無料体験版・レズニスル夫人

愛野珠代(あいの・たまよ)は、見てしまった。二十一歳の同僚、相賀好代(あいが・すきよ)が社長室で、社長夫人とキスしているのを。昼の休憩時間だった。社長室のドアは、少し開いていたのだ。
中から、チュッ、チュッという唇がくっついて離れる音がしたので、珠代は思わず足を止めて社長室の中を細い隙間から覗き込んだ。
すると、グラマーだが肩幅も広い背も高い社長夫人に小柄な好代は抱きすくめられ、上を向いて唇を社長夫人に任せていた。
社長夫人は三十代になろうという年齢で、紺の上下の服を着ている。
好代は不動産会社の制服を着ている。オレンジの上下で、スカートの丈は短い。
好代は肩までの髪の毛を揺らせながら、男にされるように社長夫人にキスされ続けていた。
社長夫人の顔は眉毛が太くて、目も大きい。髪の毛はショートカットにしている。胸も尻も張り出しているが、肩幅も広い体型だ。
社長夫人の名前は、レズニスル・丸三という。夫の名前が、丸三商次(まるさん・しょうじ)という会社名みたいな名前だが、そのためだ。
彼女は時々、レズニスル・マルサンと署名していたし、名刺にもそう印字していた。
レズニスル夫人は、母親がフランス人というハーフだ。だから、色は白い。背も高いのも白人らしい。フランス人女性は、背が低いというけれども。髪の毛の色は黒である。アンダーヘアも黒だ。
夫の丸三商次は、フランスに商用で滞在中に父親が日本人の、このレズニスルと出会った。
父親の名前は外国郁夫(そとくに・いくお)といって、フランスのパリでワインや日本酒を取り扱って大成功した億万長者だった。娘のレズニスルは、レズニスル・ソトクニと学校でも記名した。
パリのビジネス専門学校を卒業するとレズニスルは、父親の会社「ソトクニ・トレード」に入社して秘書として働いているところを夫になる丸三に見初められて、短期の交際の後、すぐに結婚して日本に来た。
丸三商次は福岡市で高級洋酒店を天神に持ち、不動産会社も持っていた。その不動産会社の経営を実質は、妻のレズニスルに任せていたのだ。

レズニスルは小柄な好代の体を軽々と抱きかかえると、社長の椅子まで運んで腰を下ろし、好代を自分の膝の上に乗せて今度は、紅い長い舌を出して自分の女子社員の首すじを舐め上げた。好代は、その柔らかく甘い感覚に眼をトロンとさせていた。愛野珠代は好代が自分に気づかないほど、快楽の世界に浸っているのが分かった。珠代は思わず自分の右手の人差し指と中指を自分の股間に持っていくと、制服の上からマンコを指圧してしまった。
(あうん)
珠代は心の中で、悶え声を出して股をキュッとすぼめた。(あ、誰か来る)
向こうから大きくなる靴音に、珠代は姿勢を正していた。社長室を覗くと、二人は社長と社員らしく離れていた。レズニスルは座り、相賀好代は少し離れて不動産会社の女子社員らしく立っている。

靴音の主は、若い女性とその母親らしき女性で、どちらも高級そうな身なりをしていた。どちらも肩からエルメスのバッグを下げている。下の方に点線の円の中にHのマークが入っている有名なブランドものだ。二十万円以上なのは間違いない。
足元を見ると靴はトリー・バーチのぺたんこな靴で、銀色に豹柄だ。四万円近くは、するものらしい。母娘揃って同じデザインの靴も珍しい。愛野珠代はブランド好きだから、それらを判別できた。
長い廊下を歩いて母娘は、社長室に近づいてくる。珠代は何気なく立って、二人を出迎える。娘は二十歳位で、明るくヒマワリのような感じがする。背も珠代より高くて細身だが、彼女の胸と腰は大きく膨らんでいた。その娘は立っている珠代を見ると、
「こんにちは。ビルの売却の件でお邪魔します。社長さんは、いらっしゃいますね?」
「はい、在室しております。どうぞ、こちらへ。」
珠代は社長室のドアを開いた。母親は四十位で、これも高身長で美貌の名残をとどめている。普通のOLだったとは、思えない。その母親の
静けさが壁に染み渡る その美貌
という俳句が浮かびそうだ。季語がないので俳句にはならないが、美貌は春という事にすればいい。
母娘の身長は、ほぼ同じで娘が先に社長室に入った。ドアを開けてから珠代は、小走りにその場を去っていた。

丸三不動産の社長室は、部屋の主となったレズニスル・マルサンの趣味でフランス風なデザイン、置物、内装となっていた。そこへ入った母娘はフランス人形みたいな女性が机を前に立っているのを眼にした。レズニスル夫人は立ったまま、西洋人らしい笑顔を浮かべて、
「ボン・ジュール。ようこそ、おいでくださいました。わたしどもに、ご相談いただき感謝しています。」
相賀好代が高価そうなフランス製のコーヒーカップを二つ、応接テーブルの上にコトン、カタンと並べた。レズニスルは六人がけ、テーブルを挟んで三人ずつが座れる応接ソファの前に行くと、長身美女母娘に、
「どうぞ、こちらへおかけください。」
長身の娘の方が、
「それでは、失礼します。」
と腰掛けたので、母親もその隣に身を沈めた。レズニスルはミニスカートを、ひるがえして二人の前に座った。レズニスルの白いパンティは二人の母娘にも、はっきりと見えた。

商談は長きに亘るものではなかった。破格な買値をレズニスル夫人が提示したのだ。レズニスルは、
「それに加えて、娘さんに当社のイメージガールになってほしいのですわ。それにつきましても、契約金をお支払いします。」
フランス人の眼でレズニスルに見られると娘は、
「それは、嬉しいな。わたし、大学を出ましてから就職もせずに父の私的なものを売り払う事をしていました。天神のモデル事務所にも登録はしたんですけど、仕事がこないんです。モデルって、やってみたかったから。」
レズニスルは笑顔で、
「それでは、そうしましょう。高根野花(たかね・のはな)さん、丸三不動産も今では福岡市で一番の不動産会社なんです。ローカルテレビにもCMを出してますわ。」
と優しく話しかけた。
丸三不動産は天神の西側にある自社ビルを本店として、福岡市内にいくつかの支店があるが、女子社員が多くて男子社員は一つの店に一人と決まっていた。紅一点の逆で黒一点というべきで、あろうか。
また女子社員のスカートはミニスカートである。賃貸物件で来た客に対して椅子を離れて又、戻ってくる時には顧客にパンティが見えるように座るという社内の規律がある。先ほどは社長のレズニスルが自ら実践したもので、そばにいた相賀好代もそれを見て
自分もしっかり顧客にパンティを見せよう
と心に思った事だった。社長が実践しないで社員にやらせる会社があるとすれば、そんな会社は伸びないはずだ。
丸三不動産で部屋を借りれば、その店で女子社員のパンティが見れると若い男性の間で評判となり、引越し好きな若者はみな丸三不動産で部屋を借りた。
契約が決まって書類作成の時にも女子社員は度々、椅子を立つので何回もパンティを見せる場合もある。
契約書に添えてポケットティッシュを渡すのも、丸三不動産の慣わしである。それで夜、自分の部屋で仲介、契約してくれた丸三不動産の女子社員のパンティを思い浮かべながらオナニーして、もらったティッシュで射精後に拭き取る男も多かった。
おまけに丸三不動産の女子社員はブラジャーをつけない事を義務付けられていたので、夏に白いカッターシャツの上からふくらんだ乳房と赤い乳首がうっすらと見えたりする。
だから夏の方が契約に来る男性客も多くなり、「にっぱち」という二月八月は客が減るという言葉の八月は、丸三不動産では男性客で賑わった状態となる。
特別サービスとして、丸三不動産では個室での接客もしていた。その場合、家賃の二ヶ月を契約の時に不動産手数料として払えば、それに応じたサービスを女子社員がやるというものだ。
女子社員を指名しての仲介となると指名料として一人につき一万円が、かかったが、それに伴って椅子を動く複数の女子社員のパンティが見られるので指名する男性客も多かった。
もちろん個室は完全防音で、中で大抵は上増し一か月分の家賃の手数料で女子社員とセックスしていた。それは手数料そのほか、敷金とか礼金すべて丸三不動産の口座に振り込まれて書類を手渡しする時に行われる。一日で三人くらい指名される女子社員もいるから、三万円の指名料をもらえる女性もいた。
指名料については丸三不動産の方では、そのまま女子社員に渡すのである。

レズニスル夫人は夫の丸三商次と会社の近くの高級マンションに住んでいるのだが、夫の商次は一年ほど前からそのマンションに帰ってくるのが月に一回ほどになった。
そんな珍しい晩は、レズニスルは夫に全裸でダブルベッドの上に乗って、むしゃぶりつくのだが夫は、
「気分が乗らないんだ、すまない。」
と断りを入れた。夫の商次はパジャマを着たままだ。レズニスルは唖然として、
「あなた、もう半年も私とセックスしてないじゃない。それで、なんともないの?」
「ああ、仕事が忙しくなって元気がないんだ。レズニスル、そこに立って、おまえの綺麗な体を見せてくれ。」
商次は、ダブルベッドの横の地点を指差しながら頼んだ。彼女は夫の言に従って、ベッドの横に立って両手を広げた。
白人のような白い裸身は、足もすらりと長い。胸もロケットのようにふくよかで、ヘアは黒い剛毛だ。実は商次は、この体型には飽きていた。彼は日本人女性の短い足で、尻が外人女性より低い位置にある体に性欲を覚えるようになっていた。だが、しかし、レズニスルの体は美しいので、
「レズニスル、お前の体は私だけのものにしておくのは、勿体無いんだと思うよ。他の男に抱かれてみては、どうかね。」
レズニスルは体を軽く震わせると、
「わたしの家は男女関係に厳しいんです。フランスは大抵、カトリックの家ですから、わたしも男は夫だけ、と教わりました。商次以外の男、だめなの。」
丸三商次は溜息をつくと、
「日本はキリスト教の国じゃないから、いいんだよ。」
「だめです、何処の国でも。」
とキッパリと夫の誘いを彼女は拒否した。
「わかった。やるだけ、やってみよう。」
商次はベッドからレズニスルを手招いた。彼女は爆乳を夫に押し付けて、マンコを夫の太ももに当てた。商次は彼女の大きな尻と、広い肩に両手をそれぞれ置いて、軽くキスをした。
しかし、眠気が強烈になったのか、彼は眠ってしまったのだった。

レズニスルが同僚の相賀好代とキスしていた日の晩、愛野珠代は福岡市近郊のラブホテルで丸三商次に抱かれていた。
珠代は足が短い方で、どっしりとした尻を持っている。胸は小さめだ。アンダーヘアは、トランプのダイヤ型で恥丘の土手は丸くこんもりとしている。
一年ほど前から丸三商次の性欲は、自社の社員の愛野珠代で発散していた。
滅多に行く事のない会社に久し振りに来てみると、女子社員の珠代がミニスカートで応対してくれた。
社長室で応接ソファに座った時、珠代がコーヒーを持って来てテーブルに置いたが、しっかりとパンティを見せてくれた。珠代はパンティを上に持ち上げた形にして履いているので、割れ目がパンティに食い込み、溝ができていた。いわゆるマンスジである。
オレンジの制服に純白のパンティに食い込んだ割れ目は、その場で丸三商次のイチモツを半分ほど奮い立たせた。その時は、レズニエルは不在だったので誘い話は珠代に直ぐに通じた。
その日の内に、丸三不動産の真のオーナーと愛野珠代はラブホテルに行き、濃厚な時間を過ごした。
小ぶりの珠代の乳首は、商次にたっぷりと十分も吸われて硬直していた。仰向けになった珠代は足を大きく広げて、商次にクリトリスを丹念にねぶられて、大きな尻を震わせて快感を覚えていた。珠代の顔は日本女性的で眼も普通の大きさで、唇も普通、髪の毛は肩より少し下の長さのストレートな髪で、クリトリスは少し大きめだろう。
「いやあああっん。」
膨らんだクリトリスを激しく商次に舐め回されて、珠代は大きな悶え声を上げた。彼女の割れ目が潤ってくる。

同じ時刻にレズニスルは市内の高級ホテルのスイートルームで、全裸で相賀好代の同じく全裸の体をすみずみまで舐め回していた。好代の体は百五十四センチでバスト84、ウエスト58、ヒップ85という尻の大きな女性だ。肌は色白で、眼はパッチリとしている。鼻筋も通って高く、白人女性並の鼻の高さだ。レズニスルが彼女に惹かれたのも、この白人のような顔立ちからだった。同種のものは惹きつけ合うというものだろう。
レズニスルは、乳房と乳首を好代の乳房と乳首に合わせた後、両脚を大きく広げて眼を閉じている好代の下半身の方に頭を移動させた。
陰毛の下に好代の若々しくピンクのマン裂が、小さな口を開いていた。レズニスルは、
「トレビエン(とてもいい、というフランス語)。今からあなたにレズのテクニックをするわ。」
と囁くと、右手の人差し指から小指の四本の指を好代のマン裂に挿入した。
「あはん、社長の指って・・感じます。」
好代は声を上げた。レズニスルは、
「秘儀、ピアノマンコ。」
と声を上げると、好代の中に入れた四本の指をピアノを奏でるように動かした。好代は気持ちよさそうに、
「ア、アアア、アッアアアーアアー。」
と色艶かしく悶えた。ふふふ、とレズニスルは満足気に微笑むと、
「今のは、ラヴェルの亡き王女のためのパヴァーヌの出だしを弾いたのよ。」
「そうだったのですね。わたしのマンコが感じるままに、声を出してしまいました。」
好代は眼を開いて答えていた。レズニスルは白い歯を見せながら、
「次はね、」
指を又、別の動き方で動かす。何を弾いたのだろうか。好代は、
「ア、ア、アアア、アアアアー。」
と身をくねらせながら悶えた。好代は眼を開けて、
「今のはエリック・サティのジムノペディ第一番でしょ、社長。」
と聞く。
「ええ、そうよ。メロディの最初のところね。よくわかったわね。」
「わたしも、子供の頃、ピアノを習っていましたから。」
「まあ、そうなの。わたしも、そうだったのよ。それで気が合うのね。体も、合っているし。」
レズニスルは好代の顔に身を屈めて、キスをした。半分、フランス人の舌を好代の唇の中に入れていく。好代の舌は自分より少し小さいようだ、とレズニスル夫人は感じた。
好代はレズニスル社長の舌を感じながら、一生懸命自分の舌をレズニスルの舌に絡ませていった。と同時に、家庭教師のように自分の部屋にピアノを教えに来た女教師の事を思い出した。

グランドピアノの前に座って、エリック・サティのあなたが欲しい、という曲を弾いていると、その東京の音楽大学を出た女教師は、
「いいわよ。とても、いい。弾き続けて・・」
と褒めながら、左手を座っている好代の開いた足の間に入れると、白いパンティの上からマンコを触った。
「あ、」
好代は声を小さくあげたが、ピアノを弾き続けた。サティの「あなたが欲しい」は五分半弱の曲だ。女教師の手が入ってきたのは、3分位のところで、彼女の手は滑らかに好代のパンティの上でピアノを弾くように動いた。それは、サティの「あなたが欲しい」を同時に奏でているらしかった。指の動きで好代は、それがわかったのである。(こんな指導法もあるんだわ。)と好代はマンコで感じながら、思っていた。男の人の手じゃないし、マンコの中にも突っ込まないからいいか、と好代は思うと曲を弾き終った。
女教師も自分の左手を好代のマンコの上のパンティから離すと、拍手して、
「よかったわ。わたしの左手の動き、わかったでしょ。ああいう風に弾いて。もう一度。」
それで好代は、エリック・サティのあなたが欲しい、をもう一度、弾いた。すると確かに、うまくなっていたので終わるとすぐ、
「先生、上手く弾けるようになりました。ありがとう。」
と礼を言うと、
「体で覚える。体で教える、とは、この事ね。女のマンコ、百までって言うじゃない。」
「え、三つ子の魂、百までじゃないんですか。」
「そうだったわね。でも、同じようなものよ。女はマンコで考える、というのが真説なのよ。それなのに世間では、女は子宮で考えるなんて言ってるでしょ。みんな、女はマンコで考えてるの。ピアノを弾くのもマンコで考えて弾きなさい。それが上達への早道です。」
きっぱりと女教師は宣言したが、好代はピアノの指導でマンコを触られるのに抵抗感があったため、ピアノをやめてしまった。

そういう過去があったので、レズニスル夫人の「秘儀、ピアノマンコ」は懐かしい感じもした。今度は指を入れられているけど、成人だから構わない、と好代は思いながら、いつのまにかレズニスル夫人の舌が自分のマンコを舐め始めたのに気づいた・・・。

ラブホテルで丸三商次は全裸の愛野珠代の両肩を掴んで、抱き起こすと、
「おれね、古流の柔術てのを叔父さんから習ったけどね。その中に、女とやる時の技っていうのが、あるんだ。そのひとつが、
巴マンコ
って、言うんだけど、いくよ。」
と話し、珠代の体を前に傾けて、寝転んで右足を珠代の腹部に当てた。柔道の巴投げの体勢だ。そこで柔道では右足を上げて、自分の頭の上方に相手を投げるのだが、丸三商次は珠代を自分の体の上方にに珠代を投げた。落ちてくる珠代を抱きとめると、
ずぶり、と荒々しく珠代のマンコに商次のビッグサイズが入ったのだ。自分の体重と落ちてくる重力で、珠代は激しい摩擦感をマンコに感じて失神しそうな快感を覚えた。商次は仰向けに横たわり、珠代はそこに跨った姿勢で、
「あああっ、すっごーい。」
彼女は両手で自分の乳房を揉みながら、大きな声を出した。商次はにやにやして、
「よかっただろう。戦国時代は敵の大名の奥方を、この巴マンコでものにした話もあるんだ。その奥方は、巴マンコの味が忘れられなくて、その藩を抜け出したほどだった。」
珠代は自分で激しく腰を振りながら、
「ああっ、あの巴マンコの感覚が欲しくて、激しく尻を振ってますぅ。いやん。」
と悶えると、揺れる黒髪を右手で搔き揚げた。

好代が満足そうに眠ったのを見て、レズニスルは次はどんな秘儀を教えてやろうか、と思ったが、ふと、初恋の相手を思い出した。
それはパリでのビジネス専門学校一年の時、相手は長身で美男子のアサン・モロンという同級生だった。彼は栗色の眼をして、足が長く痩せていた。何人もの同級生の女の子とデートしていた。それも、パリは20の区があり、それぞれの区の女の子をものにしていっているという評判だ。1999年の頃、パリの人口は212万人と五千人ちょっとで名古屋より少し少ない位だ。
アサン・モロンは色が白く、髪を長くしていた。ちょっと見ると、大人になりかかった美少女という容貌だ。彼は二十の歳にパリの売春婦に声をかけられ、ただでセックスしてもらい童貞を捨てていた。
二十一の歳になると商売でセックスしている売春婦を何度も、天国にセックスで行かせたのだ。最初の売春婦の友人たちだから、タダでしていただけでなく、逆にお金まで貰うようになった。
そのうち、素人童貞である事に嫌気がさして、アサン・モロンは二十二の歳にビジネス専門学校の同級生の女の子を誘って夜の公園の樹木の陰でセックスした。
アサン・モロンは、その娘とは飽き足らずに次の女の同級生とセックスしたため、最初の娘は愛想をつかした。次の娘の次の娘に手を出したので、次の娘も愛想をつかしたのである。
彼は、多くの女を知りたくなっていた。高校生の女とは違う、たっぷりとした胸のふくらみを見るたびに、少しペニスが立ちかける。だから評判の美青年でありながらも、ヤリチンという噂もあり、次第にビジネス専門学校の女生徒は彼を警戒し始めた。
一度やったくらいでは妊娠も確率は低いために、アサン・モロンはコンドームなしでセックスをやりまくっていた。
レズニスルはクラスが違ったので、アサン・モロンを見た事がなかった。そんな或る日、学校の玄関で帰ろうとするレズニスルに、
「ハイ、元気かい?」
と若い男性の声がした。彼女が左横を振り向くと、そこには男性モデルのような背の高い色の白い男が立っていた。レズニスルは、
「元気よ。あなたのアソコも元気なの?」
と冗談を飛ばす。男はそれに少し微笑むと、
「元気さ。君の中で暴れまわりたいね。」
と気障っぽく言うと、近づいてきた。レズニスルは処女を失えると確信して、
「いいわ。やってほしい。」
「おお、オッケーなの。ただ、ぼくはすぐにセックスはしない。愛を育みたいんだ。早くても三日後にしている。それがナンパ野郎とは違うとこだね。」
学生が、ぞろぞろと帰っていく。その玄関からの階段の上で立ち止まっているのはアサン・モロンとレズニスルだけだ。それを見た一人の女生徒は二人に聞こえない距離まで階段を降りると、横の友達に、
「あーあ。あの娘も又、あいつの毒牙にひっかかるのだわ。わたしも、やられたけど。ただ、あいつのチンポって、意外と柔らかいのよ、大きくて太いけどね。それにすぐ、別の女に声かけるから、呆れるのね。」
「そうなの。チンポは太いだけじゃなく固くないとね。わたしも放課後は、チンポの固い男性を探してるわ。」
最初に語った女生徒は青い眼を輝かせて、
「いいわね。見つかったら、わたしにも紹介してね。」
「うん、三人で遊ぼう。」
その二人は、階段を降りるとパリの街へ歩いて行った。エッフェル塔が見える場所に、その学校はある。エッフェル塔とは、324メートルの高さで、エッフェルという人が設計した万国博覧会のためのものだ。近くには噴水のある公園もあり、ここで多くの女をアサン・モロンは口説きまくった。時には夜、エッフェル塔を見ながら公園で後背位セックスに浸ったアサンだった。

レズニスルはアサンから名刺をもらっていた。そこには彼の住所と電話番号が記載されている。アサンは、
「三日後に会おう。」
と両手を広げて肩をすくめて見せた。

レズニスルにとっては、その三日後までが楽しい期待の日々だった。パリには四百も緑地帯があるから、数本の大木の陰で処女を失うというのもいい。16区にあるブローニュの森でアサンとするのも、いい。レズニスルは、ブローニュの森を散策している時に、大木の上から女性の声が、
「アハッ、アハハン、シエル、シエル!」
泣き叫ぶのを聞いた。その声のあたりを見上げると、なんと、そこで若い男女のカップルが全裸で後背位で木の枝に跨ってセックスしていた。その樹の根元には、彼らの服が脱ぎ捨ててあったのだ。それは上着だけで、下着は木の枝にでも置いているに違いない。
ポタン、彼らの汗のしずくが落ちてきた。十八のレズニスルは、拳を握って早足で駆け去っていった。

三日後、は案外早く来た。待ち合わせの場所も決めていたのだ。カルチェ・ラタンのとあるブティックの前で、レズニスルが待っているとアサン・モロンが何だか厳しい顔をして近づいてきた。レズニスルは待ちわびた笑顔を浮かべて、
「ハーイ、アサン。これから二人で思いっきり・・・。」
「ノン。セッタンポシーブル(不可能だ。)ぼくはね、神への道を生きる事にしたんだ。」
レズニスルの顔から血の気が全部引いた。処女を捨てるというのは、それなりに大決心して来ていたのだった。だが、アサンは処刑宣告をするような口調で、
「ビジネスの勉強も、やめる。カトリックの神父は、結婚できない。女性とも付き合わない。だから美人の君とも、もうお別れだ。」
「そんな・・・じゃ、マリア様に捧げるの、あなたのペニスを。マリア像でオナニーするのかしら。」
「馬鹿な事を言うな。性欲なんて、肉の欲望だ。神様は、そんなものをお喜びにならないのだ。ぼくは主、イエス・キリストに仕えたいんだよ。」
きっぱりと求道者らしく彼は答えると、踵をめぐらせる前に、
「オーボアール。次に会った時は、信仰の事で話ができるようにね。」
と暖かく話しかけて矢のように彼女から離れて行った。
レズニスルはセーヌ川のほとりまで歩くと、暮れ行く空を見上げて、
(わたしより神様の方が、よかっただなんて。)
と嘆いたのだった。

