていたので、井尻の家に帰るのは難しくなかった。
それから、さね子はそのコンビニには行かなかった。噂では、その後の三宅雄三はコンビニではナヨナヨとした感じで仕事をしているという。中洲のゲイバーで、夜働いている三宅を見たという人もいた。
実際にあのラブホテルから、三宅は救急車で運び出されたのだった。さね子が出て行って、しばらくしても出てこないのを不審に思った若い男のホテルマンが部屋に見に行くと、三宅雄三は気絶していた。
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六月さね子は服を着ると、全裸の百合子に、
「わたしチョット、外へ出てナンパされてくる、というか連れてくるから待ってて。」
と告げてホテルの部屋を出て行った。
そのホテルから大橋駅西口までは、徒歩二分である。西口前の路上には、金髪の若い男性が一人立って通りかかる女性を物色していた。身長180センチの痩せ型。二十代前半だ。青いジーンズに赤いシャツ、靴はスポーツシューズを履いている。ジーンズのポケットに片手を入れて、その若者は六月さね子に近づいてきた。夜の九時頃だ。サーファータイプのその男は、
「ひまなら、お茶でもどうね。」
と福岡言葉丸出しだ。さね子は、
「いいわね。それよりホテルに行こうよ。もう部屋はとってあるのよ。」
若者は眼を輝かせた。その時、通りかかった若い女性が、
「わたしもホテルに行きたいな。」
と割り込んできた。引き締まった体の二十代後半の中背の女だ。サーファータイプは、
「いいねー。3Pできそうやね。」
と臆面もなく口に出すと、さね子も、
「いいよー。まずは、あんたたちのプレイを見たいな。」
中背の女は、
「絡んだらいいよ。その方が楽しいけん。」
とこれまた福岡言葉で答えた。
三人は、並んで百合子の待つホテルの部屋へ。さね子がまずドアノブを回して入ると、百合子はもう服を着ていた。サーファータイプは百合子を見て、
「こらあいい。4Pできるやない。」
さね子はニヤニヤして、
「まず、あんたたちのプレイを見たいのよ。」
中背の女は、自分でさっさと服を脱ぎ始めた。サーファータイプも、
「おれも脱ぐたい。」
中背とサーファータイプは、ほぼ同じに全裸になった。若い男は中背の女の裸体を見て、するするすると長めのチンコを天井に向けていった。中背の女は、男にすぐにしがみつくと眼を閉じて口を突き出す。男は屈んで女にキスすると、抱えてベッドに置いた。女は自分から四つん這いになり、尻を突き出す。男はその女の尻の間に見えている大きな割れ目に挿入していった。
「あはんっ。いいー、よかとよ。」
と女は短めの髪を振り乱して悶えた。百合子は、その女性の脱ぎ捨てた服の近くに何か手帳のようなものが落ちているのを見つけた。近づいて、手にとって見ると、それは警察手帳だった。中を開けると
巡査 島木園子
の文字の上に、今、ベッドの上でサーファー風の男に後ろから突きまくられている女性の顔が写真に写っている。百合子は、
「お楽しみ中、すみませんけど、島木さん警察手帳を落としてますよ。」
それを聞いたベッドの上の女は、
「今、いいところよ。服の上に置いといて・・・ああっ、いい。」
体をのけ反らせる。男は、
「あんた、警察官か。まあ、アフターファイブは自由だもんな。おれと、こうやるのも犯罪じゃないし。」
ズンズンズン、と男は島木の柔らかい尻を両手で揉みながら突きまくる。
「そうねっ、なにやってもいいのよ。あはん、ストレスたまって、ああん。この前、同僚の婦警と便所の中でレズしてしまったの。でも、あなたの棒がいいわああ。」
島木園子は、悶えながら涎を垂らした。男は、腰のスピードが速まってきた。両手で島木の小ぶりのおっぱいを揉みながら顔を島木の耳に近づけると、
「もう、出そうだ。中に出してもいいのかっ。」
と歯を食いしばって聞く。
「いいわあん、ああ、ピル飲んでるのよ。だから、大丈夫。」
「よし、いくぞー。島木っ。」
「園子って呼んでっ。」
「園子っ。いくいく、出るーっ。」
ドピュピュッ、と男は精子を放出した。
六月さね子は、感心したように、
「よかったよー。まだ婦警さんのアダルトビデオはないみたいだから。近くで見れて、よかったです。」
島木園子は、だらりとなった男のペニスを手にとってペロリと舐めると、
「ああ、おいしいなー。まだ、やりたいけど、あなたもしたいんでしょ。」
と、さね子に顔を向けて言う。さね子は、無言で服を脱ぎ始めた。すぐに全裸になると、
「わたし複数プレイは苦手なのよ。よかったら、そこにいる百合子とレズしたらどうですか。」
島木園子は立ち上がると、百合子に近づきキスをしようとしたが、
「男との余韻を楽しみたいから、ごめん。又、大橋駅近くでナンパされれば楽しめるから。わたしは失礼します。」
そう言うと婦警らしく服を着て、出て行った。サーファー男は、
「あいつのマンコ、締りがよかったなあ。」
と思い出すように語ると、さね子は悪戯っぽく、
「そうかあ。締まりのいいマンコがいいのね。じゃ、わたしの試してみる?」
さね子は裸身をベッドの上に置いて、足を大きく広げた。サーファー男は、さね子の濃い目のヘアを見るとすぐに勃起した。
「試すよー、いく。」
男は、さね子の両脚を高く上げて素早く巨大なソーセージを湖の中に沈めた。男は、
「いいなー。閉まり、いいよ。」
「秘儀、マンコ割り。」
と、さね子は小さく呟いた。その途端、塗炭の苦しみを顔に浮かべた男は、
「ああっ、折れるーっ。」
と絶叫すると、小さくなったソーセージをさね子の鋭利のようなマンコから抜き出した。そのまま、男は気絶していた。男のシンボルは、根元から折れたようになって垂れ下がっていた。さね子は立ち上がって、男を見下ろすと、
「これでも手加減してるんだから。有難く思いなさい。」
と宣言して、百合子の方を向くと、
「百合子、出るわよ。」
「服は着ないのですか。」
「それは、着るわよ。」
素早い動きで六月さね子は、洋服を身につけて、
「行くわよ。この男は、あの女にだけイッタけどさ。」
あはは、とさね子は笑った。ホテルを二人が出ると、大橋駅西口近くであの婦警、島木園子がナンパされてベンツに乗り込むのが二人の目に鮮やかに映った。