アサン・モロンは神学校に入学した。校長のダニエル・レバシは校長室に彼を招いていた。半白の髪の毛をしたレバシは眼鏡を外すと、
「君は入学してくれると思っていたよ。わたしのモノは、君の女性への思いから解放する力があると信じていた。主は、いかなる方法を使ってでも神への道を良き僕(しもべ)に思い出させる。
二日前の君との行為は、素晴らしかっただろう。君の尻の穴は、君のペニスが女の膣で味わうよりいいものを感じたはずだ。」
と青い眼を光らせてアサンに優しく話しかけた。アサンは顔を朱に染めて、
「ええ、二日前の神父様との行為がなければ、私は神への道を忘れていたに違いありません。女性なんて股の穴で男を狂わせる邪淫な生き物です。私は、どうにか、それから逃れられました。校長神父様、どうか私を神の道に進ませてください。それから、時々でも神父様とのあの行為を、つまり私の尻の穴に神父様の固く大きくなった聖なるモノを入れてくださらん事を。」
アサンは椅子に座った校長の前にある机の前の床に跪くと、両手を組み、額に当てた。
レバシ校長は立ち上がると、跪くアサンの後ろに回り、彼のズボンの上から尻の穴のあたりを指でなぞると、
「時々、どころか、定期的にしよう。髪はもっと長くして構わん。私が許可するから。私の部屋には風呂もあるし、ワインをたくさん置いてある棚もある。ワインを飲みながら、風呂で君の尻の穴に入れると、天国を味わえるだろう。楽しみだな。」
「はい、ありがとうございます。校長神父様。」
アサンは、これからの修道生活に天国への期待をするのだった。

セーヌ河畔を、とぼとぼと歩いて行くうちレズニスルは古びた幅広の建物が眼の前に現れたのを知った。その壁に沿って歩いて行くと中から黒い修道服を着た三十歳ぐらいの修道女が出てきた。
控えめで目立たない彼女の姿は、いかにも神への従順な生活を送る女性にふさわしかった。レズニスルの悩みつかれた顔や姿を見ると、
「どうしました?とても悩んでいるようですね。」
と彼女は、慰めるように声をかけた。レズニスルは、
「ええ、シスター。わたし、とても悩んでいます。実は、心に思っていた男性が立ち去ったものですから。」
修道女は軽くうなずくと、
「よくある事です。あなただけでは、ありませんよ。実は、わたしも二十歳の頃には彼氏がいました。けれども、その彼は、お恥ずかしい話ですけども女たらしだったのです。それだけなら、なんとかできたかもしれません。ところが、或る日、彼は信仰に目覚めて神父になる事になりました。」
レズニスルは自分の場合との相似に驚いて、
「えっ、それは、わたしも・・・。」
シスターは十字を胸の前で切ると、
「こういう話は、外では、しにくいものですね。中に入りましょう。今、休憩時間ですから。」
そう言うと、右手で手招きした。レズニスルはシスターの後に従って、その女子修道院の門をくぐる。道の両脇には薔薇の花が咲いていた。玄関の両脇には白い百合の花が、我こそはと各々、咲き誇っている。玄関を入ってすぐの右側のドアの中が、応接室となっているらしく、レズニスルは古ぼけたソファに座るとシスターは差し向かいに座った。窓際には白い陶器のマリア像が飾ってあった。レースのカーテンの外は真っ黒になってきている。レズニスルは、そのシスターが救いのマリア様のように見えた。シスターは薄い唇を開くと、少し頬もこけている痩せた体を乗り出して青い眼で、
「神父様に、あなたの彼氏もなる事になったのですね。」
と、いたわるように話しかけた。
「ええ、そうです。よくある話ですか、こういうのって。」
身を反り返らせて、シスターは人差し指を右の頬に当てると、
「そうねえ。フランスはカトリックの国ですからね。男性は神父様になるのが一番だと思うのだろうし。」
レズニスルは、ほっ、とため息をついた。それから、うつむいて部屋の床を見つめていると、ススス、とその前に黒い影が動いた。見上げるとシスターが、左の隣に立っている。シスターは、右手をレズニスルの左肩に置いた。骨ばったその手は、しかし柔らかく感じられた。シスターの高い鼻の下の唇が動いて、
「彼が神の道を選び、独身を通すなら、自分たちも神に仕えて独身であらねばなりません。それでも、女の感覚器官は黙っていないけど、彼でなくても。」
シスターはレズニスルの両方の乳房を両手で素早く揉みながら、熱くキスしたのだ。キスを続けながら、シスターの手はレズニスルのスカートの中から黄色いパンティの中に入り、レズニスルのCON(おまんこ)を巧みな指使いで擦った。
ああ、レズニスルのCONは女性の手によって初めて開発されたのである。心の中でレズニスルは、(やめてください)と言おうとしたが、眼を上げるとマリア像が優しく微笑んでいるし、シスターも懸命に自分のCONを愛撫していた。その真剣さと、自分が感じる快感に彼女はソファに背を深くつけて、頭をのけ反らせてしまった。両脚は少し開いてしまう。それを見たシスターは、レズニスルの衣服を素早く剥がしてしまった。十九歳の彼女の白い全裸は、乳房も形よく突き出て股間の草むらは男性が見るとすぐに勃起するような形状をしている。縮れたcheveux pubiens(フランス語で陰毛。発音はシェボー プビエン)の下にはクッキリと割れ目が盛り高い淫丘の下部に顔を出していた。その割れ目にシスターは、すぐに口づけると割れ目の中に長いルージュ(赤)の舌を潜り込ませた。レズニスルは、
「a!han!bon!bon!」
と悶え声を上げたのだ。それは彼女の処女膜が破れた時でもあった。
シスターは少し流れた紅い血を見て、
「おーう、処女だったのですね。神の祝福です。」
と声を上げると、両手はレズニスルの両乳房を掴みながら両手の人差し指で両乳首を愛撫した。と同時に舌でレズニスルのCONを舐め続ける。
レズニスルは、天国に行くような快感を覚えていた。眼にチラチラと入るマリア像の微笑みは、処女懐胎したマリアがレズの喜びは知っていたのではなかろうか、と思わせるものに見えた。本当はマリアも処女で妊娠するものですか、とは心の片隅では思いつつ。
シスターは、ドアに行き鍵を掛けると着ていたものを脱いだ。修道女服の下は下着をつけていなかった。黒々としたシスターの陰毛がレズニスルの眼に鮮烈に焼き映る。シスターの胸は貧乳だった。
レズニスルの視線が自分の貧乳に注がれるのを感じたのか、シスターは、
「わたしの胸、乏しいけど。イエス様も貧しいものは幸いなるかな、天国はその人にあり。と仰ってるわよね。この胸、でも乳首は固く尖るのよ。あなた、吸ってくれないかしら。」
シスターは、レズニスルに覆いかぶさると、貧乳をレズニスルの口に当てた。乳首をレズニスルが吸うと、それはたちまち固く太くなった。口を開くと、
「本当ですね。あ、シスターのヘアが私のヘアにあたってます。」
「あなたも結構、剛毛ね。もう一つの乳首も吸って、A!HAN!セ、ボン。」
「プルクワ(何故)?シスターに、なられたのですか。」
尋ねるとレズニスルはシスターの赤い乳首を吸う。
「AA!HAN!男に、もてなかったからよ。貧乳って事もあると思う。あなたは大きなオッパイだから、これから男はできるわ。わたしの乳首、両方とも立ったから、これをあなたの乳首に当てて終わりにしましょう。」
シスターは、自分の乳首をレズニスルの乳首に当てると擦りつけた。微妙な感覚をレズニスルは感じると、いい気持ちになった。次にシスターに舌まで入れられるキスをされて、マンコをいじられてシスターは、立ち上がると修道女服を手早く身につけた。壁の大きな時計を見ていたらしい。その時、閉じたドアが外からドンドン、と叩かれて、
「シスター・メルネンコ、晩の祈りです。聖堂に来なさい。ついでに今の行いも懺悔するように。」
シスターは気をつけの姿勢で、
「はい、院長様、ただちに参ります。」
と答えると、レズニスルに向いて、
「帰りは、自分で帰ってね。アデメン、じゃなくてオーボワールかな?」
アデメンは又、明日という意味だ。日本語ではアドマと表記されたり聞こえたりする。シスターは、ドアの鍵を外して出て行った。

家に帰ると日本人の中年男性が応接間に来客していた。がっしりとした体格で、アレも太そうだ、と彼女は思ってしまった。父親の外国郁夫は、
「お帰り、レズニスル。私のビジネスの仲間の丸三商次君だ。」
と来客を紹介すると、その男は、
「はじめまして、丸三商次と言います。日本の福岡から来ました。私どもは、フランスのワインを取り扱っておりまして、こちらの「ソトクニ・トレード」さまとも末永く、お付き合いさせていただきたいと思っています。」
彼はレズニスルに頭を下げて、再び彼女を見ると、
「いや、これはお美しい。ビーナスのような美を持っていらっしゃいますね。」
と嘆賞すると父の郁夫が、
「いやなに、まだ学生ですよ。未成年者です。ビジネス専門学校を卒業したら、わしの会社で働かせようと思ってね。」
と先の計画を打ち明けると、丸三商次は眼を銀河系の星星のように輝かせて、
「それは楽しみです。ぜひ、お嬢さんが成人した姿を拝見したいものです。」
と意志を述べると、父親の郁夫は、
「ああ、もちろんです。福岡は私の曽祖父の出身地で、東京で事業を興しましたが、そのおかげで私もフランスに来て商売しとるのです。娘のレズニスルにも関係のない土地では、ないですからな。あははは、おい、レズニスル、丸三さんに挨拶しなさい。」
座っている二人のうち、丸三に顔を向けて、立ったまま彼女は、
「ボンソワール、ムッシュウ。レズニスル・ソトクニです。」
と乳首にむず痒さを感じながら自己紹介した。
こんな出会いで三年後、二人は結婚した。

新婚旅行は京都にした。福岡市で結婚式を挙げると新幹線で京都へ旅立った。三時間もしないで京都に着く。福岡市に比べれば古い建物も多いし、パリに比べれば街の美感も感じられない。
(古いだけが立派な事なのかしら、古都っていうけど。)
レズニスルは夫の丸三商次と京都を回りながらも、変な失望を覚えていた。どれも、これも古い。福岡市は、新しい。彼女は夫が福岡市の人間でよかったと思った。それに何かしら、
「・・・どす。」「・・・どすえ。」
って、人の話を聞いていると、最後はそう聞こえる。どすはDOSの事かしら、昔のマイクロソフトの製品にあったけど、今はWINDOWSのはずだわ。京都の人は古いのが好きだから、今でもWINDOWSを使わずにMS-DOSを使っているのかしら。それじゃ、
DOSえ、というのは何の意味だろうな、とレズニスルは思った。
そのうち、
「いいえ。」
という言葉が聞こえたが、これは日本語の「いいえ」なのだろうか。旅館の中年の女中が、
「明日は雨どすさかい、この部屋でゆっくりしてはったほうが、いいえ。」
と夫に話しているのを聞いてしまった。さかい、というのは大阪の堺だろうか、雨DOS堺、というのもよくわからないけど、
ゆっくりして這った方が、NON
というのもわからない。京都言葉はレズニスルには何のことやら、わからなかった。
博多駅で見送りの人が、
「ゆっくり京都ば、見てきんしゃい。」
とか言っていたが、あれもわからない。京都場って、どこにあるのだろう。見て金シャイ、ってシャイは英語なのは分かるけど。
窓の外は夕暮れだ。パリの夕暮れとは違うなあ。湿気っぽい日本の夕べ。夫と本格的に付き合うまで、あの修道院に時々行って、シスター・メルネンコとレズしてた。
シスターは外に出るときも、あの修道女服だから目立つし外ではレズはできなかったけど、女子修道院には長い歴史の中でレズのテクニックが開発されていったという誰も知らない事を教えてもらった。神に処女を捧げるといっても、やはり女の体。我慢できなくなる人達の方が多いらしい。もともと男性とつきあいのない人達ばかりだから、女のほうに興味をもってくる。先輩のシスターが後輩のシスターに対して、男役になるのが普通らしい。
シスター・メルネンコの話では、祭壇の蝋燭でオナニーしていた修道女もいた、とか。若いその修道女は、
「メルネンコ、祭壇の蝋燭は太いから、とてもいいよ。」
と感激していたらしい。
こういった修道院で、わたしは幾つかの秘儀も学んだけど。「ピアノマンコ」なんか使う時が来るかしら。

窓の外の夕闇を見ながら回想に耽っていたレズニスルに夫の丸三は、
「これから、ご馳走を食べて舞妓さんに踊ってもらうから楽しいよ。」
と彼女の肩に手を置いて告げると、
「それが終わったら、・・・でしょ?」
とレズニスルは夫を振り向いて聞く。丸三商次は逞しい自分の胸を叩くと、
「ああ、そうだよ。初めての夜だね。」
と自信ありげに返答した。

豪勢な京都料理が二人の前に並べられた。十二皿の小鉢にお吸い物、茶碗蒸し、それから白味噌雑煮というもの。
二人は、せかせかと料理を食べたが、レズニスルはどうも白味噌雑煮の餅が苦手なようだった。箸で餅をつまんだが、どうも上手く食べられない。夫の商次は、それを見て取ると、
「京都名物の白味噌雑煮はね、こうやって食べるんだ。」
と言いながら妻の傍に来ると、キスをして妻の大きな白い乳房を揉んだ。
「A!A!」
レズニスルは声を出して眼をつぶると、夫は
「眼を開けてご覧。」
と言うのだ。彼女が眼を開けると、丁度口の前に夫の巨大なモノの亀頭の上に白味噌雑煮の餅が乗っているではないか。彼女は、
「セ、ボン。」
と発音すると、夫のモノと餅を同時に口に頬張った。秘伝のだしが、フランス育ちの彼女にも、おいしいものとして口の中に感じられた。夫の亀頭の上の餅を口の中で滑らせて、彼女は口の中に入れた。夫は、
「おお、いいフェラチオテクニックだよ。気持ちよかった。」
と話すと、イチモツを浴衣の中にしまった。レズニスル浴衣なのだ。紫色のお揃いの浴衣を彼らは身にまとい、京料理を堪能した。舌太鼓をドンドンと、鳴らしたのだ。

しばらくすると障子の外から、
「踊り子はん、入れてもよろしおすか?」
という若い女中の声に、丸三商次は大声で、
「いいよー、食べ終わったけん。」
と答えた。レズニスルには、食べ終わった件、と聞こえた。
ガラリと障子が開くと、白い着物に紅い帯をして、顔には白粉を塗り髪は結い上げて、鼈甲のかんざしをつけた若い舞妓と三味線を抱えた着物姿の五十路の女が部屋に入ってきて、二人とも丸三夫婦の前の畳に三つ指をついて、舞妓が
「佳つ百合いいます。よろしゅう、お願い申し上げます。」
と細々と挨拶した。
舞妓は二つの扇子を手に持って三味線の響きに合わせて、踊り始めた。どうもフランスのバレーのような動的なところは、ないようだ。二つの扇子を広げてヒラヒラさせたり、横に少し移動したりと動く空間も狭い。それに、おしろいをつけた舞妓の顔は、どれも同じようなものだ。おしろいをつける事で、表情が均一化されるのだろう。

バレリーナの踊りなどでは、片足を高く上げたり、くるくると体を回転させたりする。それに比べれば舞妓の踊りは消費カロリーも少ないものだ。
佳つ百合の踊りもレズニスルには、物足りないものだった。

舞妓の佳つ百合と三味線五十路が部屋を出たら、レズニスルは夫にしなだれかかった。丸三商次は彼女の浴衣を剥がしにかかる。その時彼は、
「お、コンドームしないといけないな。」
と慌てて呟くと妻は、
「そんなのなしで、いいわよ。」
「いや、だめだ。子供はもう少し、あとにしよう。君の体が崩れるのはもう少し、先がいい。外に出て、買ってくるから。」
と言い残すと、夫は部屋を出て行った。
旅館の中にはコンドームの自動販売機など、あるわけもないので、滑りそうな廊下を歩いて玄関から商次は京都の町へ出てみた。
平日なので、人もそう多くはない。足早にコンドームの自販機を探す商次に近づいてくる男がいた。背は高く、ひょろひょろとした感じの男で歳は三十代後半か。頭は角刈りにしている。男は、
「旦那さん、おんな探してはるのと違いますか?」
と商次に柔らかな調子で話しかけてきた。商次は無視して通り過ぎようとするとガバと商次の腕を取り、
「なんの用か知りまへんけど、旅のお方でっしゃろ。そしたら、二度とない機会かもしれへん。ええ女、おりますのや。へへへ。ホテルで、できまっせ。」
商次は興味を惹かれた。自分の精力には自信がある。その女と一発やってからでも、妻のレズニスルとはセックスできるだろう。商次は顔をその男に向けると、
「いいねえ。いくらで、できる?」
「あ、そら、もう。十万円ですわ。」
「一般的には高いな。でも、おれも社長してるんだ。最近は風俗もデフレだねえ。政府は風俗のインフレを目指すとは、言えないんだろうな。京都て安いものだけが売りかと思っていた。ふーん、そんな女がいるのか。京美人なんだろう。」
伊達な角刈り男は揉み手をしながら関西弁で、
「そらーもう。最近は舞妓では、贅沢な暮らしがでけへんもんやさかい、夜はアルバイトしてますんや。そやけど夜のアルバイトの方が稼ぎ、ええらしいですわ。昨日は三人と寝て、三十万。手取りは七割やから二十一万、稼いだ子です。」
「淫乱じゃないのか。」
「いえいえ、まるで静かな湖のような、ええ女だっせ。みんなに長いコンドームさせますからな、ちんこの肉は彼女のオソソの中に当たらんのです。そやから、処女のような美さえあるんですわ。」
角刈り男は、商次の腕を取って歩き始めた。平安時代か、と思うような建物をいくつも過ぎると、高級めいたホテルについた。パリにあるような白の外観の様相は商次にフランスを思い出させた。
角刈りは、
「ここだんがな。待ってますわ、あの娘。あ、宿泊代はタダにさせてもらいます。」
それは手数料の三万円から負担するのだろう、と商次は思いながら角刈りと中に入ると、フロントは京美人が和服で立っていた。彼女は、えくぼを浮かべて、
「ようこそ、おこしやす。あちらに待ってはりますよ、彼女。」
と右手で待合場所のような空間を示した。ホテルもグルかと思いつつ商次が、そこを見ると、なんとレズニスルが・・・と思ったが、よく見ると日本的な面立ちは妻とは違った。彼女は明るく笑うと、黒の洋装で立ち上がった。舞妓には見えない感じだ。商次の方に淑やかに近づいてくると、
「行きましょ。」
鈴を振ると出るような音声で話しかけた。美声というのも、引っ張られるものだ。レズニスルの声と似ているから不思議で、自分のタイプは決まっているのかと彼は思った。逆三角形の体格で、外に出るときは黒縁の眼鏡をかけている商次は彼女の揺れる尻を見ながら、ついていった。
突き当たりの部屋に商次が後から入ると、彼女はドアを閉めて、
「先にお金の方をお願いします。」
と右手を出した。はいはい、十万円ね、と商次は三十万円入れている財布から十枚抜き出して彼女に渡した。それを受け取ると嬉しそうに、
「おおきに。うち、金持ちの方としかしませんの、あれ。」
と語り、自分のブランド物らしい白の財布にしまうと、肩にかけていたバッグに入れて、ベッドの頭の板に置いた。しかし、よくレズニスルに似ているものだと商次が思っていると、いきなり元気よく彼女は服を脱ぎ始めた。肌もレズニスルほどではないが、白い。彼女は黒のパンティとブラジャーだったが、それも外すと商次に駆け寄って彼の股間の膨らんだものをズボンの上から握り締めて、関西弁で、
「元気ええな。もう、こんなに立ってはるわ。特製のコンドーム渡しますよって、それしてね。薄いのやから、コンドームの感じしないと思いますよ。」
商次も脱いでいると、細長いコンドームを手渡された。彼女は、うふと笑うと、
「ちんちんの根元まで嵌めてくださいね。うちの純潔、守るため、しもらってます。」
とスラスラと説明する。十万で客とって何が純潔だ、と商次は思ったが、
「わかったよ。君のような美しい女性は、そうでないと。」
「あら、嬉しいこと言わはるのね。そんなら、コンドームせんといてもいいですよ。」
半立ちのチンコに長いコンドームを、かぶせかけていた彼は驚いて、
「本当か。」
「うちと結婚してくれはりますか?」
真顔になって彼女は、聞いた。
「いや、それはね。実は今日、結婚式して京都に新婚旅行で来てるんだ。重婚なんて犯罪になるしな。」
ふん、という顔を彼女はすると、
「そうなのやね。よく奥さん残して出てきはったわ。」
ぐい、とコンドームで覆われた商次のロングサイズを握り締めて柔らかな指でツーと根元から亀頭までをなぞった。気持ちよさに商次は、
「あー、柔らかいね。それに君は、ぼくの妻に似てるんだ。」
「そうやの。そしたら、奥さん思うて私を抱いて。」
「よし、そうしよう。」
ベッドに寝そべった彼女は、両脚を彼女の体に対して逆Tの字になるまで開くと両手を前に出した。黒いヘアは逆立っていた。ぱっくりと開いた彼女の膨らんだ切れ目に商次は完全包装されたロングなモノをズーンと埋め込んでいった。彼女は静かにゆらめくと、
「ええわー、ええですぅ、ちんこ最高。」
と透き通るような声を出した。商次は腰を振りながら、
「そうか、いいか、最高か。」
と彼女に顔を近づけて聞くと、
「うち、ミス京都なったんやけど、ああん、つきあってた五人の彼が選考委員にうちのセックス写真送ってしもて。あん、もっと擦ってええよー。」
と昔の事情を語ってくれた。彼女の大事な部分意外は、商次は自分の舌で舐め回った。一度抜いてから、彼女の足を片方ずつ持ち上げて足も指まで、しゃぶってみた。その粘着するような肌は二回目の勃起を彼にさせてしまったので、
「もう一発、いいかな、入れてしても。」
と彼女のオソソを舐め狂いながら聞くと、
「ええよ。夜の十二時までなら、何度やっても、かましません。そのための十万円どす。五回出した人もいたけど、あんさんのチンコが最高な気がする。」
商次は感激して、柔らかな彼女を抱くと二回目の挿入に腰を動かした。キスをしてやると、うっとりとした眼で、
「体の相性が、ええみたいや。あん、ええわっ。」
悶えると自分でも彼女は腰を振り始めて、
「ああーん、あん。」
とそれから連続的に悶えの美声を商次が二回目に果てるまで、あげつづけた。眼までレズニスルに似ていた。
(本当は、おれはレズニスルを抱きたいから、この女まで彼女にみえるんだろうか。)彼はそう思いながら腰の辺りが、こらえきれなくなって、大量に発射していくのを感じていた。

待っても待っても夫は帰ってこない。レズニスルは外に出てみようと思い、旅館の部屋を出た。廊下を歩くと、ばったりと突然先ほどの舞妓と出会ってしまった。佳つ百合は、おしろいを落としていたがレズニスルには彼女だとすぐに分かったので、
「佳つ百合さんですね。」
と彼女に声をかけると、着物を着た細い肩の彼女は嬉しそうに、
「ええ、そうどす。今日は、ここのお呼びが多いから、ここに泊まってますの。」
おしろいを落とした彼女は、矢張り白い肌で眉毛は細くて眼はパッチリとしていて、胸のふくらみは着物だから特に見えない。脱げば、わかるだろうけど。背は百五十六ぐらいで、レズニスルより小さい。レズニスルは百六十八センチは、ある。
「そうだったんですか。わたし、夫が今、いないから探しに行こうとしてたの。よかったら、部屋に来ない。わたし、フランスから来たばかりで不安なのよ。」
佳つ百合は可愛そうに、という顔をするとスススススと流れ滑るようにレズニスルに近づいて、
「よろしおすえ。」
「?」
よろし、オスえ、なのか、よろし、お酢え、なのか。そこで、
「お酢は、あまり好きじゃないのね。ノン、ノン。」
と言ってみると佳つ百合は、ぽかんとして、
「お酢なんて言ってませんよ。あなたの部屋に行っても、いいわ、と言ったんですけど。」
レズニスルは喜悦満面になると、
「アロール、行くわよ。佳つ百合サン。」
「ウイ、マドモワゼル、いや、マダーム。やってんかな、わからしませんけど。」
フランス人と日本人のハーフ、レズニスルについて佳つ百合は、しずしずと歩くのだった。

夫が帰ってこない部屋に男を連れ込むならともかくも、女の舞妓なら構うものかとレズニスルは思っていた。が、しかし女らしい佳つ百合は夫の代役にはならない。障子の外から女中の声が関西のイントネーションで、
「こんばんは。」
と聞こえた。
「ハーイ。ドウゾ。」
とレズニスルは気軽に応答すると、ガラリと障子が開いて着物を着た若い女中が現れると、
「お布団敷きます、ごめんやっしゃ。」
と断って押入れの中からフカフカそうな布団を二組、手際よく敷くと、
「高級な羽毛布団ですよって、気持ちええですよ。」
にっこりと白すぎる歯を見せて笑い、
「ほな、失礼します。」
部屋の中にいる佳つ百合をチラと眺めて、若女中は部屋を出る時に、
「もう朝まで来ませんさかい、部屋の鍵、閉めてください。」
と注意した。レズニスルは、
「ジュ、コンプラン(わかりました)。」
と答えて、女中が出てからドアに鍵を掛けた。

部屋に戻ってきたレズニスルに佳つ百合は、
「旦那さん、この中にいらはるんですか?」
と真顔で聞くと、いらはる、ってなんなのかわからないけど、ああ、夫ね、
「夫は出て帰ってこないの。遅すぎるし、どうなったのか分からないけど、でも、これからの時間は鍵をかけないと不用心でしょ。彼が帰ってくれば、わかるわよ。」
「そうどすなあ。それなら、心配あらしませんね。」
レズニスルには、佳つ百合のその言葉もよくわからなかったが、佳つ百合の膨らんだ胸を分かるのに言語は不要だった。レズニスルは立っている佳つ百合に近づくと抱きしめた。佳つ百合は驚いて、
「あっ、なにされますのん。」
と声を出したが、その言葉もレズニスルには分からないし、無視して構わないものだから、慌てる佳つ百合の赤い唇に自分の薄型の唇を重ねた。それで佳つ百合は眼を閉じた。佳つ百合の薄緑の上着はレズニスルの白い上着と密着した。
レズニスルは舌を佳つ百合の唇の中に差し入れながら、佳つ百合の長い髪を右手でもてあそぶ。髪から、乳房、オマンコへとレズニスルの右手は動いた。マンコをいじられると佳つ百合は眉根を寄せた。レズニスルは右手で佳つ百合の膝の裏あたりを抱き上げ、左手で佳つ百合の肩を抱いて寝室の羽毛布団に持ち込んだ。ゆっくりと佳つ百合をフワフワとした感触の布団に寝かせると、彼女の服を脱がせていった。佳つ百合は抵抗せずに眼を閉じている。やがて、中背の彼女の白い裸体がレズニスルの眼に映った。

体験版・レズしたいっ

レズしたいっ!

 白花百合子は、もう二十二歳になる。福岡県福岡市内中央区にある不動産会社に勤めるOLだ。身長160センチ、体重60キロ。スリーサイズは、上から86>58>88という極め付きの体は洋服を着てもハッキリとそのふくらみが見えるものだ。顔はすこぶる美人で、博多美人というおもむきだ。という彼女だが、彼氏はいない。
彼がいない理由の一つは、職業によるものだろう。不動産会社は日曜も仕事がある。
 最近の世相では、女性で二十二歳で独身というのは別に珍しくもなくなっている。
だから、もう二十二歳という表現は当節不自然だが白花百合子としては普通の女性よりも結婚願望が強いので、彼女の気持ちとしては、もう、という気持ちなのだ。
彼がいないもう一つの理由として考えられるのは、彼女は女子中学、女子高と福岡市内にある私立の学校に通わされた事にあるだろう。
おまけに女子中、高と空手部に在籍していたので、これも男がいない理由かもしれない。つまり、白花百合子には隙がないということだ。
以前、二十歳の頃、通勤している地下鉄で朝、彼女は痴漢に会いかかった。彼女の豊満な尻に触ろうとした若者の手をハイヒールを履いた片足で蹴り上げて、その二十代の学生は手にひびが入る怪我を負った。激痛にしゃがみこむ、そのやせた男を見おろすと百合子は、
(わたしは、ちゃんと見てたんだからね。あんたの右手の動きを。)
と心の中で言い捨てた。
さすがにその件は、百合子も幾分気の毒に思えたので彼女は美容院で髪の毛を短くしてもらった。椅子に座ると、
「スポーツ刈っていうのかな、あれにしてください。」
「ええっ、男の子?のようにですか?」
「ええ。その方がいいかと思って。」
「わかりました。」
それで百合子の頭は男子のように、短髪になった。会社に行くと課長が驚いて、
「白花君。びっくりするな。でも、似合うよ。不動産会社勤めには、それでいいと思うよ。」
「ええ。変な男がいましたから。」
「ああ、客の中にはたまにそんなのもいるだろうね。その髪型だったら安全だろうな。」
百合子は詳しくは答えずに、
「そう思います。これでお部屋の案内も、もっと多くできますわ。」

百合子は男性経験は、なかったが処女ではなかった。百合子の処女を奪ったのは、彼女が通う空手道場の女師範、六月(むつき)さね子だった。それは百合子が十八の歳で、女子高の夏休みに夜、いつものようにその道場で稽古を終えた後に六月さね子は寄って来ると、
「女らしくなったわね。わたしが空手の秘儀を教えるのに、ちょうどいいな。」
と耳打ちした。六月は三十歳だ。空手歴も長いし、手には拳ダコがあり肩幅も広い。胸は小さく、しかし尻は大きかった。眼は細長く、鼻は高い。百合子のようにパッチリと開いて、二重まぶたの瞳とは正反対で六月さね子の眼は一重だ。さね子は、その空手道場の館長の六月武郎の一人娘なのだ。まだ、独身である。その時、道場のみんなは既にいなくなっていた。さね子は洋服に着替えると、
「その技を身につける前に、百合子が経験しなければ行けない事があるの。それは、シティホテルでね。」
「おす。わかりました。」
「わたし達、メスだからめす、って言ってもいいわよ。って冗談よ。行きましょうか。」
茶色の服を着た百合子を六月女師範は、促した。
その空手道場は福岡市南区井尻にある。百合子の両親は東区香椎の辺りに住んでいて、百合子も小学校卒業までは東区で育ったのだが、私立の女子中学に通うのは大変なので、その学校に近い駅の井尻のマンションに百合子は一人暮らしだった。その井尻の駅近くにある空手道場、練心館こそ百合子が中学入学と同時に通い始めた道場なのだ。百合子は中学でも空手部に入った。その練習が終わると練心館道場に通う。
おかげで高校三年の夏に百合子は、女子空手日本一になった。
(六月師範も、わたしに期待してるんだわ)百合子は、これから始まる師範の指導に心をときめかせた。
井尻にはホテルはないので、一つ北に行った大橋駅近くのシティホテルに二人は入った。六月女師範は片手に大きな黒いバッグを持っていた。部屋に入ると、そこはシングルでベッドは一つだ。フロントの三十代の男性は変な顔をしていたっけ。と百合子は思い出す。さね子は、
「泊らないし、これでいいのよ。さあ、裸になって。」
と指示する。ええっ?裸にいっ?百合子がそう思ってボンヤリしていると、目の前の女師範はスルスルと洋服から下着まですべて脱いで全裸になった。筋骨逞しいといっていいような体に、小さな胸と黒々とした足の付け根のアンダーヘアが百合子の眼に入った。百合子も急いで裸になる。高校生にしては発育した胸と尻が女師範の眼に入ると、
「百合子、いい体しているわね。これから貴女が習う秘儀は男に使うものだけど、その前にあなたがやらなければいけないことはね。」
師範は飛ぶより早く全裸の百合子、その頃は少し長めの髪の毛の百合子に近づくと彼女の肩を抱いてキスをした。初めて触れる女性のくちびるの甘みに百合子は、ぼーっとなった。そのまま、さね子は百合子の口を自分の舌で開けると十八の百合子の舌にくにょくにょと舌を絡めていく。さね子の左手は百合子の右胸を優しく揉み始めていた。(ああっ、師範はレズだったんだあっ・・)と揉みしだかれる胸からくる快感を感じながら百合子は思った。さね子は自分のアンダーヘアを百合子の同じ部分に当てると、腰を左右に振って擦りつけた。百合子は自分のその部分が濡れてくるのを感じた。さね子は舌を抜くとキスをしたまま、百合子を抱きかかえてベッドの上におろした。閉じたままの百合子の白い両足を、さね子は素早く大きく開かせた。その上にさね子は乗ると、又アンダーヘアを合わせた。今度はさね子の女性器が百合子のものに当たった。ふたつの陰唇が合わさると、さね子は激しく男性のように腰を振り始めた。ぐにょぐにょと割れ目の擦れる音がし始める。百合子の頭の中は透明になっていった。さね子は百合子の両方の乳首を一つずつ、口に含むと舌で愛撫する。百合子は自分の乳首が硬くなっていくのを感じた。次に、さね子の舌は百合子の首筋、耳を舐めまわす。百合子は自分の股間が、じっとりとするのを覚えた。さね子の腰の動きが早まりだした。さね子は、
「百合子、もうわたしイキそうだわ。ああっ、出る!!!」
さね子は、びゅっと出した潮を百合子の柔らかな淫唇にかけてグッタリとした。百合子は自分のアソコが師範の出した液体で濡れたのを感じた。百合子も何か、イクという感覚を覚えたような気がした。
さね子はすぐに立ち上がると、バッグを置いてあるサイドテーブルのところに行き、バッグの中から何かを取り出した。ベッドに白いふっくらとした足を大きく広げて寝ている姿勢から、百合子が見たものは天狗のお面を手に持つ女師範の姿だった。さね子はその天狗の高い鼻のお面から出ている紐で、自分の腰に巻きつけるとそれは師範が勃起したイチモツを現したようだった。その鼻は、さね子の腹部から四十五度の角度をもって上に跳ね上がっていた。(師範、まさかそれで・・・)百合子が思う間もなく、さね子はベッドに戻ると百合子の上に覆いかぶさって、天狗の長い太い鼻を百合子の若いおまんこの中に挿入していった。(ああんっ)百合子は、かすかな痛みと強い快感を挿入の瞬間に覚えた。さね子は天狗の鼻を根元まで百合子のかわいいマンコに入れ終わると最初はゆっくりと、やがて激しく腰を振り始めた。百合子は小さな声で、
「ああんっ。」
とかわいい悶え声を洩らした。さね子は腰を目まぐるしく動かしながら、百合子に顔をくっつけてくちびるを合わせた。天狗の鼻は硬いゴムのようなもので、できていた。さね子は律動を早めていくと、
「ううっ、又、イクわっ。」
そう叫ぶと、ぐったりとなった。天狗の面の中に潮を出したのだ。百合子もその時は、失神しそうな状態になっていた。
やがて身を起こすと、さね子は天狗の面を外して、
「これで百合子も女になったのよ。わたしを女にしたのは父。でも父が自分のものを娘のわたしに入れるわけはないわ。父は自分の体にわたしが今、あなたにしたように天狗のお面をつけてわたしに挿入したの。それは、わたしがやはり貴女と同じように十八の夏だったわ。」
ベッドに腰掛けて、遠い日を思い出すような眼をしながら女師範はそう語った。
(えええっ)と百合子が思うと、さね子は苦笑いして、
「でも父は変態じゃないのよ。わたしに空手の秘儀を教えるためだったの。そのためにわたしの女性器を打ち破ったのよ。それからわたしの修行はまた、始まったのね。」
さね子は又、バッグのところへ行き、天狗の面をしまうと又、中から何か取り出した。今度は黄色いバナナだった。まあ、赤いバナナがあるわけもないけれど。女師範は、バナナを立ったまま皮をむきベッドに戻って腰掛けた。百合子も起き上がってベッドに座った。立膝をして手を膝に置いている。
さね子は柔らかな感じで足を開くと、手に持ったむいたバナナを自分のマンコに入れていった。あ、と息を呑んで百合子が見ていると、さね子は、
「うむっ。」
と小さく声を出した。右手のバナナを上に上げると、そのバナナは半分に切れていた。半分は女師範のマンコの中に入っている。百合子が仰天すると、さね子は、
「これが秘儀、マンコ割りなのよ。最初はバナナなんかの柔らかいもので、練習するの。」
と落ち着いて説明した。
それから再び、さね子はバッグのところに戻り中からキュウリを取り出して百合子を見ると、
「見てて、これを割る。」
直立しているさね子は脚を広げると、右手でキュウリを自分のまんこの中に入れた。
「はっ!」
と気合をかけると、キュウリはペキンと折れて彼女はそれを右手で高く上げてみせる。
「これくらいできるようになれば、マンコ割りは完成半ばってところかな。」
「すごいですね、わたしも練習すればできるようになりますか。」
百合子が賛嘆の面持ちで聞くと、
「ええ、もちろんだわ。あとで男を相手に実演してみせるわね。大橋駅近辺にもナンパ野郎はいるから。」
「わたしも、ナンパ男を相手にするんですか。」
「いえ、あなたはまだいいわ。マンコ割りで男がどうなるか、見てみることね。」
「ええ、見たいです。」
「これは一つの秘儀だから、最終的にそういう状況になった時に使うものなの。指で男のちんこを掴めれば、わたしならね・・・。」
全裸のさね子は、バッグの中から財布を取り出すと百円玉を右手の親指と人差し指でつまんだ。
「エイヤーっ!」
すると百円玉は少し曲がってしまった。又しても唖然とする百合子だった。
(あれじゃ、男の子のものは・・・)
百合子は、まだ見た事のない男のちんこを想像していた。
さね子は百円玉を財布にしまいながら、父以外の初体験の相手を思い出していた。
それは六月さね子が二十歳の歳で、彼女が昼間はコンビニでアルバイトしていた時の店長だった。コンビニのアルバイトといっても接客をしていたわけではなく、さね子は裏で商品の仕分けや搬入などをしていた。その店長は四十過ぎの妻子持ちだったが、奥さんが三つ年上でセックスレスが続いていたようだ。その頃のさね子は、すでに巨尻となっていたのでコンビニの制服は尻のところが破れそうなほど膨らんでいた。黒の眼鏡をかけた店長は、いつもさね子のとなりで仕分けなどを一緒にした。その時に、さね子は自分の尻のあたりに視線を感じるのだったが、それはその店長が度の強い眼鏡でしゃぶるように眺めていたからだ。店長は三宅という名前だった。三宅雄三というのがフルネームだ。
最近、三宅雄三は新しく眼鏡を買った。それは六月さね子の尻をよく見るためである。
昼の十二時頃、客も店内は多くてレジも忙しいが裏で働くのも忙しくなる。その裏では店長とさね子の二人が商品の仕分けをしていたが、ついに店長の手が六月さね子の尻に触れた。さね子は、それを感じたけど何も言わなかった。三宅は彼女により近づいて、
「六月君、ホテルに行かないか。君は四時で終わりだろう。ぼくは外に出る用があると言えば、誰も何も言わないし。」
「いいですよ。」
さね子は、顔を赤らめた。三宅は体格もよく身長は百九十センチはあり、体重も百キロは超えていただろう。プロレスラーのような体なのだった。だから、強い事へ憧れを持つ六月さね子は三宅雄三の露骨な誘いにも抵抗しなかった。それに三宅を独身だと思っていたのだ。
その時、店のほうから若い女性店員の声がした。
「店長、レジをお願いします。」
三宅は慌しいレジを手伝いに行った。袋詰めをしながら三宅は、
「ただいま炭火たこ焼きが、十円引きとなっておりますよ。いかがですかー。」
と声を出したりしているのが、裏で働く六月さね子の耳にも入った。
その店は、井尻駅近辺のコンビニだった。四時になると客は少なくなり、六月さね子は店長の車に乗って竹下駅近くのラブホテルに入った。
三宅は部屋に入ると、
「おれは、これからまだ仕事があるから。早くしないとね。」
と話すと、さね子を抱いてキスをする。口を離すと、さね子は、
「結婚すれば、こんな事、毎日できますね。」
と三宅にもたれかかって口にすると、
「ぼくはもちろん結婚してるよ。でも、もう妻とはセックスもキスもしてないな。」
(なにいっ!)
というのが、さね子の心の中だったが顔には出さずに、
「それは、つまらない結婚生活ですね。」
「そうさ。だから君が必要だ。」
三宅雄三は、さね子の私服を脱がせようとしたが、
「あっ、わたし自分で脱ぎます。」
「それじゃ、ぼくも脱ぐよ。」
二人は、手早く全裸になった。三宅は、さね子を抱え上げて彼女の尻を揉むようにしながらベッドに降ろした。三宅の体は少し脂肪がついていた。正常位で三宅が、さね子に硬くなったちんこを挿入した。さね子は、特に何も感じなかった。思いはあるものに集中していった。三宅が腰を動かし始めた時、さね子は、
「秘儀、マンコ割り。」
と呟いた。上の三宅は、
「えっ?学割、かなんかの事?」
と聞き返したが、次の一瞬で、
「ああああーっ。痛いーっ!」
と狂ったように絶叫した。三宅のちんこは、さね子のまんこから滑り出たが、それはダラリとしていた。
立ち上がった六月さね子は、服を着ると、
「これでもう、奥さんと何もできないんじゃないかしら。」
と冷たく言うと、部屋を出て行った。さね子は、その辺が竹下である事を知っていたので、井尻の家に帰るのは難しくなかった。
それから、さね子はそのコンビニには行かなかった。噂では、その後の三宅雄三はコンビニではナヨナヨとした感じで仕事をしているという。中洲のゲイバーで、夜働いている三宅を見たという人もいた。
実際にあのラブホテルから、三宅は救急車で運び出されたのだった。さね子が出て行って、しばらくしても出てこないのを不審に思った若い男のホテルマンが部屋に見に行くと、三宅雄三は気絶していた。
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六月さね子は服を着ると、全裸の百合子に、
「わたしチョット、外へ出てナンパされてくる、というか連れてくるから待ってて。」
と告げてホテルの部屋を出て行った。
そのホテルから大橋駅西口までは、徒歩二分である。西口前の路上には、金髪の若い男性が一人立って通りかかる女性を物色していた。身長180センチの痩せ型。二十代前半だ。青いジーンズに赤いシャツ、靴はスポーツシューズを履いている。ジーンズのポケットに片手を入れて、その若者は六月さね子に近づいてきた。夜の九時頃だ。サーファータイプのその男は、
「ひまなら、お茶でもどうね。」
と福岡言葉丸出しだ。さね子は、
「いいわね。それよりホテルに行こうよ。もう部屋はとってあるのよ。」
若者は眼を輝かせた。その時、通りかかった若い女性が、
「わたしもホテルに行きたいな。」
と割り込んできた。引き締まった体の二十代後半の中背の女だ。サーファータイプは、
「いいねー。3Pできそうやね。」
と臆面もなく口に出すと、さね子も、
「いいよー。まずは、あんたたちのプレイを見たいな。」
中背の女は、
「絡んだらいいよ。その方が楽しいけん。」
とこれまた福岡言葉で答えた。
三人は、並んで百合子の待つホテルの部屋へ。さね子がまずドアノブを回して入ると、百合子はもう服を着ていた。サーファータイプは百合子を見て、
「こらあいい。4Pできるやない。」
さね子はニヤニヤして、
「まず、あんたたちのプレイを見たいのよ。」
中背の女は、自分でさっさと服を脱ぎ始めた。サーファータイプも、
「おれも脱ぐたい。」
中背とサーファータイプは、ほぼ同じに全裸になった。若い男は中背の女の裸体を見て、するするすると長めのチンコを天井に向けていった。中背の女は、男にすぐにしがみつくと眼を閉じて口を突き出す。男は屈んで女にキスすると、抱えてベッドに置いた。女は自分から四つん這いになり、尻を突き出す。男はその女の尻の間に見えている大きな割れ目に挿入していった。
「あはんっ。いいー、よかとよ。」
と女は短めの髪を振り乱して悶えた。百合子は、その女性の脱ぎ捨てた服の近くに何か手帳のようなものが落ちているのを見つけた。近づいて、手にとって見ると、それは警察手帳だった。中を開けると
巡査 島木園子
の文字の上に、今、ベッドの上でサーファー風の男に後ろから突きまくられている女性の顔が写真に写っている。百合子は、
「お楽しみ中、すみませんけど、島木さん警察手帳を落としてますよ。」
それを聞いたベッドの上の女は、
「今、いいところよ。服の上に置いといて・・・ああっ、いい。」
体をのけ反らせる。男は、
「あんた、警察官か。まあ、アフターファイブは自由だもんな。おれと、こうやるのも犯罪じゃないし。」
ズンズンズン、と男は島木の柔らかい尻を両手で揉みながら突きまくる。
「そうねっ、なにやってもいいのよ。あはん、ストレスたまって、ああん。この前、同僚の婦警と便所の中でレズしてしまったの。でも、あなたの棒がいいわああ。」
島木園子は、悶えながら涎を垂らした。男は、腰のスピードが速まってきた。両手で島木の小ぶりのおっぱいを揉みながら顔を島木の耳に近づけると、
「もう、出そうだ。中に出してもいいのかっ。」
と歯を食いしばって聞く。
「いいわあん、ああ、ピル飲んでるのよ。だから、大丈夫。」
「よし、いくぞー。島木っ。」
「園子って呼んでっ。」
「園子っ。いくいく、出るーっ。」
ドピュピュッ、と男は精子を放出した。
六月さね子は、感心したように、
「よかったよー。まだ婦警さんのアダルトビデオはないみたいだから。近くで見れて、よかったです。」
島木園子は、だらりとなった男のペニスを手にとってペロリと舐めると、
「ああ、おいしいなー。まだ、やりたいけど、あなたもしたいんでしょ。」
と、さね子に顔を向けて言う。さね子は、無言で服を脱ぎ始めた。すぐに全裸になると、
「わたし複数プレイは苦手なのよ。よかったら、そこにいる百合子とレズしたらどうですか。」
島木園子は立ち上がると、百合子に近づきキスをしようとしたが、
「男との余韻を楽しみたいから、ごめん。又、大橋駅近くでナンパされれば楽しめるから。わたしは失礼します。」
そう言うと婦警らしく服を着て、出て行った。サーファー男は、
「あいつのマンコ、締りがよかったなあ。」
と思い出すように語ると、さね子は悪戯っぽく、
「そうかあ。締まりのいいマンコがいいのね。じゃ、わたしの試してみる?」
さね子は裸身をベッドの上に置いて、足を大きく広げた。サーファー男は、さね子の濃い目のヘアを見るとすぐに勃起した。
「試すよー、いく。」
男は、さね子の両脚を高く上げて素早く巨大なソーセージを湖の中に沈めた。男は、
「いいなー。閉まり、いいよ。」
「秘儀、マンコ割り。」
と、さね子は小さく呟いた。その途端、塗炭の苦しみを顔に浮かべた男は、
「ああっ、折れるーっ。」
と絶叫すると、小さくなったソーセージをさね子の鋭利のようなマンコから抜き出した。そのまま、男は気絶していた。男のシンボルは、根元から折れたようになって垂れ下がっていた。さね子は立ち上がって、男を見下ろすと、
「これでも手加減してるんだから。有難く思いなさい。」
と宣言して、百合子の方を向くと、
「百合子、出るわよ。」
「服は着ないのですか。」
「それは、着るわよ。」
素早い動きで六月さね子は、洋服を身につけて、
「行くわよ。この男は、あの女にだけイッタけどさ。」
あはは、とさね子は笑った。ホテルを二人が出ると、大橋駅西口近くであの婦警、島木園子がナンパされてベンツに乗り込むのが二人の目に鮮やかに映った。

体験版・痴漢一発

痴漢一発
 東京の山手線の電車内でおれは、前に立っている女の背後に立った。三十代後半のその女は、いかにもキャリアウーマンという雰囲気を全身から漂わせている。時刻は会社から帰る時間のラッシュアワー。東京のラッシュアワーなんて、夜遅くまで続いているよ。
夏だから軽装のその女の尻に、おれは軽く手のひらを当てた。女が感じるか、感じないか位だ。すると、都合よく電車が揺れて人が一方向に倒れ掛かる。
その方向が女の尻のほうだったから、しめたものだ。おれは、むんずと女の尻をつかんでやった。しばらく、おれの後ろから多くの乗客が、おれを押していた。
その女の尻は、柔らかくて心地よかった。だから、痴漢はやめられないのだ。女の髪は短めで、顔も人に命令しているような顔だが、それに反してスカートを履いている。そのスカートも薄い布なので、パンティの感触まで味わえた。
女の身長は平均よりも高め、だが、百七十五センチのおれよりは遥かに低い。
女は、おれが尻をつかんだ瞬間、身をくねらせた。すかさず、おれは女の足の間に右手を入れて、その女のマンコのあたりに指をすべらせて、ぐっとなぞってやった。車内は満員で、女の前に座っているのは眼をほとんど閉じた初老の男性サラリーマンだ。
また、後ろから多くの人がおれを押してきたので、おれは左手で女の左の乳房をムンズとつかんで、そのまま揉みしだいた。
おれの両手は、女のマンコと乳房をそれぞれつかんでいた。そのまま三十秒位、時間が経った。女の顔は見えないが、悔しそうな表情をしているに・・お、電車の窓ガラスに女の顔が見える。さっきまでの威厳のありそうな顔つきから、快感をこらえている女の顔に変わっている。
この女、感じているんだ。だから、痴漢はやめられない。そうとも、世間ではなんといおうと、おれはEことをしているんだ。
その女の乳房と尻は、普通より小さめだったが弾力はある。女は、おれの両手に大事なところを握られて気持ちいいのを我慢している。
電車内で悶え声など、上げられるわけもない。
一分もそのままにしていると、おれの後ろの乗客が元の体勢に戻ったので、おれはすばやく両手を外した。女は窓ガラスに映っているおれを見つめたが、すぐに眼をそらした。
おれはサングラスを掛けて、口にはマスクをしている。平たい帽子をかぶり、鼻の下に付け髭までしている。
まだ、する事があった。おれは、勃起したものをズボンから取り出すとシャコシャコと右手でしごいて、どくっと女のスカートに射精してやった。
この動作は平静な顔や態度をしてやらないと、いけない。物事にはなんでも、慣れというものがある。過去に数十回の体験を持つおれは、顔色一つ変えずに電車内で女に射精することができるのだ。
女のスカートの尻には、おれの放った白い液体が大量に付着していた。
おれの両隣の男性サラリーマンは、携帯電話でネット閲覧でもしているらしく、少しもおれがやった事に気がつかなかった。
 
電車は大森というところに、停まった。おれの精液をスカートにつけた、そのキャリアウーマンは電車を降りた。
 
と話す霧下才一(きりした・さいいち)の話を、私は満足感を持って聞いた。これで、いい。これで、いいんだ。
 
霧下才一は、月に四回から八回は痴漢をしていた。あまり回数を増やすと、捕まってしまうと彼は言う。私は、霧下才一の高校の同級生で、福岡市から東京に出て就職した。霧下君は、最近、上京してくる。というのも、彼は今も福岡市に住んでいるという。
霧下君は、
「痴漢の本場は、やはり東京だね。日本でもっとも、やりやすいよ。福岡市で痴漢の達人になれば、東京は痴漢天国だ。おれは、福岡市の西鉄バス内とかでも鍛えてきたからな。
それともうひとつ、見て見ぬ振りをする東京の人間。これも、やりやすい原因のひとつだろう。」
と都内の喫茶店で堂々と、私に語った。
東京というところは、JRと私鉄が発達したために、バスはそれほど盛んではない。その結果、大分部分の人は、電車で通勤する。その中でも埼京線という路線がもっとも痴漢が多い、といわれているわけだが、これは訴える女性が最も多いと言う事も、できるかもしれない。
霧下君は、金にゆとりのある生活を送っているらしい。が、飛行機ではなく新幹線で東京まで来る。月の半分は、東京で暮らしているらしい。新幹線の車内でも痴漢をするらしい。
彼は、こう語る。
「新幹線の自由席で女の隣に座れば、女が降りるまで痴漢し放題だ。女の到着駅では、とめてやるのがエチケットだけどね。特に女が窓際で、横一列に誰もいない場合は、最高度な状態だ。パンティの上からではなく、直接マンコに指を入れるのは当たり前で、時々、新幹線の女客室乗務員が歩いて通り過ぎる事もあるが、気がつかないよ。」
 
私は普通のサラリーマンを続けて、もう三十歳だし、霧下君も同じ年齢だ。私は、
「霧下君。就職した事はないのか。」
と聞いてみると、
「いや、ないね。又、おれみたいに痴漢の常習者が、万一、捕まったら会社も迷惑するだろう。まあ、おれは今まで一度も捕まってない。痴漢は申告罪なんだ。女が訴えない限り、捕まらないよ。」
と外国煙草の煙を吹かしながら、そう答えてくれた。
「君が痴漢するようになった、動機ってなんなの?」
「ああ、それは色々あるよ。ただね、一つは親父だ。おれの親父は地方公務員だったが、仕事中にアダルトサイトを閲覧してクビになった。母には退職の理由を言わなかったらしいけど、高校を出てアルバイトをしているおれには、
「才一。父さんはな、アダルトサイトを仕事中に見てクビになったんだ。おまえは、そうならないよう注意をしろよ。親子なんて、よく似ているのだから。」
と母のいない時に、おれに語ってくれたよ。」
「そうだったのか。でも、それなら・・・。」
「痴漢とかもしないように気をつけるはずだ、ということだね。でも、おれは親父の敵討ちみたいな気持ちもあるんだ。」
「なるほどね・・・。」
私は、分かったような、よく分からない気持ちになった。それで、次の質問をした。
「君が最初に痴漢した女性は、どんな感じだった?」
霧下才一は、眼をキラキラと輝かせると、
「高校の時の教師だよ。英語の教師だった。おれは、英語が苦手だったから、あやうく落第しかけたけど、その時もその新任の女教師は冷淡だった。私大出で、金持ちの娘だという評判はあったね。
なんかモデルみたいに背が高くて、髪は長いし、それで結構美人顔なんだ。
落第しないための授業に出たから、なんとかなったけど、学年で最低の英語の成績だったらしく、その英語の女教師はおれを馬鹿にしたような態度でその後も接した。
高校を卒業してある日曜の午後、福岡市のある地下鉄の駅でおれは、その女教師を発見した。彼女とおれは視線が合ったが、向こうはおれを無視したよ。その女教師の隣にはハンサムな若い金髪の男性が立っていた。染めているんじゃなくて、白人だよ。
おれと彼等は二メートル位しか、離れていない。電車が来た時は、同じ車両に乗り込んだ。座席は満杯なので、それぞれ吊革につかまって立つ。
おれは、女教師の後ろに立ってしまったんだ。彼女の左側に金髪の白人男性が立っていた。その女教師とおれの身長は同じくらいなんだ。金髪野郎は、おれより、あと五センチは高い。
電車は発車した。おれは下に視線を向けると、女教師の尻に眼が行った。薄手のスカートは、大きくふくらんでいた。意外と、巨尻なんだなとおれは思った。それが時々、ぷるぷる、と左右に揺れた。高校時代の屈辱をおれは、はらしたくなった。
右手を女教師の尻に当たるかあたらないか、という程度に接触させる。電車が揺れた時、おれはグイッっと女教師の巨尻を掴んだ。ピクンと彼女の肩が揺れると、顔だけ振り向けておれを見た。
あっ、という顔をすると女教師は何も言わなかった。自分の教えた生徒に痴漢されるなんて、という思いが顔に現われていた。
おれは再び、彼女の尻をいやらしく撫で回した。柔らかく、ぷるぷるした彼女の尻の肉の感触に、おれは勃起していた。それでズボンの前に布を突っ張らせているモノを、彼女の尻の割れ目の辺りに押し付けた。ズシ、と彼女の尻の肉は、おれのズボンのふくらみを受け入れた。
尻の割れ目のあたりと思っていたが、それは女教師のマンコの割れ目だったのだ。ガタン、ゴトン、ガタン、ゴトンと電車が揺れる度に女教師の巨尻もおれの勃起物を受けたまま、揺れている。
(空いた手が、もったいない。)
そう思ったおれは、両手を女教師の背中から、たっぷりと盛り上がった乳房に当てて、柔らかく揉んでやった。何かに耐えている感じを彼女の後姿は、表現している。背が高いので、座っている乗客には彼女の胸の位置は高くて見えないのだ。
女教師の隣の白人男性も背が少し高いためか、おれの動きに気がつかなかった。それから十分ほど、おれはズボンの上からだったけど自分の勃起したモノを女教師の後ろから彼女の割れ目に当てていた。おれは自分のイチモツから彼女のマンコの割れ目が、おれのモノを咥える様に動くのも感じた。
(なんだ、おれのチンコを欲しがっているようだな。)
とおれは思ったので、天神駅に着いて車両を降りた女教師に、
「先生。お久し振りです。」
と声をかけた。白人共々、おれを振り向くと、
「あら、霧下君ね。久し振りだわ。」
と顔を赤らめて返事をした。彼女の視線は、おれの股間に走っていた。おれは、まだ勃起させていたのだ。それを女教師、幾野育子(いくの・いくこ)は、おいしそうに眺めて、
「よかったら、お茶でもしない?」
とおれを誘う。
「いいですよ。落第しそうな僕を助けてくれたのは、先生です。」
「まあ。当たり前の事ですよ。教師として。」
と、いかにも教師風の語調で幾野先生は、答えた。となりの白人は、
「ミーは、どうしますか?」
とオズオズと幾野育子に聞く。
「一緒に行きましょう。」
と育子が答えると、
「オー、イエース。」
と納得した。
三人で天神のレストランで食事して、地上に出るとタクシー乗り場に女教師はおれたちを引っ張って行った。
 
タクシーでは、おれと女教師が後部座席で、おれが運転手の後ろ。白人は助手席だった。幾野育子は、
「糸島のラブホテルに。」
と教師らしく命じた。
「糸島のラブホテルって、いくつかありますよ。」
「じゃあ、一番遠いところで、いいわ。」
「わっかりましたー。」
タクシーは、快走し始めた。
すぐに幾野育子は、おれにピッタリと身を寄せると、
「今、就職しているの?」
と、さり気なく聞く。
「いえ、フリーターしてますよ。」
「そうなの。最近は就職が難しいものね。なんなら、父の会社関係で働けるようにしてあげてもいいけど。」
おれは、驚いた。さっき、痴漢をしていたおれに・・・職の世話まで考えてくれるなんて。
「それは、ありがたいですね。ぜひ、お願いします。」
「うん、任せてね。父は四十位、会社を経営しているの。東京支店が三十もあるのよ。」
「ええ、もう、どこでも構いません。」
育子は、おれの耳に両手を当てて前の人間に聞こえないように、
「さっきの、あなたのチンコ、よかったわ。これから行く糸島のラブホテルでナマで挿入してね。」
と囁いた。その手をわざとらしく滑らせると、育子はおれの股間にズボンの上から触った。すぐに、元の位置に女教師は手を戻したが。
 
タクシーは、国道202号線を西に走っていく。今は糸島市となったが、つい最近までは糸島郡だった。JRの前原駅近辺が、そこそこ発達した町ではある。
糸島市に入ると、国道202号線に沿ってレストランなどの店がずらりと並んでいる。途切れるところもあるが、昔はただの空き地だったのだ。やがて、右手に海が見えるようになる。それは博多湾という内湾で、小さな島もところどころに見えてくる。
幾野育子は、おれの右にある窓ガラスから見える海を見ながら、
「海水浴の季節が過ぎたら、楽しめるわ。」
と謎のような事をおれに囁いた。今は八月だけど、盆を過ぎれば海水浴客は少なくなる。
育子は自分の右足の太ももを、おれの左足のふとももに押し付けてきた。柔らかい感触が、おれの脳に股間に血液を送るように指示させる。それで、少し勃起した。
前の助手席で、
「ニホンノ、イナカ、イイデッスネー。」
という声がした。運転手は、
「いいでしょう?でも、だんだん田舎ではなくなっていってますね。」
と話した。
育子の右手が伸びて、おれの股間のふくらみに触ると又、元に戻った。彼女の顔を見ると、満足そうな笑みが浮かんでいる。
タクシーは、ラブホテル「シーピンク」に到着した。国道202号線の右は、海岸、左は小高い丘がある、その丘の上に「シーピンク」がラブホテルらしく立っていた。タクシーを降りると、潮風が鼻にきて、海は丘の上から見晴らせる。深い青色の海だ。
駐車場には車が二台、先客らしく停まっていた。運転手は、
「帰りのご用命も、ぜひ、お願いします。」
と車の中から幾野育子に頼みかけた。
「あら、ひまなんじゃない?この辺で待ってたら。」
と育子は身を少し屈めて答える。
「いえ、なんとか時間を潰します。」
「そう、じゃあ、好きにしてて、いいわ。」
「ありがとうございます。」
深々と、運転手は頭を下げた。
 
おれたち三人は、幾野先生を先頭にラブホテルに入った。受付は農家の青年風の男性が、野良着姿でチェックインの手続きをした。
「すみません、こんな格好で。いつもの人が急用で福岡市に行ったもんだから、畑仕事をしていたオレが呼び出されて、こんな格好しとるとです。」
と言うなり頭を下げた。幾野は、
「いいわよ、気にしなくて。ラブホテルの受付に農家の作業着というのも面白いわ。」
と賛美した。
鍵を幾野が受け取って、先に歩いて行った。受付から最も遠い部屋、その部屋が海がよく見える部屋だったのだ。
育子は、全員部屋に入ると鍵をかけた。それから、おれに歩み寄るとキスを長くした。

体験版・女子校生と派面ライダー

 ビルの谷間でセーラー服を着たピチピチの若い娘が、目の前に立っている痴漢風の若者を嫌悪の眼で見ると、
「助けて!派面ライダー!」
と叫んだ。彼女は右手に握り締めた、小さなリモコンのようなものをスカートのポケットの中に戻す。セーラー服の上着の胸は、未成年者とは思えない程、豊かな曲線を描いている。彼女の前の痴漢らしい男は、大声を上げられて驚いたが誰も来ないので、彼女に数歩近づき胸に触ろうと右手をあげた瞬間、
「とおおおおっ!」
という男の掛け声が聞こえて、痴漢らしき若者は右手を蹴られていた。
「うわっ。」
痴漢のような青年は声をあげた。彼の眼には、白のアイマスクのようなもの目の辺りにつけた中年の男性、服装は白バイの警官に似たものだが、白バイの警官の服装の白い部分が赤色になっている、その男が連続的に右足を上げたのが見えた瞬間、頭のこめかみを蹴られてドウ、とアスファルトの地面に痴漢未遂のその男は倒れた。
顔はどう見ても二十歳のセーラー服の女は、そこそこのいい女だ。彼女は両手を胸の前に握り締めて祈りのようなポーズを取ると、
「ありがとう、派面ライダー。」
と感謝の言葉を口にした。
白バイの警官に似たその中年男は、
「いえ、どういたしまして。ここらを通りかかっていたものですからね。今日は水曜日で、ぼくの休みの日ですよ。リモコンの無線で呼ばれたのに気づきました。」
と照れながら自分の行動を説明した。ビルの谷間で人は通るのが少なく、道の先は行き止まりでビルの壁だ。大人二人が横に並べば道は塞がる。人の通っている道からは五メートルは離れている。派面ライダーと呼ばれた男のバイクは、谷間の入り口近くに停めてあった。
「派面ライダー、お礼に抱いてください。」
セーラー服の二十歳の女はビルの壁を背に、声を中年の背は中背で白いアイマスクの男にかけた。
「ええっ?いいのかなー、そんな事して。」
「ここなら、人も気づきません。あんな勃起もしない若い奴に触られるより、中年のあなたの方が好き。」
百五十六センチの彼女は、大きな胸を自分で両手で掴むと、
あはん、と悶えた。それを見るなり派面ライダーは白バイの警官の服装に似た格好で女子校生に近寄ると、
「ごっつあんしようかな。いただきますよ、あなたを。」
と言うと、彼女を抱きしめた。大きな胸が派面ライダーの腹の上あたりで潰れる。派面ライダーの右手は女子校生のスカートの尻を撫で擦った。尻を触られて彼女は、喘ぎ始める。
派面ライダーは、そこで顔を下に向けていって彼女にキスをした。彼女は派面ライダーの中年の唇が触れると、唇を開いて舌を出し派面ライダーの唇を舐める。中年男の派面ライダーも唇を開き、女子校生の唇の中の赤い舌に自分の舌を絡めた。
派面ライダーは女子校生のスカートの前を擦ると、彼女の股の間はスカートの上から触っても濡れていた。女子校生は唇を離すと、
「派面ライダー、早く入れてよ。」
と、おねだりした。
「ああ、わかったよ。」
すでに勃起していた彼の股間のモノは、ズボンの膨らんだところが女子校生の臍の下あたりに当たっていたのだ。
派面ライダーは女子校生のスカートの中に手を突っ込むと、ショーツを下げて彼女の膝の辺りまで下ろした。それから自分のズボンのジッパーを降ろすと、容易に大きなキノコのようなモノはパンツの切れ目から突き出てくる。
派面ライダーは膝を屈めて、少し上げると彼女の濡れた裂け目にスルリと淫欲棒を入れた。女子校生は、
「はああああーっん。こんなところでするのは、初めて。」
と悶え始める。彼女のピンクの内部は、ざらついていて自分の淫欲棒が刺激されて気持ちいい。太陽は南中していた。真上から照りつける太陽の光は、女子校生の淫欲裂から派面ライダーの淫欲棒が出ては入るのを照らしつけている。そのうち中年の派面ライダーは膝が痛くなってきた。ので、淫欲棒を一旦抜いて、
「バックからしようよ。膝が痛くてね。」
と女子校生に話す。
「いいよ。後ろから突いてくれた方が、もっと気持ちいいかも。」
女子校生はクルリと向きを変えると、ビルの壁に両手を突いて大きな尻を突き出すとスカートを右手で上げた。
すいかのような彼女の尻肉の下の中央には、もっこりとふくらんだ肉の中心に淫欲の裂け目が派面ライダーの眼についた。彼は、まだ天を向いている自分の欲棒のかたまりをズーン、とスムーズにズームインさせたのだ。
「ああん、大きいのを感じるわ、派面ライダー。」
女子校生は、黄色い声を上げる。派面ライダーは、赤い手袋をしたまま彼女の尻を抱えて思う存分、突きまくった。ずんずん、ずいっずいっ、と。「ああん、もう、こわれてしまいそうだわっ、いい、天国にいきそうっ。」
十分もすると、女子校生の内部の締め付けが強まってきて派面ライダーは、
「ああ、おっ。」
と声を上げると、どくっ、どくっと女子校生の淫穴の中に出しきれるものは全て出した。

 波山飛苧(なみやま・とぶお)四十歳は、うだつのあがらないサラリーマンだった。福岡市内の不動産会社に勤めているが、不動産会社を転々としていた。主に賃貸住宅の仲介をしている不動産屋を流れ歩いている彼は、いつでもヒラの社員だ。
福岡県福岡市は人口百五十万人を越えて、マンションやビルも増える一方、不動産会社も増えているので競争は厳しい。
東京からの不動産会社も参入してくる。福岡市の都心部は東京さながらの人口密集地帯で、いつの日か二百万を超える人口になるに違いない。
波山飛苧の父は福岡県庁に勤めとおした役人で、長男の飛苧に波の山を越えて飛ぶ飛び魚のような人間になってほしいという思いから飛苧と名づけたのだ。
 高校を出た飛苧はバイク便のライダーとなって、重要書類を届けて回っていたが、働きながら学べる不動産の専門学校に通い宅地建物取引主任者の資格を取り、不動産会社に転職した。
しかしながら不動産物件の案内などは自動車で回るのが常だ。飛苧は自動車運転免許も持っているので、顧客の案内も会社の車で行っていたが、好きなバイクに乗れないので不満が、つのっていた。

 飛苧は三十にしてワンルームの中古分譲マンションを買い、そこで暮らしている。福岡市の中心に近いワンルームマンションだ。三十五歳の時に変装趣味を覚えて、白バイ警官の服装を購入した。白い部分を赤く染めると、250ccのバイクに乗り、サングラスを掛けて車道を走った。
道行く車の運転手やバイクの運転者は彼を白バイの警官と間違えた。よく見ると赤い色の部分がある服装なので、気がつくはずだが気がつかない。飛苧は爽快になった。
彼はマンションの七階にある自分の部屋に戻ると、アイマスクに似た、目の部分は穴の開いたものを両目に当てて後頭部にゴムひもを掛けると、
「変チン、」
と声を出しながら、両腕をまっすぐにして肩の上に上げた。万歳の格好に似ているが両手のひらは前にではなく、横を向いている。互いの手の平が向き合っている形だ。
「おおっ。」
と飛苧は次に声を出すと、両手を降ろして股間に持っていく。両手でズボンの上から自分のモノを触ると、すでにそれは固く太くなっていた。
(いけるじゃないか。これで、変チンすれば即、勃起している。どんな女とも、すぐにやれるだろう。とはいっても、若い女となら、だが。)
飛苧は高級物件を案内したキャバクラの女性と、その部屋に行った時に、二十三歳のその可愛い女は、
「誰も居ないしさ。ここでセックスしようよ。」
と玄関のドアを飛苧が閉めた時に誘った。
「え、まさか、そんなこと、できるわけないでしょう。」
飛苧は一応、否定した。キャバクラの可愛い女は、ふんと笑って、
「勇気ないのねー。わたし、お客さんから毎晩誘われているけど、五人に一人としかセックスしないのよ。今は二月で客が少ないから、マンコに入れる本数が減ってるからさ、あんたのモノ入れてくれたら、ここの部屋に決めるよ。」
と話して、スカートを自分の胸まで引き上げた。
彼女の股間は真っ赤なショーツだった。まるで闘牛が闘牛士の赤い布キレに誘われるように飛苧は興奮して勃起した。
「お客さん、いいんですね。会社には内緒ですよ。」
と灰色のズボンの前を膨らませて、飛苧は聞いた。
「そんな事、誰にも言わないわよ。立っているじゃない。ちんこ出したら?」
とキャバ嬢は挑発した。
「出しますよ。そーれ。それから、こうする。立ちシックスナイン。」
飛苧は瞬時に自分の肉棒をジッパーから引っ張り出すと、キャバ嬢の前で逆立ちをして、手を交互に動かして逆立ちのまま、身を反転させた。
立っているキャバ嬢の目の前に、飛苧の勃起肉棒が床を向いて硬直していた。
「ええー、凄いわ。しゃぶるね、ちん棒。」
細い白い指でキャバ嬢は飛苧の血管の浮き出たモノを握って、亀頭から口に入れると、
ふぐ、ふぐ、と音をたてながら自分の頭を長い髪を振って上下に揺らせた。飛苧の目の前にキャバ嬢の股間はなかった。
「泉沢さん、あなたのオマンコは見えませーん。」
と逆立ちして太くさせた肉棒をしゃぶられながら飛苧は、わめいた。キャバ嬢は口から太い肉棒を抜くと、
「ごめん。しゃがむわね。ショーツは、わたしがおろすよ。」
彼女はしゃがんでショーツを膝まで降ろすと、そのまま自分の割れ目が飛苧の顔の前に見えるように近づけた。ああ、かわいいキャバ嬢の男の棒を咥えたくてしょうがない膨らみと少し開いたピンクの縦の裂け目が飛苧の眼にうつったのだ、彼は逆立ちの手を交互に少し進めると、キャバ嬢泉沢のマンコの縦の淫裂に口をつけて、舌を出して舐め捲くると、
「ああー、いいわー。逆立ちしている男にアソコを舐められるのは初めてよ。」
と悶えて自分の乳房を両手で持って飛苧の床に向いて硬直している肉を乳房にはさんだ。上着の上からではあるが、気持ちいい、と飛苧は感じると
ピュッ、ピュッ
泉沢の上着の胸に射精してしまった。彼女は慌てて、
「ちょっとー、何するのよー、この上着、高いんだから。カシミヤなのよ、五万するの。」
文句を言う。萎えたチンコは、やはり逆立ちしているので床を向いている。その姿勢で飛苧は、
「すみません。ここの家賃七万円でしたね。手数料は一か月分なので、五万円ぼくが払いますから。」
と話す。キャバ嬢は、にこりとして、
「そうしてね。わたしの福岡銀行の口座に入れといてよ。もし振り込まなかったら、この件は、あんたの会社にばらすわよ。」
「わかりました。なるべく早急に・・・。」
「いつまで逆立ちして小さなチンコをぶらさげてるのよ。」
「すみません。戻ります。」
飛苧は手を動かすと、背中を泉沢に向けて足は彼女の目の先の床面に下ろした。着地して慌てて小さくなったモノをズボンに仕舞い込んだ。

 というような過去もあった。紹介した部屋で水商売や風俗の女は誘ってくる場合もあったが、思うように挿入した事はない。それは追々、彼の追想で出てくるかと思う。

 さて、彼の変チンポーズだが、飛苧は変チンと叫んで両腕を真っ直ぐに天に上げた時に、頭の中でAV女優の裸体を思い浮かべる事にしている。旬の女優がいい。数年前に人気があったAV女優も、いつのまにか消えてしまうことが多いものだ。
「変チン、」
でAV女優の裸の股間に頭の中の視線を合わせると、むずむずと肉棒に血液が流れ込み、
「おおっ。」
で完全に勃起している。
最初に暴漢に追い詰められた女性はキャバ嬢だ。彼女は中洲のキャバクラ、「女子校生」に勤めている。波山飛苧も時々、遊びに行くキャバクラである。彼は、
「おれ、変身ポーズでチンコ立てられるんだ。」
と接待している女子高のセーラー服を着た二十歳のキャバ嬢に話した。
「きゃっ、チンコなんて露骨だわ。でも、すごいのね。」
と持ち上げてくる。
「ここで、して見せようか。」
「いいわ、やってよ。」
飛苧は立ち上がると、
「変チン、」
と叫び、両手を手のひらを内側に向けて真っ直ぐに挙げた。その時、彼の頭の中にはAV女優の裸が浮かんでいる。
「おおっ。」
と叫んで、股間に手を回すと、完全に勃起しているのが、目の前にいるキャバ嬢にも分かった。その二十歳のキャバ嬢は手を叩いて、
「すごいなー。ちんこ、立ってるわ。変チンのポーズ、ここのみんなに伝えておくから。」
と話した。

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どこでもAV

AV学部の授業は一応、密室で行われている。
この学部の授業のために、帝都箱崎大学は地下に講義室を作ったのだ。
何せ実践的な授業を行うための、AV女優を招いての講義のため、生徒はAV女優と絡みができる。
広い校舎とはいえ、大学外の関係者も出入りするため、そこまでの配慮が必要だったのだ。
 赤木恵一は汁男優・養成講座に出席した。

「以上で汁男優とは、何かが、わかったと思う。どうだね?」
講師は一同を、ずらーっと見渡した。
ここは、三十人程のクラスである。みんなは、理解を示した顔をした。
「わかったようだな。わかっただけでは、駄目なんだ。実践できなければ、いけない。そこで、今日は東京からAV女優を呼んである。冬野プリンちゃんだ。」
講師は携帯電話を取り出すと、
「もしもし、プリンちゃん?今から授業だよ。地下室だ。おいで。」
と通話した。
それから五分もしないうちに、講義室の扉が開いて、AV女優・冬野プリンが現れた。
 ロングヘアーで長身だ。胸も大きいのは、彼女が服を着ていても、わかる。
彼女が教壇に講師と一緒に立つと、
「よろしくー。」
と言って、指でVサインを作った。
あー、というような、どよめきが生徒から起こった。
これから実践、大丈夫かな、という気持ちの表れだろう。
講師は、
「それじゃあ、みんな準備してな。脱ぐんだよ。」
と説明すると、真っ先に冬野プリンが服を脱いでいった。
彼女の下着姿、そして豊満な胸が出て、パンティを脱ぐと濃い目のアンダーヘアが現れた。
生徒は恥ずかしそうに彼女を眺めている。
「ぼうっとせずに、さあ、準備しなさい。」
講師が命ずると、生徒も服を脱ぎ始めた。
パンツ姿になった生徒の大半は、テントを張った姿である。講師は、それを見ると、
「おおーっ。元気いいな。パンツも、おろしてな。」
と言うと、腰に両手を当てた。
生徒達は少し恥ずかしそうに、パンツを降ろしていった。
若い茸が、にょきにょき、と立っている風景である。
教壇の冬野プリンの前に、生徒のみんなは立って、あそこも勃てていた。
「よし、じゃあ、赤木から、いくか。」
すでに勃起した赤木は、冬野プリンの全裸を見ながらペニスを、しごき始めた。
講師は、それを見ると、うなずいて、
「諸君らも、始めなさい。プリンちゃんを囲むのだよ。」
 生徒みんなは教壇に立ったプリンを、半円形に取り囲むと、赤木と歩調を合わせてペニスを、しごき始めた。
プリンの真正面に赤木は立っている。
もちろん、ペニスも勃っている。
プリンは教壇に座り込むと、両脚を大きく開いた。
それを見た赤木は、
「うっ。」
と声を漏らすと、勢いよく射精した。
その精液はプリンの顔の上を越えて、講師のズボンのチャックのところに、べっとりと、かかったのである。
「うえっ、元気よすぎだ。」
 講師は情けなさそうな顔をして、ポケットからハンカチを出して、赤木のザーメンを拭き取った。
教壇に座って、脚を広げたプリンは、さらに脚を拡げて寝そべった。
彼女の割れ目は丸見えとなった。
「あっ、ああー。」
生徒は口々に声をあげると、次々とプリンの腹や胸に向けて、射精して果てていったのである。
「よしよし、上出来だ。」
講師は言うと、プリンにタオルを渡した。
プリンは、にこりと笑うと、
「みんな。元気、いいのねー。」
と言って、タオルで、かかった精液を拭き取った。
「諸君。服を着たまえ。今日の授業は、ここまで。」

「赤木君って言うの?」
愛野郁子は、妹の部屋で彼女の同級生の名前を聞くと繰り返した。
「そう。あたしに告白したの、彼。でもー、もう、あたし、彼、いるから。お姉ちゃんを紹介するって、言ったのよ。」
君代は、満面に笑みを浮かべて話した。
「そうなの?でも、私、別に男に・・・(いくらでも金玉は、味わえるわね)困っているのね。え、日本語では、これは、おかしな表現だわ。
あ、君代が言うんだもの。会いたいな。」
郁子は、無理に笑ったような顔をした。
(街で男を漁った方が、手っ取り早いけどな。それに妹の紹介じゃ、悪い事できないかも。)
「よかったわ、お姉ちゃん。今度の日曜日で、どう?」
「ここで?」
「いえ、東公園が、いいんじゃないかしら。」
「ん?私、知らないわ。その公園。」
「連れてって、あげるわよ。広い公園だから。」
 東公園とは福岡県庁が隣接した、かなり広大な公園で緑地帯である。
ホモ、というかゲイの男性のたまり場という場合もあるし、浮浪者が、たむろしたり、家族で便所の近くにテントを張って生活している人間もいる。
 樹木が多いため、くつろげる場では、あるのだが。
君代は森田健一と一緒に日曜日、東公園に遊びに来た事がある。
人通りも、そんなにない場所もあるので野外セックスを楽しめるか、と思ったのだ。もちろん、君代が、そう考えたのだが。

 森田健一は、木陰のベンチに腰掛けて隣の君代に話しかけた。
「こーんなに広い、公園があるんだね。町田の芹が谷公園より、いい感じになってるなー。」
「そうねー、あっ。」
「どうした?」
「あれ。」
少し先の公園のテントから、女のあえぎ声が聞こえてきたのだ。浮浪者カップルだか夫婦がセックスをしているのだろう。
「昼間だぜ。よくやるな。」
「あたしたちも、しない?」
「テントもないし、やめとこうよ。」
「健ちゃんは、テント張ってないの?」
「いや、まだだよ。」
「じゃあ、あたしが。」
君代は森田のズボンの股間に手を当てた。すると、みるみる森田のあそこは膨らんできたのだ。
「健ちゃん、元気いい。」
「まあなー。」
「いますぐ、始めない?」
 
 テントの中から聞こえてくる喘ぎ声は、悶え声となっていた。森田は、
「よし、やろう。」
と言うより早く、ズボンのベルトを緩めた時、向こうの方から人影が歩いて来た。
「おい、森田!」
 赤木恵一だった。赤木は森田にだけ、先に気づいて声をかけたのだが、すぐに隣にいる愛野君代に気づくと、(あ)と思った。
「あ、愛野さんも一緒か。邪魔したな。」
と近づくのをやめて、赤木は五メートル位先から声を出した。森田のペニスは赤木の顔を見た途端、萎えた。
「おい、赤木!」 
森田はズボンのベルトを締めて立ち上がったが、赤木は脱兎の様に、その場を駆け出していた。近くのテントの中からは、
「あ!」
「ああー!」
という男女の絶頂に達した叫びが聞こえた。それから、
「もっと面白いの借りてこいよ。」
と男の声がした。
「そうだなー。このメーカーのも、もう古いよな。」
と、同じ中年の年代の男が答えた声がした。
テントの中でAVの鑑賞をしていたのだ。電源は、すぐ近くの便所から引いているらしい。君代は、
「あ、あれ。」
と言うと、便所の近くの木陰を指差した。森田が見ると、その樹にもたれて一組の男同士が抱き合っていた。まだ二十代らしい。森田は、
「福岡って、こんな、ものなのかな?」
と君代に漏らした。
「こんな、ものなのよ。東京とは違うんだから。」
と君代は答えると、右手で森田の尻をポンと叩いた。
 
 東公園の東側には日蓮宗の寺があって、日蓮上人の像も建っている。この日蓮だが、神秘学的な方面からは、死んでから地獄に落ちたという話は、よくされている。
 霊界の地獄に行き、日蓮に会ったという話もある。
 これらの話は、かなり興味深いものではある。それは、さておき、君代と森田は東公園を出る事にして歩き始めた。
 樹木の並んだ道を歩いていると、通りから見えない木陰の辺りから、二つの坊主頭が、にゅっと姿を現しては又、木陰に入った。
 何と、その二つの坊主頭は抱き合っている位置にあり、首から下は僧服らしきものに見えたのである。
 その時、寺の鐘がこーん!と鳴った。
 すると、さっきの木陰から抱き合っていたらしい二人の若い僧侶は駆け出して、東公園を出て行ったのである。
 ちなみに、福岡市におけるゲイの人口は、かなりなものと言われてもいる。
福岡市出身の芸人は大概ゲイという話も、ある位だ。さて、芸能界でも、やはりゲイはかなりの数でいるらしい。
 お笑い界の大御所は両刀遣いらしいし、芸能人の男は、かなり両刀遣いらしい。最近カミングアウトした歌手もいるが、あれなど氷山の一角であろう。
 特に若い男性芸能人は女みたいに華奢な人間も多いわけだから、先輩芸能人に狙われるわけだ。芸能界は福岡出身者も多いため、ゲイも芸も伝播していっているのかもしれない。
 実は日本の芸能界は入るのには、ゲイの先輩が、いるのを覚悟する必要があるのは、ご存じない人も多いと思う。
 プロダクションによっては、ダメ押しされる事もあるくらいだ。
女性のアイドルである男性芸能人も、渋谷のラブホテルで先輩の男性芸能人と、ベッドにいるという事も又、事実なのである。
 某プロダクションでも問題になっていたとはいえ、最終的には、うやむやになってしまうのは、まさか自分の尻の穴を掘られました、とは、いえないところが事実だろう。

 帝都・箱崎大学でもAV学部を作った時、最近、流行のゲイ映画の部門、つまりゲイ学科を作ろうかという話もあったのだが、ルシファー様のご託宣によって、とりやめとなった。
「ゲイは公序良俗に反する。」
というのが、ジェイムズ・クラウンの祈りに答えたルシファー様のお告げであった。

 君代と森田は東公園を出た。
 隣接したところには体育館もあり、広い道路もある。
パート引越しセンターのトラックが、よく通っている。
 この会社はフリーダイヤルのCMでも有名である。荷造りは、もちろん、引越し先の賃貸住宅の紹介までするという事で、業界ナンバーワンに、のしあがった会社だ。
 大阪で起業して、現在は箱崎に福岡支社を置いているため、この辺の引越しはパート引越しセンターが一手に引き受けている。
 従業員の半分を正社員ではなく、パートでまかなうという業界でも他の会社が、しない事で成長した会社である。
 これが派遣などで人員を確保する、他の会社とは違ったやり方のため、派遣が禁止になっていっている現在でも急成長中の原因となっている。
♪あなたーのうちのー0120、パート引越しセンターえー
という歌のフレーズはネットを見た事のある人なら、一度は眼にしているという、あの会社だ。
 このCMの福岡版には、ミス福岡が出ていた。その女性が、東公園に犬を連れて散歩に来ていたのを、赤木恵一は、そこを出る前に見た。
 赤木も君代が森田といた事にショックだったし、博多美人なるものを見て心を癒そうと思ったので、そのミス・福岡の後を追ったのだ。
 その女性はドーベルマンみたいな犬を連れている。
その位、用心しないとな、と赤木は思った。ミス福岡は、ゆっくりと木立の中を歩くと、通り道から見えないところに、ドーベルマンと消えた。
(どうなったんだ?)
 赤木は思うと、しばらく、その場に立ち尽くした。やがて、ミス福岡がいるであろう高い生垣の中から、女のあえぎ声が聞こえてきた。
 赤木は素早く、しかし、そっと、ボクシングのフットワークで、生垣を回り込んで中に入ると、何と、ミス福岡が四つんばいになり、スカートをめくってパンティを下ろしてオナニーをしている。 ミス福岡は快感に顔を歪めて舌を出していた。(なんてこった!)
 赤木は慌てて、素早く動こうとした時、がさっ、と枯れ木の塊を脚で蹴ってしまった。その時、その音に気づいて、横を見たミス福岡は赤木と眼が合った。
ミス福岡は赤木の前に立って上着を脱ぎ、ブラジャーを外した。
 それから、スカートもパチンと留め金を外すと、赤木の目には、ミス福岡の黒々とした茂みが見えたのだ。
 それを見た赤木は、我知らず勃起していた。すかさず、ミス福岡は赤木に近づくと、ズボンの上から赤木の勃起しているものを、ぐっ、とつかんだのである。
 ミス福岡は赤木に抱きつくと、後ろに倒れかかった。そのまま赤木は、地面に横たわった女の上にかぶさった。
(い、いいのか?)
赤木は思ったが、ズボンのチャックを下げて、すでに膨らんだペニスをパンツの中から出すと、ミス福岡の膣に挿入したのだ。
「あっ、いー。」
ミス福岡が声を出すと、赤木は激しく腰を動かしていった。

 授業で習った汁男優の仕事。本当に、この女性の中にかけて、いいのか?
ミス福岡の手が、赤木の首筋に触れると同時に赤木は射精していた。
 
 その日から、赤木はミス福岡の愛人となった。大っぴらに、男を作れない立場にあるミス福岡は、彼氏もなく、だから、公園の陰でオナニーをするようにもなっていたのだ。
 この立場にも辛いものは、あるだろう。この場合に限らず、日本の芸能人の女性、アイドルとか女優は男を作れないために、事務所の方で性処理の男性を用意するという事は、意外と知られていない事実である。
 ミス福岡のように公園で、という芸能人は、まず、いないとしても芸能事務所のトイレか何処かで、セックスしているのは事実であるらしいのだ。
 それが、時々、流出してアダルトサイトなどに出てくるが、中々、大物のものは出てこない。
 事務所も、そういう盗撮はしないのが普通だろう。赤木は東公園でラッキーな出会いだったのだ。
 ともかく、日本のアイドルと称する人物は男性経験、五人は下らない場合も多くあるという事は記憶しておけば、インターネットの掲示板で青春を裏切られた、などと文句を書く必要もなくなるし、企業も後で、その人物がAVなどに出て企業イメージを悪くされる心配もない。
 言い換えれば、アイドルは清純さを装っているだけ。蓋を開ければ同棲していて、毎晩、男のペニスを貪っている事も、よくある話なのだ。パート引越しセンターに出ていたミス福岡も仰天スクープものだが、この程度の人間は、東京から写真雑誌記者も追ってこないし、分かり様もない。
 パート引越しセンターの創業者も、落ちぶれかけの芸能事務所から十七歳の新人を紹介され、東京の新橋のマンションの一室で性交に類似した行為をし、おこずかい十万円を渡したため、警視庁に書類送検された。
 これがマスコミに報道されるや、パート引越しセンターの危機か、と思われたが創業者が引退して、相談役に退くことで社会的責任は取った、と世間的に認識されたようである。一代で、巨大産業にまで成長させた、パート引越しセンターの創業者には同情の声も聞かれた。つまり、はめられた、というわけだが、実際は、はめているのは創業者だったわけだが。

殺し方は色々

 東公園で又、睾丸を噛み切られた男の死体が発見
 インターネットのニュース、新聞、その他テレビ、ラジオは大騒ぎとなっている。
何せ、昨日は二体も若い男性が死体となっていたのだから、大騒ぎだった。何しろ上着はつけたまま、パンツを下ろしている格好から、睾丸よりの出血多量で死んでいる。 
 とはいえ、その場に出ている血よりも本来は、その二人の若者の体内にあるであろう量の血液が、どうも足りない事が検死の結果、判明した。
 何故、どうしてかは理由は不明である。
 君代は、学生会館で東公園の男の変死体が、持ちきりの話題となっているのを聞いた。ラウンジで何人かが、自動販売機でカップコーヒーを片手に話しているのを聞いたのだ。
「連続殺人事件として、福岡県警も捜査に乗り出したんだって。」
「犯人は変態だね。」
「女じゃないかな。」
「ゲイも多いってよ、東公園。」
「金玉を噛み切る趣味の男も、いるかもよ。」
「そうだな。福岡だから。」
君代は、少し福岡が恐ろしくなったが、自分には森田や姉がいる。それに何より、ルシファー様の、ご加護があるではないか。

 ジェイムズ・クラウンは、その朝、ルシファー様との対話の中で、福岡の人間のいくつかを、おもちゃにする事を提案された。
「仰せの通りです。どうも私も福岡などは、やはり馬鹿の多いところであると感じていました。」
クラウンが答えて空中を見上げると、紫色の光とともに、輝かしい表情の美青年が現れた。ルシファーだ。神は微笑むと、
「手当り次第ではなく、少しずつ、やりなさい。余が教えた方法で。」
「かしこまりました。」
ジェイムズ・クラウンは恭しく跪いた。福岡市に限らず、何処でもバカップルというやつらはいるが、井尻という福岡市南区にあるところにも、結構いるものである。夏のくそ暑い日の夜に、腕を組んで歩く馬鹿蔵、いや若造がいる。その前に現れた、浮浪者風の四十代の中年が立ちふさがると、
「どけっ、馬鹿蔵!」
と叫んで、話始めた女の口を殴った。バキッ!と音がすると、その女の歯は三本折れて
「ぐえっ。」
とわめくと、口を押さえて前のめりになった。そこを中年男は右足で、女の顔を思い切り蹴り飛ばしたのである。
「がっ。」
と呻くと、女は仰向けに倒れた。女の前歯は、ほとんど折れていた。連れの男は、その場に立って、ぶるぶる、震えている。中年男が、その若造を見ると、男はズボンの前の辺りが、見る見るうちに濡れてきた。小便を垂れ流しているのだ。
 バルキョウというスーパーマーケットの前の通りである。夜の八時過ぎで、人通りはそう多くはないが、近くを通っていた通行人は、いっせいに逃げ出した。
「福岡の馬鹿どもを、やってやれ。」
中年男の頭の中で、声がした。おーとも、やらいでかと男は、うなずくと、自動販売機を蹴り飛ばして、出てきた缶ビールを手にすると、キャップを外して、ごくごく、と飲み干した。
「うめー。」
少し、口からこぼれた液体を、右手で拭うと男は悠々と歩き出した。西鉄大牟田線の井尻駅の近くには、居酒屋などが多くある。そのうちの一軒から出てきた、ばばあに男は近づくと、缶ビールの残りをぶっかけた。
「ひゃー、なんするとね。(何をするの)」
と、そのばばあが抗議したところを、男は思い切り、その六十代の老女の鼻筋を殴り飛ばした。
「びえっ。」
とわめくと、老女は横倒しに倒れた。
「福岡の田舎ものが。」
男は叫ぶと、そのばばあの顔に唾を吐きかけた。それから、そいつの顔面を靴の裏で、ごしごし、と擦った。老女は当然、意識を失っている。最後に男は老女の顔面を思い切り踏み潰した。ぐにゃっ、と音がして、眼球が右目から飛び出した。
「福岡の田舎もの、福岡の田舎もの♪。」
男は中年のだみ声で、ハミングするように声を出すと、通りから闇の中に消えて行った。

 翌朝のニュースには、これらの出来事は当然、出た。帝都箱崎大学の理事長室でジェイムズ・クラウンは、
「やったな。」
と牧田学長に語りかけた。牧田は、にこにこ、して、
「理事長の仰るとおり、東公園の浮浪者をゴーレムというか、ゾンビみたいなものにしたのが、うまく、いきましたね。」
「あとは、他にも襲わせる所は、あると思うよ。」
ジェイムズ・クラウンは顎に手をやって、にやにや、した。
「天神辺りは、目立ちすぎますかねー。」
牧田は、にやり、としながら聞いた。
「最後は、そこが、いいだろうけどね。」
クラウンは片頬に手を当てて、思案に耽った。

 天神、それは現在、福岡市の最大の繁華街である。
この一番、人通りの多いところで、路上演奏などしていて、オーディションを受けてプロデビューし、有名になった歌手もいる。
 又、ジャンボ宝くじの高額当選が、よく出るのも天神駅前の路上の売り場であるのだ。2011年に博多駅に九州新幹線が開通し、JR博多シティのような大型ショッピングモールが開店すれば、福岡市の様相も変わるだろうが、今現在は天神の方が、あらゆる意味で押している、と言ってもいいだろう。
 ひとつは、夏になっての冷房の度合いは、天神駅周辺は博多駅周辺より強く行われている感がある。
 天神地下街という商店街も、博多駅周辺の地下街より大きいため、地下街の地上出入り口から、夏になると天神は冷房の冷気が吹き上げてきて、何とも心地よいものとなる場所があるのだ。
 人工の力とは、自然に勝るものであろう。本来的には博多駅の方が、若干、涼しいのかもしれないのだが、地下街やデパートなどの冷房が、よく外まで出てきているのは天神の方なのだ。
 天神の中心に近いところに、菅原道真を祭った小さな神社があるが、これが天神の地名の由来かと思われる。
 ここに東京から出店したデパートも、ある。西鉄大牟田線天神駅は、三越と直通している。これは大掛かりな工事が必要であったのだが、三越がオープンして、しばらくすると、そこから北に百メートルも行かない所にあった岩田屋という老舗の福岡の地場のデパートが閉店することには、なったのである。
 この岩田屋は天神四つ角の一角にあり、福岡市で最も地価が高いところだ、といわれていた。
 そのため、岩田屋は地価税を二億円払わなければ、いけなかった。これも閉店へと繋がる要因では、あったのだろう。その岩田屋の建物に、今は渋谷のパルコが出店している。岩田屋の二の舞となるか、どうかは楽しみではあるのだが。
 この天神四つ角には、気温をデジタルで表示している場所があるが、それはそのパルコの東側の、道路を渡ったところにある。丁度、道路を渡ったところは、三菱東京UFJ銀行の福岡支店がある。少し丸いビルである。
 この通りを、五月の連休には、博多どんたくが、どんたく行列をするところで有名だ。もちろん、その時は、通りは車は入れない。どんたくの人出は、百万人とも言われている。帝都箱崎大学の学生も、来年は、どんたくに出場する予定だ。ルシファー像-美青年の神像を担いで行進する予定だ。ジェイムズ・クラウンは、
「どんたく、いいですね。」
と、顔を上げると牧田に言った。牧田は、うなずくと、
「ええ、ええ。人通りは、ものすごい。私の実家も、明太の会社の社員全員が、どんたくに出るんですよ。」
「楽しみは、色々だね。」
「ええ。そうです、本当に。」
牧田は答えると、思案深げな顔をした。福岡の日没は遅い。これは、明石標準時に比べて二十分の誤差が、あるからである。
 逆に東京は日没が、明石標準時より二十分早い、事は事実である。箱崎のルーベンドルフ・アーネストの住居の近くに、ワーケンスタインは住んでいる。
 朝の日課として、帝都箱崎大学の付近を散歩していると、愛野郁子が歩いている。ワーケンスタインは、(何だ、郁子さんじゃないか。あっ。)と思った。彼女の身に漂っている妖気のようなものを、感じ取ったのである。
「愛野さーん。」
ワーケンスタインは郁子に声をかけると、手を振った。
「あ、ワーケンスタインさん、でしたね。」
「そうです。今日は日曜日、あなたは何処へ行くのですか?」
「ちょっと、妹の住んでいるところまで、用事があって。」
「妹さんですか。」
「帝都箱崎大学の学生なんです。」
(帝都箱崎大学?)
 ワーケンスタインは、まだ、帝都箱崎大学の存在を知らなかった。というより、その名前だけでは、あるが。何故なら、今、彼らが歩いているのは帝都箱崎大学の、すぐそば、だからである。
「あら、知らないんですか。そこに見えているのが、帝都箱崎大学ですよ。」
 郁子は九州大学とは、まったく違った趣の近未来型の大学の建物を指差した。
「あ、あれですか。アメリカ的な建物ですな。ドイツには、ないと思います。」
「日本一、いえ、ハーバード大学も抜いて、世界一にするという学長の意気込みが、あるんだそうですよ。」
「おー、そーですか。」
 ワーケンスタインは、話している郁子の口から見える、糸切り歯が鋭く光っているのに気づいた。その日の朝も、東公園には若い男の死体が転がっていたのだが。郁子の糸切り歯は、右の方が赤く見えた。ワーケンスタインとしては、そんな大学など、どうでもいいのだ。彼は、マダム・ブーランベール達を追っているのである。
ワーケンスタインは聞く、
「で、トマトジュースでも、今朝は飲んでます?」
郁子の顔が、少し、こわばった。
「え、ええ、飲みましたよ、今朝。」
東公園で、とは言えなかっただろう。
「健康には、いいです、らしいですね。あなた、前より、生き生き、としてますし。」
「そうですか。気づきませんけど、すみません、これで。」
郁子は軽く、会釈した。
「あ、引き止めて、すみません。」
 ワーケンスタインは肩を、すくめた。
(何だか変だなー)
と思いながら、歩き去る郁子の後ろに写る影を見ると、三分の一が、ないではないか。(な、な、な)
ワーケンスタインは心の中で叫んでいた。
 大変だ、彼女は吸血鬼になってしまったのではないか。
その時、いきなり、帝都箱崎大学の建物から鋭い光が飛んできて、ワーケンスタインの眼を射た。
うわっ、と彼は、のけ反ると、その場に屈み込んだ。
 そして、三分ほど動けなくなった。
 帝都箱崎大学の物理学部の学生は、朝から乱反射する多面体の鏡を、近くを通る通行人に向けて差し向ける実験をしていた。
「やったー、やりましたねー。」
学生の一人が、小躍りして言う。
「ああ、あの外人は、しばらく眼が見えないだろう。」
 もう一人の学生は、双眼鏡を片手に、にやりとした。
物理学部に隣接するのが、魔術学部である。
ここでは、ジェイムズ・クラウンが、時折、指導に当たることもある。浮浪者を凶暴化させて、福岡の市民を襲わせる目的だ。
「福岡のやつなんて、東京町田の連中より、やりやすい、はずだ。」
牧田博士は、魔術学部の講義室で指導した。
「私も福岡市出身だから、よくわかるが、福岡には馬鹿が多い。殺すのなんて、ためらいは、いらないだろう。どうせ馬鹿なんて、生きる価値のないやつらだ。現在、福岡市の飲酒運転は全国ワースト一位だ。こんなやつらを、魔術で殺せるなんて善行の極みだよ。やれ、福岡の馬鹿どもを。」
 牧田博士は胸を張った。
牧田博士の言うとおり、福岡市では過去公務員が飲酒運転をして、東区の海岸線で子供三人を乗せた家族の車に激突、海中に沈んだ車の中からは子供三人の死体が発見されたという事件がある。
 又、博多区では事件は毎日のようにあり、警察官の人手が足りないほどである。このような事は、人口が多い割には事件の少ない東京に比べれば異常なほどで、福岡の警察官は、いつも顔が緊張している。
 東京も近年、秋葉原や少し昔の池袋での通り魔殺人などで、緊張は高まっているとはいえるが、福岡市のような緊張感は低いと思ってよいだろう。
 つい最近の事件としては、福岡市早良区でアメリカ人の老人が、英語を教えるかたわら、小学生の女子にわいせつな行為をしていたという事件もある。
 このように福岡市とは、犯罪のるつぼ、といえる場所も、あるといえよう。最も人通りの多い天神ではアンケートと称して、怪しげな新興宗教の勧誘を行っていた例もある。

 その天神の東側、那珂川を渡って、すぐのところが歓楽街、中洲だ。ここでは、近頃、風俗店の呼び込みは条例によって禁止となっている。が、禁止になる前は中洲の路上で、呼び込みは盛んに行われていた。
呼び込みは禁止されたとはいえ、風俗店の前に男が立っているのは、通行中の車からでも道路上から見える。
 さて、これらの全国でも最低クラスの福岡市民どもを、ロボット化した浮浪者に襲わせる計画、実験が魔術学部で進行中である。将来的には、人造人間を作り出す計画もある。ルーマニアから、美女姉妹二人を呼び寄せて、その講座を開講した。

ルシファーの栄光教会

「吸血鬼になる方法」
という講座だ。
 実は、この姉妹は、吸血鬼と恐れられたルーマニアの伯爵の子孫である。
青髭とも呼ばれる人物だが、領民の若い女性を狙っては、犯した上で首をはね、吹き出す血を、うまそうに吸ったという。
 その人物の子孫である彼女達も、ルーマニアが共産主義国の時は、体操の選手であり、オリンピックにも出た事があるという。
 かのナディア・コマネチより、少し遅れた世代である。コマネチはコーチとなっていて、彼女達を教えていた。
 現代に生きる女吸血鬼の彼女達の栄養源は、血液銀行から売血を買って飲む事だった。元々富裕な彼女達の事、買う額は気にしない。
 伯爵の家系ではあるが、今はブタペストで、いつくものマンション経営をやっているのだ。それは、ルーマニアの共産主義が、崩壊してからであるが。
 牧田博士らがルーマニアを訪れ、直々に説得し、帝都箱崎大学の魔術学部にしたのだ。講義は彼女達は、まだ、日本語がよく話せないため、同時通訳が側に立って翻訳する。
「吸血鬼になるメリットは、たくさんあります。睡眠時間は一時間ほどで、いい。夜通し、ワタシタチは、起きていられます。」
 姉妹の一人は、教壇の上から魔術学部の生徒を見回した。生徒達は、少し、ざわついた。
「進化した現代の吸血鬼は、必ずしも、人を襲わなくていいんです。ルーマニアでも私たちは、実験的に犬の血を吸った事が、あります。そうすると、吸血犬となるんですね。野良犬はルーマニアでも、保険所送りですから、吸血犬が広まる事は、ありませんでしたが。」
おー、という声が生徒達から挙がった。
「日本に来て、こちらに来る途中、広島の原爆ドームなどを見に行った時、一人の男性を襲いましたけどね。」
美人吸血鬼姉妹の一人は笑った。だが、吸血鬼志願者は、その日は出なかった。

 三田村神士、今は日本のカトリック教会の枢機卿であるが、は福岡の司教館に来ていた。
 カトリック教会の福岡の司教館は、平尾の浄水通りにある。平尾山、といってもいい土地ではあるが、すでに、ほとんど緑地帯はなく、わずかな公園に樹木が何本か並んでいるだけである。
 ここもマンション建設が、かなり行われているのだが、当然、家を持つ住人は自宅の前に巨大なマンションが立つのは、いい気持ちではない。
 それで○○マンション建設反対、とプラカードを立てて抗議の意を表すわけだが、その程度であって、東京町田市の様に裁判沙汰に持ち込むことまでは、やらないのだ。  
 福岡の司教に限らないとは思うが、福岡教区の司教ともなれば、フランスに留学したりしている人物である。兄弟ともにカトリックの神父とは、なっているのだが、兄は、ひとつの教会の司祭で、弟のほうが福岡の司教なのである。三田村は、
「福岡は、どうね。」
と司教に聞いた。

体験版AV男優・真羅山太資の私性活

AV男優・真羅山太資の私性活

 真羅山太資(まらやま・ふとし)は、三十歳のAV男優だ。身長は百六十五センチ、体重は七十五キロで小太りな外見だ。AV男優としては中堅だが、逆駅弁ファックを編み出した。AV女優と対面してセックスを行う駅弁に対して、AV女優に背中を向けさせて、後ろからペニスを挿入し、女優の下腹部辺りを抱える。
AV女優は両脚を上げて、宙に浮いた格好になるのだ。これには有名AV女優も、
「ああん、飛んでるーっ。」
と悶えまくったのである。女性器が下付きの女優と行いやすい体位だ。
その体位は真羅山が二十五歳の時、福岡空港のトイレで客室乗務員の女とセックスした時、女はトイレの壁に両手をつけて尻を突き出した。
「このポーズで、したいの。アテンション、プリーズ。」
とハスキーな声で、二十二歳の巨乳の客室乗務員は懇願したのだ。
太資は、
「ようし。このポーズでハメるよ。」
と答えると、女の尻を持ち上げるようにして挿入した。客室乗務員は靴を履いた両足をあげて、
「ああっ、飛行機の中でセックスしてるみたいだわ。」
と乗務員の制帽をかぶった黒髪を乱しながら、太資の野太いモノをぴっちりとマンコで包み込んでいた。ショーツだけ下ろして、彼女は紺色の制服を着たままで、スカートは制服でミニだった。膨らんだ彼女の淫肉の唇は、太資の肉竿をヌメヌメと刺激した。太資は思わず、
「おわっ。」
彼女は、
「アハン、ハアンッ。」
と声を出してしまった。幸い誰も入ってこなかった女便所だった。
 
 その後で、客室乗務員の彼女、名前は滝上夢代(たきうえ・ゆめよ)は、飛行機に乗るのだ。そのために制服を着ていたのである。夢代のヒップは制服でも隠しきれない大きさで、かなりの男性乗客は彼女の歩いて動く尻を見ていた。その尻の中に少し前、真羅山太資が盛大に白液を注ぎ込んでいる。
そういう後の女性の尻は、淫らな雰囲気を醸し出すものなのだろう。乗客の一人は彼女の尻に手を伸ばしかけたが、自制した。
 
 この滝上夢代は、それから後、一ヶ月して空港のロビーで真羅山に告白した。
「わたし、結婚する事になったわ。いつまでも客室乗務員なんて、やってられないものね。」
結婚?誰とするんだ、と真羅山の頭の中で思いが彷徨う。
夢代はニカッと白い歯を出すと、
「同じ航空会社のパイロットよ。四十歳だけど、一晩に二回はしてくれるから、太資より多いし、テクニックも上で、わたしのアソコを三十分も舐めてくれたりもするの。
結婚したら毎日するって、言ってくれてるのね。つまり、交渉ね。ここ、ロビーだから、表現は抑えないと。
要するにね、太資よりうまい人だから。」
ガーン、と雷のようなものが太資の頭の中で轟いた。夢代は制服を調えると、
「それじゃ、さよなら。もう、会えないから。」
と言葉を残して、太資の前から立ち去ったのだ。
 正にこの時に太資は、AV男優になる事を決意したのだ。自分は夢代と結婚するつもりだった。それを呆気なくパイロットに持っていかれたのだ。
太資は福岡空港で、航空便の荷物を動かす仕事をしていた。
 その仕事を辞めて上京する事にした。人手の多い今、会社を辞めるのは簡単だった。夢代と結婚していたら、太資はその会社で働き続けただろう。女の影響と言うものは殊の外、大きいものなのだ。
パイロットとセックスを比べられて、別れを通告されるという男にとって屈辱的な場面を経験した太資は、もっとうまくなりたかったし、多くの女とやりたいという気持ちもあった。
そういう思いを秘めつつ、新幹線に乗って東京へ。
 
 東京についてから昔ならAV男優を募集している事務所を探したりしたのだろうけど、今はインターネットで簡単に探せる。
「AV男優募集」
で検索すれば、いい。
ズラズラと沢山、出てくる。なにしろAVメーカーは、三百社は超える数はあるのだ。
それでも運よく太資は、大手AVメーカーのハメハメカンパニーにサイトのフォームから応募していた。
ハメハメカンパニーは西新宿にあった。高層ビルが立ち並ぶ一角のビルの三階に、AVメーカーとは分からない外観の入り口がある。
ハメハメカンパニーとは通称で、ビルの会社名の表札にはHHCと出ている。
ドアを開けると一人の美形な長身の女性が、受付に座っていた。真羅山太資を見ると、立ち上がって、
「真羅山さんですね。専務が、お待ちかねです。」
と笑顔で個室に案内する。AVメーカーの女子社員は真面目な女性が、ほとんどだ。させ子のような女性は、いなかったりする。
女性がAVメーカーに持つイメージは、男性が持つイメージとは違うという事なのだろう。
ほとんどの場合、女性の体や顔を中心に撮られているのがAVなのだ。
 それにAVメーカーの人達は、優しくて真面目な人が多い。撮影技術もテレビ局に勝るものを持っているのだ。この理由は、こうだ。
映画全盛の時代に優れた人達は映画会社に入った。映画会社に入れなかった人間がテレビ局に入った。
そのうち、テレビが普及すると映画は圧迫され、興行収入も落ちてくる。
普通の映画では生きていけない人達は、アダルトビデオの世界に身を投じるようになり、そこで優れた撮影技術でAVを製作していったのだ。
レンタルビデオ店がAVメーカーの収入源ともいえるだろう。人がお金を払って借りるのがAVであり、タダで見るのがテレビなのだ。
 だからAVメーカーの人達は、優れた映像製作者でもある。
 太資の待つ、すべての壁が白い部屋のドアが開いてHHCの専務、五十代の筋肉質な男性が入って来た。背は高めだった。眼は丸く鋭い眼差しで、
「やあ、初めまして。専務の飯野栄蔵(いいの・えいぞう)と言います。福岡から応募してくれて、ありがとう。最初にね、健康診断があるよ。それ、大体、男優持ちだけど、君は今回はウチで持つからさ。新宿の病院に行って貰います。いい?」
「はい、もちろんです。」
「じゃあさ、今から行ってもらうよ。スタッフに同行してもらう。道川君というアシスタントディレクターと行ってね。」
道川ADが呼ばれて、会社の近くにある病院に性病の有無を検査しに行った。道川は二十代後半の丸く肥った男で背は低い。
「真羅山さんの男優名ですけど、漫湖名眼留(まんこ・なめる)だそうです。」
と細い眼をして道川は、新宿の裏通りで語った。
太資は苦笑いした。これから多くのAV女優のマンコを舐めるのでは、あろうけれども。
 病院では、クラミジア、HIV、淋病、梅毒、そして性病とはいえないが、B型肝炎でないか、どうかを調べられた。
道川は検査結果を貰って、
「陰性でしたよ。つまり、安全でした。これで撮影には入れるな。」
と太資に話した。
このようにAV男優になるにも健康診断が必要だったりと、昔のように簡単には、なれなくなっている。
それでも昔と違ってインターネットで登録はできるし、まるで派遣の登録みたいだが、AV女優とガンガンやれるし、マンコも舐め回せてギャラも貰えるのだ。初回の絡みから、いい仕事をしたと監督に認めてもらえれば五万円は貰える事もあるらしい。それは、メーカーによって違うだろう。
 
 真羅山太資の場合、汁男優からではなく企画ものの撮影から始まった。
恋人を失った男
というもので、恋人をなくした男性宅をAV女優が訪ねて行って、セックスをするというものだった。撮影は社内にあるスタジオの個室で、おこなわれた。
椅子に座り、落ち込む漫湖名眼留。その時、玄関のチャイムが鳴って、名眼留が開けに行くと、
社長秘書のようなAV女優が立っていた。
「こんにちわー。なんか落ち込んでませんか?わたし、そんな貴方を助けたいんです。
救済AV企画、恋人を失った男というものを、やってるの。わたし、春野桜姫(はるの・さくらひめ)っていう名前でーす。」
白いスーツの上下の桜姫の体は、出るところが出ている他は痩せていた。それで、腰のクビレが凄い。
白々しく思いながらも太資は、
「ええーっ。夢みたいだな。おれ、彼女を失ったんだ。」
夢代の事を思い出しながら、寂しそうな表情をする。なかなかの役者だ。俳優などは現場で監督に指示されて思い出しによる演技もする。太資は自分でやっているから玄人裸足で逃げ出す、というものだろう。
春野桜姫は美巨乳を誇示するかのように、白スーツの上着を脱ぐ。白シャツも脱ぐと白いズボンも降ろした。
立ち上がった太資の目の前に、桜姫のブラジャーに包まれた、たわわな乳房があった。それは乳首の透けてみえるブラジャーだった。ツン、と突き出たピンクの乳首を太資はブラの上から吸う。
「ああっ。うまいのね。」
桜姫は頭を反らせて、気持ち良さそうだ。桜姫の睫毛は長く、股間のショーツの陰毛も長そうだ。
彼女の乳首を吸いつつ、太資は服を脱いでいった。
結果として、太資は全裸、桜姫は下着姿だ。すぐに太資は彼女の下着をブラジャーから外す。
彼女の股間のVゾーンは、黒々とした長い陰毛がその下の閉じた淫唇も隠していた。太資の指は彼女の膨らんだ淫唇の合わさった割れ目を、ゆっくりと辿る。
「ぁー、はぁーん。」
と声を出して彼女はビキニで日焼けしていない尻を揺らせる。太資の肉茎は蛇が鎌首を持ち上げるように上に立ち上がる。
 その時、監督の声が、
「はい、次は真ん中に置いてあるトランポリンに行って、乗る。そこで、跳びながら合体。」
と指示した。
二人は腕を絡ませつつ、トランポリンまで歩くと裸の彼らはトランポリンに乗り、ディープ・キスから太資のモノを立ったままハメて、二人で跳びはねる。
「ぁん、ぁん、ぁぁぁっ、あん、おまんこ、一番気持ちいいのーっ。」
と桜姫は、しまいには両脚を太資の尻に巻きつけ、両腕を彼の首に回して、ぶらさがり、マンコは太資の硬い肉茎を咥え込んでいる。脂肪のついた桜姫のマン肉は気持ちよく太資の肉砲に絡んで締め付けた。
彼は気持ちよくなり、
「あっ、出る。」
と叫ぶと、空中に二人が跳んだ瞬間、精も放っていた。降りた時、彼は膝をついて桜姫の大きな乳房が彼の胸に押し付けられた。
監督が満足気に、
「よし、いいぞ。トランポリン・セックス、うまくいったね。」
と二人を慰労するように声をかけた。
 
 ハメハメカンパニーでは、マンネリ化したAVを打破するために新企画を考案中だ。企画部の羽目田育造(はめた・いくぞう)は、三十五歳の独身男、だからというのか、今もAVに夢中なのだ。一応、百人斬りは達成している。
ハメタ!イクゾウの新宿ナンパ実録
という企画モノでは自ら主演していた。そのシリーズで、ある大企業の専務の娘を引っ掛けてハメ撮りに成功したのだ。
彼女は二十五歳、あと一ヶ月すると某財閥の長男との結婚式が控えていた。自分の望みというより、親に用意された結婚らしい。
瓜実顔の彼女は大きな眼を開いて、
「乗り気の結婚じゃないけど。」
とインタビューで答える。
羽目田は中背で、痩せ型だ。画面に顔は出ないが、
「じゃあ、好きな人が他にいるのかな?」
と尋ねる。
「いるけど、その人も又、親の勧めている相手と結婚するのよ。」
「なるほどね。それで、このAVに出ようというきっかけというか、動機と言うかな。それは?」
彼女は微笑むと、
「別れる彼はAVが好きなのよ。それでわたしが出ているのを彼が見ることがあったら、面白いなって。」
 
東京を下に見ながらのセックス、というAV撮影が羽目田育造と、その令嬢、飯名レ美(いいな・れみ)とで行われた。
ヘリコプター二名貸切で、五万七千円弱という料金だ。(2014/04/09現在)
所要時間は二十三分程度である。七日前の予約で、なんとかなった。ヘリコプターの機体価格は五千万円前後なので、お得な料金だろう。
R44という機体で、最高が時速190キロ、航続時間は三時間二十分、航続距離は592キロメートル。
高度限界は4270メートル。というヘリコプターで東京へリポートから羽目田と飯名は空へ舞い上がった。
東京へリポートは江東区新木場四丁目にある。
操縦士は後ろを見ないのだ。二十分の短い時間で、カメラは座席に置き、横からの撮影だ。
バタンバタンバタン、
とヘリコプターの羽が回り始めるとフワッと空へ昇った。レ美は羽目田の膝の上に跨り、羽目田は彼女のスカートの中に手を入れてショーツを膝頭までずらした。擬似セックスなどは昔のAV、それと現在も芸能人専門レーベルでは時々、行われている。が、それでは面白くないので、羽目田はコンドームさえつけずに、やる。
だから、彼がズボンのファスナーを下げて、パンツから長大な陰茎を取り出しても、ゴムはつけなかったのだ。
「レ美ちゃん、いくよ。」
「うん、入れてー。」
大股を開いて羽目田に跨っているレ美のスカートを上げると、彼女のほどよい陰毛とその下のピンクの股間口が開いているのが見えた。モザイクはあとでかけるが、羽目田の眼にはレ美の淫口は男の男根を欲しくてしようがない、という形状をしているように見える。
たまらずに大きなレ美の尻を両手で引き寄せて、合体結合した。高度は一キロ位まであがっている。
レ美の顔を羽目田は横に向けて、眼下の風景を見させる。彼女は、
「ああン、まるで天国ね。羽目田さんの、大きいわ。あっ、ァ、アアッ。」
と令嬢の慎ましやかな悶え声は、それだけでもオナニーで抜けそうだ。レ美は軽く大きな尻を動かしている。
ブルルルル、と羽の旋回音が二人の耳に響く。
レ美の大きな胸を赤の上着の上から羽田は揉んだ。
「アフン、ウン、イイ。」
髪を振り乱してレ美は、のけぞった。ヘリコプターは左に曲がりながら飛行する。
羽目田はレ美の上着を脱がせてブラも外して、お椀型の乳房の硬くなったピンクの乳首を吸ってやると、眼を閉じて眉をしかめたレ美は、
「感じるわ。空の上で、アアーッ、もっと、チンコでこすってぇー。」
と叫ぶと、羽目田の首に手を回した。お嬢様がヘリコプターの座席で男に跨り、白い両足を大きく広げている。その脚は、やがて羽目田の尻に絡まり、強く締め付けた。
「あっ、あっ、オマンコ、とろけそうよぅ。いくっ、いくっ。」
とレ美は顔を赤くして、よがりまくった。口をポカンと開いて、赤い舌を出すと、
「いくわー、あっ。」
と悶えて、だらーんと体を伸ばした。失神したらしい。二十分は早く過ぎる。躾よく育てられた令嬢の乱れた姿は一部の男しか見られなかったわけだが、AVで何人かは撮られてきたとはいうものの、今回の飯名レ美は最高の女性だっただろう。普通、こういう令嬢はAVどころかテレビにも出たがらないのだ。
レ美の彼氏の事情で出演してくれて、青い大空でピンクの乳首を立てて失神したのだった。
 
 羽目田育造も又、福岡県福岡市の出身だ。それで真羅山太資をもっとメジャーにしたがった。漫湖名眼留の芸名も有名にしてやりたかったのだ。
ハメハメカンパニーでは芸能人などを使う事は、一切しない。女優、タレントなどの知的レベルの低い女のセックスなど今の時代には見られる事もない。そもそも女優などという職業の女は台本を読むのがいいところ、の頭の中身のお粗末な連中だ。
こういったのがテレビなどに出て、企業も自社のCMに出したりしてきたわけだが、おたくの商品って、あの馬鹿女優程度のものなのかね、と識者には見られているわけだが、馬鹿企業はそれにはお構いなく、大勢の消費者にアピールできれば、と思っている次第だろう。
そもそも銀幕だのブラウン管に写ってきた女優など全てオツムのレベルの低い女である。
脚本を読むのが精々の頭であるのに、それ以上の事をさせる奴等が結構多い。
インターネットの時代になり、こういった馬鹿女優を追う人達も大いに減ってきたのだ。
 
 さて、ひるがえってAV女優とは、そもそもの初めから知性の高い女性が登場していた。国立大学生や国立大学院生という極め付きの女性も出演していたのだ。というのは、ご存知だと思う。
テレビ、映画の馬鹿女優など見るよりもAV女優を見る方が、知性の高い女性を見る事になるので、ためらわずにダウンロードやネット通販でDVDを買うべきだ、といえる。
真羅山太資も又、電子書籍を熱心に読んでいる。
「ちんこ立ちぬ」
という森建夫(もり・たてお)という人の書いた小説だ。
 
私は恋人を油山という福岡市の南にある療養所に訪ねた。もう二年も彼女は肺の病気で悩んでいるのだ。いい薬はあるのだが、高価なため実家の貧しい彼女は最低の治療費しか出してもらえなかった。もう二十になる彼女は、それでも胸は成長していた。
六人の相部屋に彼女は、いたのだ。みんな、もちろん女性ばかりで彼女の他は、おばさんばかりだった。
看護師に案内されてドアを開けた私を見たのは彼女、そう、郁埜(いくの)だった。
彼女は寝ていたが半身を起こして、
「来てくれたのね。わたし、あなたが来てくれると思ってた。」
と嬉しそうな顔で私に話しかけた。それは自分には意外だったのだ。
「本当かい?君は僕のことなんて軽く見ているのかな、と思っていたよ。」
「そんな、わたし、他の人には興味がないの。どうして、二年も訪ねて来てくれなかったの?」
「それは、ぼくは東京の会社に入社してしまったんだ。だから、福岡に戻る事は出来なかったんだよ。」
「そうなの、それなら来てくれなかったのも仕方ないわね。東京って、ゴホッ、ゴホッ。」
彼女は頭を前に傾けて咳き込む。私は、彼女に駆け寄ると、
「大丈夫かい?」
と声をかけて、彼女の肩に手を置いた。柔らかい気が自分の指に伝わってくる。右手はスルッと滑って彼女の胸に触ってしまった。
「あ、はっ。」
と彼女は声を出した。
「ごめん、手が滑ったんだ。わざとじゃ、ないよ。」
慌てる私に彼女、郁埜は、やつれた、つぶらな瞳を私の眼の中に向けると、
「感じてしまったわ。わたし、肺の病気なんだけど、おっぱいは二年で大きくなっちゃって。」
と照れたように言う。
「そ、そうだね。君とは高校の卒業式の時、以来だから。」
私は病室内を見渡した。今の彼女の反応を聞かれただろう、と。
だが、私の眼に映ったのは熟睡している五十代から四十代の主婦らしき人達で、さっきの郁埜の性の反応には気づかなかったらしい。
で、私のちんこは立ってしまっていたのだ。もちろん、半立ちだったが。
ちんこ立ちぬ、と私は頭の中で、その言葉を反芻した。
郁埜は顔を赤くして、うつむきながら話すのだ、
「なんか、感じたの?だって、あなたのズボンの股間のところ、膨らんでいるもの。」
「えっ、そうなのかい。ばれたら、しょうがない。でも、半立ちだよ。」
「それってさ、わたしの胸に触ったから、かしら?」
「だろうねえ、君の胸ってプリンの大きなものみたいだ。」
彼女は潤んだ瞳を二つ、私の方に向けると、つまり、顔全体も横向きにして、
「このまま、死んでいったら、セックスもできないのね。」
と大胆な事を言ったのだ。私は、ドギマギしてしまった。東京でインターネットの会社に勤めているが、サポートデスクで働いていて、外回りではないから未だに東京の人間にはなっていないと思っている。
「そ、そんな事ないよ。ぼくが、いるからさ。」
高校の頃の憧れの彼女だった。卒業して短大に進むも、肺結核で入院して未だに治らないという現代では珍しい症状だという。
病室にいる女性は全員、肺癌だそうだ。それも手遅れで治らない人達だという。そう、郁埜は話した。
「だからね、もう、このおばさん達は一日中、寝てるの。わたし達が何しても気がつかないのよ。」
そう話した郁埜の顔の色っぽい事といったら、なかった。大きな眼に、額を隠した長い髪、ほっそりとした首すじ、狭い肩、その下の小さなメロンのような二つの乳房は私以外の男性は触った事がない、と彼女は言う。
「自分の手で乳首をつまむ事もあるの。病気なのに性的発育とか感覚はあるのね。わたし、死ぬ前にセックスしたいな。」
「死ぬなんて事は、今は肺病ではないんだよ。癌でない限りは。」
と私は彼女を励ました。半立ちは収まりつつあるようだ。
「あら、ちんこ、小さくなったのね。だめよ、立たせていてほしいの。」
郁埜は柔らかで細い右手の指で、私の股間を触った。彼女の手からも柔らかな気が立ち上っていて、私のズボンの下の肉欲の道具にも浸透してきた。
「うふ、立ってきてる、立ってきてるわ。ヌンチャクを握っているみたい。」
そうなのだ。彼女は空手五段という、すごい女の子だ。それで美しい顔をしているのだ。高校三年生のときにも下校時に四人の男に襲われたが、いずれも蹴りの一撃で倒してしまい、しかもそれは男の股間の急所のために、全員が性的不能者になったという。
「郁埜さん。全部立ってきたよ。」
と私は告白した。彼女は軽く私の肉欲の棒をしごいて、
「ちんこ、立ちぬ、なのね。もしかしたら、わたし、肺がんになって死ぬかもしれない。だから、今、経験したいのよ。」
きりり、とした決意の眼で私を郁埜は見たのだ。
看護師は三十分の面会時間を許した。あと二十分ちょっとだ。
窓の外は一面の緑の林が見える。標高四百メートルのこの場所で、郁埜とセックスする事になるなんて、東京駅では思ってもいなかったのであった。
「ねえ、キスして。」
と郁埜は言うと、長い睫毛を伏せた。私は夢中で憧れの郁埜の唇に自分のものを重ねたのであった。ああ、滑らかで、おいしい。私は郁埜の細い肩を丁寧に抱くと、キスを続けた。郁埜も両手を私の首の後ろや、背中に走らせた。
憧れだった彼女を抱き、キスしただけでも私は良かったのだ。何故なら、私は東京に恋人がいた。それも同じ会社の一つ上の女性で、私のデスクの横でサポートをしている。ただ、彼女とは喫茶店でコーヒーを飲んだりするだけの関係だったが、なんとなく結婚を意識するような女性なのだ。それでも、今、郁埜を、ほっておく事はできない。彼女は死ぬのかもしれない、という予測も私もしたのだ。こんなにも長く肺結核を・・・
ピンポーン、と真羅山太資の部屋のチャイムが高らかに鳴った。
太資は電子書籍リーダーをノートパソコンの横に置くと、
「はーい。どなた?」
と風呂上りのガウン姿で玄関に立つ。
小さな穴のガラスから見ると、二十歳かと思える若い女性がミニスカートで立っている。
若さに満ちたその姿は、チラチラと見えそうなスカートの下のショーツが気になる。
思わず鍵を外して、ドアを開けると、
「こんにちは。今日は、お仕事、お休みですか?」
実は夕方六時から撮りが入っているのだが、
「そうね、今、いいよ。」
と太資は答える。その女性は笑顔で、
「わたしたち、使用済み下着の訪問販売をしています。もちろん、一人暮らしの男性にターゲットを絞ってますけど。」
と説明して、右手に持っている大きな黒いバッグを持ち上げてみせた。
「なーるほどねー。でも、おれ、あまり興味ないなー。」
と太資は拒否してみせた。どう反応するかを楽しみに、である。果たして女性ミニスカート販売員は食い下がってきた。
「そんなこと、ないでしょ?オナニーのおかずにもなりますよ?」
「あんた、よくそんな恥ずかしい事、言えるね。」
「だって、仕事ですから。それに今は昼の二時で、このマンションのこの階は誰もいませんよ。」
「そうだろうけどさ、で、いくらするの?それ。」
「ありがとうございます。ブラジャーとショーツ、のセットで五万円です。」
「五万円、って、高いね。」
「その代わり、都内の高級デリヘル嬢のものですよ。そのデリヘルの電話番号とサイトのアドレスも書いてある紙も、ついてますから。それと、その高級デリヘル嬢の写真も。」
デリバリーヘルスと提携しているようだ。
「それを買ったら、あんたとやらせてくれるか。」
「いいえ。そういうサービスは、しておりません。」
「そうだろうな。よし、五万円で買ってやろう。」
「ありがとうございます。本番はしませんけど、サービスとしてミニスカートの下のショーツには触っていいです。」
太資は部屋に戻って財布を取ってくると、金を払って商品を受け取り、彼女のミニスカートをめくると、透けたショーツの淫らな割れ目を指でなぞった。
「アアーン。はい、さようなら。」
乱れた顔を元に戻して、その若い女は走っていった。
 茶色の袋に入ったものを太資は取り出してみる。紫色のショーツとブラジャーが出てきた。その下着からは香水の匂いと、女の匂いが漂い流れた。それは太資の鼻腔から鼻の奥に入ると、マグマのように彼の脳髄に浸透していった。
(高級デリヘル嬢のマンコを覆っていたショーツだ。一度、ショーツになってみたいものだ。)と太資は思う。自転車のサドルになってみたいなどとは、物足りなさ過ぎる思いだろう。
考えてみれば、この紫のショーツは彼女が風呂にはいる時、便所で用を足す時、男とセックスする時、以外はいつも高級デリヘル嬢のマンコに接しているのだ。
袋からは一枚の紙が出てきた。それと写真だ。長髪のモデル体型の女性が写っている。この下着の持ち主だった女性だろう。二十二歳くらいに見える。全身が写っているが、脚も長く、胸と尻は程よく張り出している。その紫の下着を身につけた写真で、ショーツはマンスジが浮き出ている。
ブラには乳首が突出していて、紫の色は不思議な性欲を昂進させた。太資はズボンとパンツを脱いで、紫のショーツを履くと、すぐに淫肉茎は充実したのだ。
(おおっ、彼女のマンコがあたっていたところに、おれのチンコが触れている・・・)麝香のような匂いの中で太資はマスターベーションしてしまった。
その紫のショーツの外側にそのモデルの陰毛が一本、付着しているのを見た時、彼は反射的に射精していた。どっぷりと白濁液を吸い込む紫のショーツは、まるでそのモデルの淫門であるかのようだ。
いかにもモデルらしい取り澄ました美形の女、彼女の紫の下着を誰か男が見たり、外したりしたのだろうか。
フェチというのも単に見るとかよりも、そのものに触るとか、身につける方が楽しいはずだ。
昔の文通などは手紙フェチといえるだろう。相手の女性の指、手の側面部や底のあたりは便箋についている。これを受け取った男は、その便箋に触るので感じるものもあるだろう。
実際に「気」が、ついていて、それが男の陰茎を刺激する事もある。香水がついている事もあるだろう。太資の場合、モデルのマンコがついていた部分に自分の肉茎を接触させたため、すぐに感応してしまったのだ。
ネット通販で使用済み下着が密かに売れるのも、単なる物体ではないという証拠だ。その女の淫門が長い間、ぴったりとくっついていたものは女の気が付着しているのだ。
ネット通販でも可愛い女性が顔を出して売っている、それはその女性が使用していたショーツやブラに価値を認めて売っている。ラブドールより価値があるといえる。
太資が気がついた紙には、その高級デリヘルのサイトのアドレスがあったので、さっそくアクセスすると、
写真のモデルは口を手で隠していたが、掲載されていた。アラビア人女性のような顔だ。
ここで電話して、その女性を呼んでも平凡で、つまらない。そう太資は思うと、彼女の紫のショーツを洗濯機に入れて、次は紫のブラジャーを鼻に当てて匂いを嗅ぐ。
レモンのような匂いさえ、感じられた。又しても陰茎は立った。太資は紫のブラを鼻に当てて、匂いを嗅ぎつつ、陰茎をしごくと気持ちよかったのである。
でも、射精は・・・近くのコンビ二の女とコンビ二の便所でゴムをつけて射精する。それが、もっと気持ちいいのだ。コンビ二にも客の少ない時間帯というのがあって、女子学生、主婦のバイトも店内掃除をしたりしている時がある。
太資は何度も買い物をして顔なじみの女子大生が便所の近くにモップを持って行った時に、歩き寄って、
「男子便所の調子が悪いんだ。見てくれないかな?」
と話すと、肉感的な学生店員は、
「え?わたし、わからないので店長を呼んできます。」
「いいから、入って見て見てよ。」
と太資は、女子学生を男子便所に連れ込んだ。便器のレバーを引くと太資は、
「あれ、流れたよ。」
「じゃあ、問題ないんですね。」
と太資から十センチ離れた女子学生が話す。
「いや、問題は、おれの陰茎なんだ。ほら、」
女子大生の手を握って、股間を触らせた。もっこりとズボンの布は、ふくらんでいた。
「きゃ、何するんですか。」
と女子大生は声を出す。
「君の体に感じて立っている。だから、ハメさせて欲しい。」
太資はコンビ二の制服の女子大生を抱きしめると、勃起したモノは女子大生の陰毛の上あたりに当たった。
女子大生は眼を薄目にして、
「仕事中です。ゃめてくダサイ。」
とちいさな声で少し抵抗する。太資は、その口を自分の口で塞いだ。
女子大生は、うぐうぐと口の中で音を出すが、太資の舌の侵入を受け入れると、自分の舌を絡めてきた。彼女の制服のズボンの下はショーツしか身につけていなかった。そのショーツも下にずり下げて、太資は自分のズボンのベルトを緩めて、下に落とすと、パンツを下げて肉砲を彼女の割れ目に向ける。少し太資は腰を落とすと、彼女の縮れた陰毛の下の肌色の縦の唇に、自分の腰を持ち上げると共に野太い陰茎を挿入した。
「あはっ・・・・。」
彼女が感じた声を出したので、慌てて口を手で塞ぐと、気持ちよく締め付ける女子大生のマンコを堪能して、コンビ二のトイレで太資は腰を振り続けた。
女子大生の上半身はコンビ二の制服を着たままだ。彼らの下半身は結合している。くちゅ、くちゅ、と太資の男根が抽送される度に淫らな音を彼女のマンコが発した。
彼女は眼を閉じて、口を開くと赤い舌をチョロ、チョロと出したり引っ込めたりする。
彼女は、
「成人確認の画面のタッチを、お願いします。」
と、うわごとのように声を出す。太資は、腰を振って、女子大生の大きめのマンコに深く入れながら、
「ここか。タッチするよ。」
と言いつつ、彼女の右胸に右手でタッチした。
「あン、ありがとうございます。」
と笑みを浮かべると、彼女も大きな尻を軽く振り始めた。
 
彼女の中に思い切り射精すると、陰茎を抜いて、コンビ二のトイレのティッシュペーパーで彼女の膣周辺を拭いてやった。
二人とも下半身だけの脱衣だったので、元に戻るのは早い。ショーツを上に上げて履く、女子大生は色っぽかった。
彼女の名札は美滝と読めた。
 
ハメハメカンパニーに困った事が起きた。それは、ある日、一人の女性が訪ねて来た事から始まる。彼女は未成年だが、十八歳だ。でも、十八になったばかりで高校生では、ある。
髪は腰まで伸ばして、ミニスカート。身長百五十七の彼女は、美乳と推定される形を上着から見せていた。今風のコピーライトでは、魅せていた。いや、魅せすぎていた、といえるだろう。
最近のダイエットブームは、本当に女性の美である豊乳、巨乳を亡くしつつある。テレビなど見て、やせ細ったクソ女優やゴミタレントのガリガリの体に憧れるからよくない。
そんな、できそこないの見世物女に憧れてはいけない。大きな胸を失うのはダイエットだ。
ハメハメカンパニーに現われた彼女は、インターネットはするがテレビは見ないという。
白いソファに座った彼女は、
「わたし、水名月照香(みなつき・てるか)って、いいます。高校に行きたくないです。もうやめて、AV女優になりたい。」
と話すのだ。専務は、
「経験は、あるのかな、男性の。」
と向かいに座って、質問すると、
「一人だけでした。彼、工場に勤めていたけど、東区のね。AV男優になるといって、東京にいきました。」
「連絡は、取れないわけだね。」
「取れたら会いに行きますよ。わたしもAV女優になれば、会えると思って。」
「なるほどね。確かにAV女優は多いけど、AV男優は少ないからね。でも、女優が多いから、いきあたるとは限らないよ。」
「そっかぁ、そうですね。どうしたら、いいのかしら。」
「高校卒業して、おいでよ。」
「もう三ヶ月も休んでいるんです。うちには携帯電話で連絡して、東京にいるって話していますから。好きにしていいって、ホテルにブラックカードを送ってくれました。」
専務は面食らった顔をすると、
「どういう家庭なの、君の家。」
「ん、敷地は五百坪しかないけど、ヘリポートとヨットも博多湾につないでます。東区の海に近い家ね。」
いかにも金持ちのお嬢さんらしい。ブラックカードがあれば、ホテルはスイートルームに無料でランクアップしてくれるらしいではないか。
「今、泊まっているのは、ホテルのスイート?」
「もちろんじゃありませんか。カードは使わないと、損ですよ。」
専属のデスクがいるブラックカードの保有者だとは。
企画部の羽目田が専務の横で聞いていたが、
「専務、なんとか彼女の彼を使いましょう。」
と申し出る。
「そうだねー。彼の写真とか、あるの?」
水名月照香は携帯電話を出すと、画面を操作して二人に見せた。
「この人ですけど。」
そこには、いかにも工員風の若者が写っていた。が、専務と羽目田は途方に暮れた顔をした。
専務は、
「私の知る限り、見ない顔だね。AV男優になってないかもしれないよ。」
照香は、
「それじゃあ、どうしたらいいのかな。あ、でも彼はAVが好きなんです。彼の部屋で二人でAVを見た事もあります。現役女教師の四畳半セックスとか。」
あっけらかんと彼女は打ち明けた。それは大学院卒の大学講師を四畳半の部屋で、十二時間
犯しまくるというものだ。
専務は指を鳴らして、
「それ、うちのだよ。漫湖名眼留の出ているものだね。」
漫湖名眼留、真羅山太資は四畳半の薄暗い部屋で、その二十四の女講師をまず、四つん這いにさせて後ろから挿入した。意外にも大きな彼女の尻は艶々としていた。太い漫湖名眼留の陰茎を迎え入れた彼女のマンコは、陰茎を包むように張り付いている。その上には皺のよった尻の穴が見えている。
東京の下町の民家で古いため、空き家となっているのを借りて撮影したもので、昼の一時から夜中の一時まで食事以外は撮影された。もちろんトイレの休憩もあったが。
風呂も二人で入った。こうやって撮影していると、その女講師も打ち解けてきて恋人同士のセックスのような雰囲気に近いものを盗撮しているようだ。だが、女講師はAVである事を忘れない、それは出演してお金がもらえるという事。この意識が二人の絡みを面白くさせる。
ハメハメカンパニーとしては高額の八百万円を彼女に払うのだ。
太資の陰茎の抽送に恥ずかしげに揺れていた女講師の白い巨臀も、やがて淫らに自分で挑発するように動かし、
「いい、いいっ、いいわあんっっっ。く、ふう。はっ、あっ、いきそうよっ。」
と静かだった知的な顔が快感で歪んでいる。大きなレモンのような乳房は、ぷるん、ぷるんと振れている。漫湖名眼留は、彼女の乳首を両手の人差し指で撫で回した。
「あっ、うふん、乳首立ちそうよ。ああっ、はあっあっ。感じすぎる、いいっ。」
と髪を振り乱して乳首を硬直させていった彼女の顎に手を当てて名眼留は横を向かせると、自分も左に顔を向けてキスした。すぐに二人の舌は絡み合った。カメラは据付で、二人の他にはいないのだ。
彼女の尻の辺りに自分の両手を後ろに伸ばしている手を名眼留も両手で握ると、柔らかく彼女の指が絡まって、舌も更に絡ませてくる。
聡明な女とのセックスほど気持ちのいいものはない。普段とは違った彼女の顔はもちろん、服の上からは想像もできないイヤラシイ乳房や尻、そしてマンコの花びらを見るだけで、すぐに名眼留は陰茎を天に向けていた。
学問一筋だった彼女は今、花びらのようなマンコで名眼留のどす黒い陰茎を咥え込んで離さない。横に広がった彼女の尻は、ユサユサと色っぽく揺れている。それを名眼留の両手はムズッと掴むと彼女は、
「はぅぅ。あぁぁぁ。」
と息を荒くした。知的な彼女の横顔が、性の快楽を味わう表情を見せる。そこに初対面で見た彼女の顔との大きな開きがあるからこそ、余計色っぽさがある。すぐに遊びに応じるような顔の女性のセックスは、その変化のなさからも面白みはない。
名眼留の右手は彼女の臍の穴に入った。
「ああああっ、やーっ。うん、あぁ、はん、うぁぁ、うぁぁ、ぁふっ、はっ、ぁっ、やぁん、ぁん。」
と二つの穴に男の体が入った感覚を気持ちよくヨガリ続ける彼女の声と裸体は、性を職業とする女性も及ばない淫靡さがある。時々顔を上に上げては、口を開ける動作も恥女よりも艶めいている。
彼女の声は、名眼留の勃起を持続させた。名眼留は彼女の臍の穴に右手の人差し指を出し入れする。それと同時に自分の陰茎の運動も連動させるのだ。そして、左手の人差し指を彼女の尻の穴に当てた。
「いゃん、ゃんっ、いいっ、だめ、そこは、はあーっ。」
と大きな声を出した彼女は、ますます淫らに体を揺らせる。これで三つの穴に名眼留は、自分の肉体を埋め込んだ。こうしていると、まるで楽器を弾いているようである。よく女性の体は楽器に例えられるけれど、名眼留は幻の名器を弾くように彼女を愛撫した。
 「ぁぁぁぁ、はぅ、ゃぁぁ、ゃぁん。」
とヨガル彼女の声はしかし、楽器と違って男の欲情を倍化させるものだ。甘えるような悶える声は、名眼留の淫茎をとろけさせそうにした。
「出るよ、もう。」
「まだ、早いわ。十二時間、持たせてーっ、はうんー。」
四十分は彼女の悶え声も連続したが、名眼留の腰は彼女の中に発射するように脳からの指令が伝達され、
「うっ、うう。」
と小さく声を出すと、彼はピタリと彼女の淫唇が挟み込んでいる陰茎の先から勢いよく欲液を噴射させた。
彼女は自分の乳房を掴んで、のけぞった。そして、ガクガクと巨尻を震わせたのだった。
 
 こうして後、十一時間は知的美人との愛交は続くのだが、それを水名月照香は全部、見たらしい。
「彼と一緒に全部、見ましたよ。彼の部屋で。」
と得意そうに照香は話す。専務は、
「ありがとう。でもね、あの美人講師には八百万円も払ってるんだ。」
照香は驚いて、眉を上げた。
「そんなにも、ですか。でも、あの女性は綺麗でしたね。安いのかも、ですね。」
と受け答えする、照香の声には{わたしだって、綺麗でしょ?}という響きがある。
照香にも清楚な雰囲気がある。工員の彼がいた、なんて思えない。羽目田は、
「君さ、あのビデオの男優と絡んでみたくないか?」
と提案すると、照香は、
「いいですよ。二人目の人がセックスのうまい人だと、いいな、って。思ってたの。」
専務と羽目田は眼を見合わせて、やれやれ、という顔をした。という事で、水名月照香のデビューを決めてはみたものの、専務には絵が浮かばなかった。まだ高校生の雰囲気もある。それも、マズイ。
それで、水名月照香をひとまずハメハメカンパニーの社員にする事にした。照香は、それを聞くと、
「うわあ、社員にしてくれるんですか。今、まだ就職難の時代です、働けて嬉しい。」
と喜んだのだ。
ハメハメカンパニーには来客もある。大手レンタルビデオ会社の社長が来る事もある。そんな時、照香はコーヒーを持って、応接室に置いていく。はっきりいって、それだけで枕営業などはHHCではしないのだ。それが意外でもあろう。
清純が売り、そうな芸能プロダクションでは枕営業をすることもある。枕営業とは、もしかしてご存じない方のために説明すると、女性の肉体接待の事だ。男性の接待もあるのかもしれない。その場合は尻の穴を提供するか、陰部の提供だろう。が、あまり耳にしないものである。
 事務員のような雑用だけでは、もったいない。照香は撮影現場にも、ちょくちょく顔を出させられるようになった。
照明を当てる仕事の手伝いも、させられた。AV撮影では照明は大事だ。光を当てる事で、性交中の女性の顔を変えることができる。
アメリカと日本では、ポルノムービーの現場は違っている。それを羽目田は近づけてみたかった。
まさか、そのまま真似するわけにはいかない。何故ならアメリカでは、男優、女優は麻薬など吸いながら撮影にのぞむという。
 それで、別の方法でやってみるのだ。
照香は現場で見ていると、男優が挿入してAV女優が、
「ヒイイィィィ。」
と声を上げた。そのAV女優は、あまりの刺激のせいか眼に涙さえ浮かべているのだ。それは今までのAVでは見られなかった女性の表情だった。
「ぁぁぁ、いっちゃうぅぅぅ。」
絶頂の叫びを上げて、彼女はイッた。ベッドの上で大きく股を開いて。股間の割れ目はヒクヒクッ、と痙攣していた。
照香はそれを見て羽目田に、
「何か、したんですか。」
と不思議そうに聞く。羽目田は、
「ああ。男優のコンドームの外側にメンソレータムを塗ったんだ。効いただろうな、オマンコに。」
と答えた。
 
 ぶらさがり健康法というのがあるが、それに似た、ぶらさがりセックスも撮影された。
真羅山太資=漫湖名眼留が鉄棒にぶら下がり、そこに対面で女性がかぶさって自分で名眼留の一物をワギナに入れ込むというものだった。本当に掴まると名眼留は耐えられないので、彼より背の高い女優が膝を曲げて挿入させて、脚を伸ばすのだ。AV女優は脚を地に着けている。
 
 女子体操選手だった二十歳のOLがAVに出演したくて、やってきた。漫湖名眼留も男子体操選手の格好をして撮影が始まる。
その女性は赤の体操着を着て平均台の上に立った。体操着の股間は抉られたように開いている。黒い恥毛はモロに見え、彼女が平均台の上で片足を高く上げるとオマンコ丸見えとなった。そのポーズで静止したところに名眼留が平均台に登って、これまた股間の開いた短パンから鉄のような肉棒を突き出して、彼女に近づき、彼女の尻を片手で抱いて元女子体操選手のマンコに分身をハメていった。彼女は両手も上に上げて、
「あはーん。十点です。」
と声を出した。
 彼女は現役時代、特に平均台での演技中に観客の男性の視線が自分の股間に集中するのに感じて、演技中にマンコを濡らした事もあったらしい。
 
 ハメハメカンパニー、HHCは都内の小さなスケート場を夜に貸切にさせてもらった。
今年、2014年は日本の男女で世界フィギュアスケートを制覇する快挙もあったが、HHCではスケート場で滑りながら裸の男女がセックスする映像を撮った。もちろん合成なしである。
 女優はフィギュアスケートの選手だった女性で、下手な漫湖名目留の滑走を助けて、滑るのだ。
手を繋いで五十メートルほど滑った後、勃起した名眼留の肉茎は氷の上で元女子フィギュアスケート選手のピンクの縦裂の秘部に入っていく。
「あーっ。」
氷の上を滑りながら、髪を振り乱して彼女は乱れた。彼女の誘導で回転しながらの滑走、秘部を結合させたまま片足を上げて滑るなどのシーンもある。寒いので滑りながら彼女は、全裸の柔らかい乳房を名眼留に押し付けた。そして名眼留と結合したままキスしての滑走。ふたりの裸の尻は淫らに揺れていた。
二人は万歳した格好で片足をそれぞれ上げて滑りながら、名眼留が
「出すよ、」
と声をかけて陰茎を抜き、滑りながら彼女の白い腹部に腹射した。余裕があったので小さめの彼女の乳房に胸射もした。白い氷の上を手を繋いで滑りながら、名眼留の白い液体は彼女の腹と胸に飛び散ったのであった。
「ぁぁぁ、イヤッ。」
と、よがった彼女の吐く息も白かった。
 
 水名月照香はビキニになってもらって、股間の開いたものだが、撮影した。もちろん、ボカシは入れられる。ボカシのない照香の陰唇はチューリップのつぼみのようだ。
髪は、おさげにして胸と下のパンツ部分が離れたところは、白い肌に彼女の臍が見える。脂肪のつき始めた脚はスラリと牝鹿のように長い。
魅惑する西洋人的スタイルだ。美乳と巨尻な彼女である。
Tバックショーツも履いてもらった。十種類のTバックショーツ、それは男女兼用タイプで、これを更衣室で全部、彼女のオマンコに直接あてて履き、脱いだものをデビューサイン会の時に、駆けつけたファンに先着順で配った。
清楚さが売りの照香だから、その使用したTバックショーツを貰ったファンはキンタマ雀躍した。
頭にかぶって寝ると、照香にクンニしている気分になれる。
十八歳という年齢も、ウケた要因の一つだった。HHCでは他社のやらない使用済み下着販売も、やっている。AV女優のメールアドレスは、五万円で販売中で、売れると三万円は、その女優にキックバックした。
水名月照香は本人が拒否したため、メールアドレスの販売はなかったが、十万円のスタジオ見学は出演した。これは、HHC内のスタジオの広い風呂をマジックミラーで覗ける場所に見学に行ける。女優は全裸で、前張りもつけない。水名月照香も黒い密生した陰毛を、見学に来た多数のファンに見られた。その場合は八万円のキックバックがある。
十人見に来れば、八十万円だ。土日は照香も朝、昼、晩とスタジオの風呂に入ったりする。
それで一日二百四十万円の収入になる。一ヶ月で九百六十万円ほど稼ぐ月もあるのだ。照香が美乳と巨尻と美マンを見せるだけで。
もちろんそれは、無修正だ。ただ、マジックミラーで見える場所は十人しか入れない。
 
 HHCは福岡市に新たなスタジオを作る事にした。九州の福岡県福岡市だ。東京では土地が高すぎる事、とマンネリ化したAVしか作れないと判断したのだ。
防衛省や文部科学省を初め、最高裁判所などがある場所でAVとは、これ、いかにと言えなくもない。そういうところでコソコソと作るより、豊かな自然も身近にある福岡市で新たなAVを作ってみようという発案であった。
それで、企画部の羽目田と真羅山太資の二人で先に現地でAV作りをする事になった。さて、土地の確保だが2014年の今、福岡市にある広い空き地は東区にある人工島と呼ばれる場所で、すでに半分程度の建物は建ったのだが、残りにかなり広大な空き地がある。HHCは映画スタジオの建設と称して申請し、敷地千坪を確保した。今はスタジオ建設を進めている。
島のような形の埋立地で緑を多くしている。中央には大きな緑地の公園もある。いずれは、このスタジオで様々なAVを撮るわけだけど、今は建設中なので羽目田育造と真羅山太資は東区の香椎駅の西にある千早駅近くにマンションを借りて、住む事にした。
三十階の窓から眺める◑◑博多湾も又、いいもので☀晴れでも☂雨でも☃雪でも、それぞれの様相がある。
 羽目田も真羅山も福岡市の出身だった。それでも人通りの多いところでのナンパは、やりにくいのだ。それに、引っかかる女もまず、いない。それは、東京と違うところだろう。東京でもストリート・ナンパは条例で禁止されてはいるらしい。
そこで、AVメーカーが、やっているのは仕込みと呼ばれるヤラセである。
あらかじめ打ち合わせておいた女性に、それらしく声をかけるのだ。断る女性も応じる女性もAVメーカーと打ち合わせ済み。これなら、条例にも引っかからない。
羽目田はマンションで朝の九時に台所で、
「勇んで来たのは、いいけど、女性が問題だな。東京に比べれば、AV志願の女性も少ないからなー。」
と、ぼやいた。太資は、
「そおっすねえー。おれも、客室乗務員の彼女しか、いなかったから、どうしたら、いいのか迷ってしまいますよ。ナンパなんか、したこともないし。」
と同調する。不協和音は、出ないのだ。
天井の片隅を見つめていた羽目田が、ハッと気づきの表情を見せると、もしくは魅せると、
「いい方法が、ある。インターネットだ。それで、いこう。」
と促すと、
「ああ、そうだ。今の時代は、昔と違いますね。ネットでナンパ、ですね。」
「そんなに、コソコソしなくてもいいよ。おれ達は、AVメーカーの人間だよ。堂堂とやろうよ。な?」
!$£¢、℡、℡。
「そうです、異存はありません。」
「でも、おまえはおれに依存しろ。」
「は、頼っていいって、ことで?」
「いいぞん、なんてね。って、あんまり遊んではいられないよ。ここに光ファイバーを引かないとね。」
「そうでしたね。それまでは携帯で、出会い系サイトの女と交渉しましょうよ。」
「交渉しても高尚な女は見つからないだろう。でも、やらないよりは、いいか。」
羽目田は、でも、まず携帯電話で光ファイバーの手続きをNTTとした。羽目田は笑顔で、
「一週間くらいで、いいらしい。この点、他社よりも早い。何だかんだといっても光はNTTの独占になるよ。所詮は、だね。最初の電話を考えれば、いいんだ。どこの他社が、いた?それで、誰が不満を持っていただろう。電電公社といっていたけど、光ファイバーもNTTが独占した方が、いいと思う。
それは、その方が何かといいよ。」
「そうですね。それは分かりますよ。日本という国は、一つだし。」
「そうだろう?な?ウクライナみたいな小国はロシアに併合されたいわけだ。電話線の中を走っているものは、NTTだけで、いいね。」
「ハメハメカンパニーもAVのNTTになれば、いいっすねえ。」
「ははは。NHHCか。国立大の女をAV女優にするのは難しいが、女子社員は国立大出を揃えるのも、いいし。」
「出会い系、しましょうよ、羽目田さん。早めに作らないと、いけないんじゃないですか。」
「それほど責め立てられないけど、いくか。」
二人は古いタイプの携帯電話を取り出した。インターネットに接続すると、羽目田は、
「出会い系ミレニアムというサイトが、あるんだ。ここは、女性会員の質が高い。なんと、女性に身分証明が、いるんだ。しかも運転免許証がある女性は、運を丸で囲んでいるアイコンがついている。
お、この女性は・・・。」
羽目田が太資に見せた画面には、可愛い女が画像で載っていた。どこか化粧をしすぎ、という雰囲気もある。太資は、それを見て、
「この女性、アンダーヘア画像も、載せてますね。」
逆立つ黒い恥毛が印象的な女性だ。
羽目田が声に出して読み上げる。
「オナニーの回数、毎日、か。好きな体位、後背位。職業、キャバクラ。なるほど、中々、彼氏のできない環境だな。酒を飲むのは、大好き、とね。」
太資は彼女のヘアを見ていると、少しムクムクとアレを大きくしていた。羽目田はそれに気づき、
「戦闘準備、完了みたいだね。よし、このハンドルネーム、エロリンにアタックメールを送ろう。」
と宣言する。
 
!こんにちは。ひまな、お時間に遊びませんか。
こちら、撮影もできますから。
‰Ω℧ℵ
№1⌘の貴女へ
 
送信中です、の画面が出た。羽目田は、
「彼女が、暇ならいいけど。」
と呟く。朝の十時前だ。十分経過すると、メールが到着した。羽目田の顔に喜悦が走る。さっそく開くと、
 
 メールありがとね。店は五時からだから、今、ひまですよ。
 
と、ある。①成功だ。そこで羽目田は返信する。
 
ぼくは東区に住んでますけど、貴女は?
 
今度は五分以内に返信が来た。
 
わたしも東区です。箱崎だけど、ね。☀♫
 
羽目田は、
 
ぼくは千早だ。それじゃあ、箱崎駅前で待ち合わせしようか。
 
と携帯電話を打つ。
 
うまく、いってる
 
彼は、事が早く進むのに満足だ。
 
 返信は、
何時が、いいの?
羽目田は、
十一時に。
エロリンからは、
 
よろしくね
赤のハンドバックを持っていきます。。
と、ありえないような書体の返信が、きた。
だから、羽目田も、
黒の帽子
文字は、見えるかな?黒の帽子を、かぶっていきます。それでは、現地で。
と送信したのだ。
 
 JR箱崎駅はモダンな外観だ。灰色と銀色が混じったような色の建物で、昔の駅の外観とはかなり異なる。
そんな中、羽目田と真羅山は隣の駅、千早から着いた。人の行き来も、そう多くはない。入り口より少し離れたところに美形の若い女が立っている。手には赤いハンドバッグ、エロリンだ。
羽目田と真羅山は近づいていって、羽目田が、
「エロリンさんですか。」
と声をかけると、彼女は笑みを浮かべて、
「そうです。撮影って、なんなのかしら。撮ってくださるの?」
羽目田は、
「うん、まあ、そのですね。いきなりっていうわけには、いかないでしょう。」
春の服装の彼女は、それでも胸のふくらみをクリーム色の上着の上から表している。
「もしかして、へんなやつじゃないでしょうね?まさか、AVとか。」
羽目田は開き直って、
「そうなんですよ。でも、軽いものから色々とありますから。」
それを聞いて彼女は、
「当たったわね。でも、いいわ。軽いものって?どんなもの?」
「それは、下着になるだけのものから、色々とありますよ。それで淫語を話すとかね。」
「あー、あれね。」
とエロリン。羽目田は、
「意外と詳しいですね。AVを見てらっしゃる。」
「お客さんの中にAVマニアの人がいたから、話を合わせるために勉強したの。キャバ嬢も楽じゃないのよ。自費で勉強。」
エロリンは、微笑む。
 太資が感心したように、
「すごいな。」
と声を洩らすと、エロリンは太資を見て、
「こちらの方は?スタッフさん?」
と優しく尋ねた。羽目田は、
「いえ、この男はAV男優なんですよ。」
「まあ、じゃあ、わたし、この人と絡むの?」
少しエッチな眼をして聞く。顔を赤くして。太資は、
「まだ、決まってないんですよ。羽目田さん、どうしますか?」
「ああ、なりゆきで、いこう。エロリンは、どっちがいい?」
「うーん。3pも可能かしら」
と戸惑いつつ、答える。
羽目田と真羅山の顔が輝く。羽目田は、
「おれたち、千早駅の近くにマンションを借りてるんだ。そこでインタビューから始めよう。やめたくなったら、いつでも言えばいいからね。」
「それなら気が楽だわ」
と彼女は、答える。ピカリ、と彼女の瞳孔が光る。
羽目田はホッとして、
「それなら、行こうか。もちろん、電車代、昼飯代は出すよ。出演料は撮影次第で。」
と誘うと、
「キャバに間に合うように、終わって。」
と云う。
「何時からかな。」
と羽目田が聞くと、
「千早なら四時に乗れば、いいから。」
「それなら三時半まで、撮影ということにしよう。」
「そうね。それで、Eわよ。」
と、いいを英語のEのように発音した。
三人が、高層マンションの部屋に入るまでは時間がかからなかった。
リビングでエロリンに、さっそくインタビューだ。
羽目田が彼女の前でマイクを片手に行う。カメラは据えつけている。
エロリンの上半身は据付のカメラ、そして少し足を開いた下半身は真羅山がテーブルの下に潜って撮影している。
花柄のパンティで大きく膨らんだエロリンの股間は、スジが見えている。陰毛が一本、花柄のショーツからはみ出ていた。
羽目田が質問する。
「職業はキャバクラだそうだけど、お客さんとセックスする事、あるのかな。」
「ないですよ。ウチは高級キャバクラで、手も握らせません。」
「ふーん。硬いんだねー。男の人の硬いアレ、握った事あるだろう?」
エロリンは恥ずかしそうに、
「あります。」
「それを咥えた事は、あるのかな。」
「ええ。バナナみたいで、おいしかった。」
羽目田は真羅山に目で行け、合図した。太資の右手はエロリンのマンスジをなぞる。彼女は眉を動かして、
「ああっ、感じる。」
と少し、ヒップを動かして、喘ぐ。彼女の瞳が潤んだ。羽目田はニヤニヤして、
「敏感なんだね。どんな体位が、いいのかな。」
「それはもう、後背位かしら。バックでガンガン突かれるのが好きなの。」
真羅山は、ショーツの上から彼女の淫穴の裂け目に指を軽く入れた。首を少し後ろに反らせて彼女は、
「あっ、ふうんっ。」
と声を出す。クイ、クイとエロリンのマン穴は太資の人差し指を締めるのだ。羽目田は、そのままにしていろ、という合図を真羅山にする。
太資のカメラは、さっきより開いた彼女の白い太ももを映している。
エロリンのマンコにはショーツの上から太資の指が入っているのだ。据付のカメラは彼女の表情を映していて、下半身は写らない。
「それは、いいな。その体位は、いつしたのかな?」
「半年前かしら、彼がそのあと、ああああああ、消えてしまって・・・わたし、その体位で五時間も彼にやらせたの。だから、かしら。彼も四回は出したけど。」
太資はテーブルの下でエロリンの穴に指を入れて、クチュ、クチュと動かしていた。
羽目田は太資に、
「真羅山。おまえ、エロリンと絡んでもらう。体調は万全だろう。」
と命ずると、ニタリとした。続けて、
「テーブルの下で丸裸になれよ。」
と言われた太資はカメラを止めて、筋肉質の素肌をさらした。パンツも脱ぐと、バナナの長いもののような彼の肉竿が垂れ下がる。
羽目田は眼を斜め下に向けて、
「ようし。エロリンの横に行け。」
素裸の太資は彼女の横に座った。彼女は、
「きゃっ、大きいな、これ。」
と脳内では、その反応の声は、もっと大きかったのだ。羽目田は、
「エロリン、脱いで。」
と声をかける。彼女、細い指を動かして上着を脱ぐ。張り切ったブラジャーが、乳首を浮き出せていた。それを眼にした太資は肉竿を上に立たせた。それをエロリンのブラの乳首のところに両方、擦り付けた。彼女は、
「はううっ、気持ちいいっ、最高っ。」
と快楽の声を上げる。ソファに上がって太資は、そそり立った肉竿を彼女の耳たぶに当てて、かがむと、ふーっと彼女の耳に息を吐く。
「ああん、ぞくっとするわ。変に、なりそうよっ。」
とヨガル。羽目田は、
「エロリン、スカートも脱いで。」
と指示するので彼女もソファの上に立って、スカートを降ろした。花柄のショーツに浮き出ているマンスジに染みがついている。
羽目田は、
「ソファに四つん這いになって、尻を高く突き出して。」
と指示する。彼女は、膝と手を突くとショーツの尻を上に上げた。股間のスジは太資の眼に丸見えだ。たまらなくなった太資は彼女のショーツをずり下げて、肉竿をズブリと挿入する。
「あっ、はあう、あふあふうっっん、いいっ、あはぁ、あぁ。」
と快感の声を上げるエロリン。品位のあるキャバ嬢の全裸の四つん這いの姿は、羽目田もチンコを少し立たせてしまった。しかも、その白い大きな尻に太資の巨肉竿が出たり入ったりしているのだ。
「はん、ハン、ァアァァァ。」
と切れ目なく声を上げ続ける彼女の快美感を感じている声。乳房はタプ、タプと揺れている。それを両手でムズ、と掴む太資。
「あーん。いいっ。」
と裏返ったようなヨガリ声だ。
羽目田は、
「よーし、いいぞ。その調子だ。今から面白いものを下ろすからな。」
と快哉を叫ぶ声を出す。ウイーン、と天井の方から音がした。何かが二人の上に降りてくる。二人は後背位でつながったまま、上を見上げた。
白いロープが二本、手で掴まれるようにそれぞれ、Uの字型に曲がっている。それは、サーカスの空中ブランコ用のロープだった。羽目田は命ずる、
「それに掴まって空中で揺れながらセックスを続けてくれ。」
全裸の二人は立ち上がると、それぞれのロープに手を掛けた。エロリンのマンコには太資の肉竿がスッポリと入っている。二人が手を掛けると、ロープは上に上がった。太資が腰を振り始めると、二人のロープは揺れ始めたのだ。
「ああーん。飛んでるぅ。」
気持ち良さそうに眼を閉じて、エロリンは絶叫した。
「普通のバックより、千倍は気持ちいいわあ。」
二人は、腰を同調させて振り、やがて、それは早くなっていった。太資は左手をロープから外し、エロリンの左の乳房を後ろから揉む。
「やぁん、ぁぁぁぁ。」
彼女の淫膣は強く太資の鋼鉄のような肉竿を締め付けた。その絡まりの気持ちよさに彼は、
「おうっ。出ます、出ます、あああ、いく。」
「ああああ、いやんっ。」
エロリンは失神しかかったので、羽目田は急いでロープを下に降ろした。彼女は、ビニールのソファに崩れ落ちたのであった。
最初の撮りは、こうして終わった。次は、どうするか、羽目田は頭を悩ませる。
とりあえず、淫語でいくか、と羽目田は考えた。それよりも、官能小説の朗読でもいい。エロリンをさっきのソファに座らせて、でも、今度は全裸だ。大きな乳房が二つ並んでいる。
昔の官能小説よりも今の電子書籍の官能小説がいいいだろう。黒い縁取りの電子書籍リーダーを手にするエロリンは、朗読を始めた。それにしても、キャバ嬢が全裸で座っているのも、なかなかの見ものだ。
柔らかな彼女の声は、
「通勤の時、いつも気になるOLが今日も地下鉄に乗ってきた。満員の地下鉄で、彼女の身体はおれの体と密着してしまうのだ。肩と肩が強く、くっつく。どんな女の肩だって、肩の骨は硬い。ぴったりと腕が接触すると、柔らかな感触がおれの股間を刺激した。あ、立ってくる。とおれは思った。果たして、自分のセガレは強くなっていくのだ。世の中の父親は自分の息子、といっても陰茎の形容ではなく、実際の子息を自分の陰茎のように思っている奴もいるのだろう。自分の息子が強くなり、やがてもう自分では制止できなくなるような事態にまで発展していく。そんな強さをおれは今、自分の陰茎に感じていた。
目のパッチリとした彼女は背は百六十はないけど、大柄な感じで、尻も大きい。胸も大きいのだ。おれは肘で彼女の乳房に当たってみる。プル、という感触が肘に感じられた。
ぁっ、
と彼女は小さな声を出した。うまくいった。肘を伸ばして下に降ろした手で彼女のスカートの股間に触れる。そこには柔らかな膨らみがあった。陰毛の厚みをおれは感じた。痴漢をしているのだが、でも彼女は抵抗しない。これも長いこと、地下鉄に乗り合わせているためかもしれない。もう、半年だ。しがないサラリーマンのおれだが、こうした新入OLの体を腕や手で味わえるのだから通勤は楽しいのだ。
これ以外にはソープと他の風俗に行くしか、楽しみはない。で、それら風俗通いにはスリルがないのだ。
金でオマンコを買い、息子を突入させる、その後のやるせなさは愛のないせいかもしれない。ソープの女は金をもらえるからオマンコさせてくれるのだ。
ああ、むなしい。そう思えるのも当たり前かもしれない。だから、地下鉄で顔見知りの女子社員の体を服の上からでも堪能できるのは、おれとしては最高の楽しみ、金を払わなくていい娯楽だ。
ちょっとした勇気はいるが、それは彼女と視線が合った時に自分への気持ちを確認すれば、騒がれないですむ。考えてもみてほしい。スカートをはいている女の下着は薄いショーツだけなのだ。
それはピッチリと女の股ぐらに張り付いて、中にはスジを作るほど食い込んでいる場合もある。けれど、厚さ何ミリのものだ。鋼鉄のショーツを身につけている女など世界には一人もいないのだ。
だから、おれは勃起してしまったモノを女のスカートに後ろから当ててやると、肛門か膣のあたりに接触して、そのまま気持ちいいから射精した事もある。満員電車なんて最近の客は携帯に夢中でいたりするのが多いから、誰もおれを見ようともしない。そのOLは、もうおれが射精しても動きもしないのだ。勿論の話だが、こういう事をすると決めた時はおれは、地下鉄に乗る前、自宅を出る前にコンドームを装着してくる。
そうしないと、射精したらパンツは濡れるし、ズボンにも滲むだろう。薄型のコンドームをしていれば、大丈夫なのだ。0.02ミリのものならコンドームをしていないような気分にもなる。使用後のものは、会社のトイレで処分する。
多くの男性は痴漢をしたくてもしないのは、もしかしたらこの究極の射精を怖れてかもしれない。もちろん犯罪になるからというのが、第一の戒めだろう。それでもいい、と決意しても、そのあとには自分も勃起する。そして、ついには射精するとなるとパンツは濡れるし、となってしまう現実はこれから会社や役所に行く人間にとっては厄介なのだ。
だから、おれみたいに通勤時にコンドームを装着していれば、女の尻、にチンコを当てて射精しても慌てなくていい。
こうやって、通勤中の地下鉄の中でおれは週一回のペースで射精する。福岡市の地下鉄の中で、だよ。福岡県のね。福岡市の地下鉄は海沿いに走っているところもある。海から何キロか離れていても、潮の匂いというものは漂ってくるものだ。地下鉄の中にもその潮の匂いは微弱ながら存在するのだね。
そういう中での射精は気持ちいいよ。それから、その女には目線で、好きだという気持ちをアピールしておく。そして三ヶ月以上は手出しをしないのだ。女の目線が自分を見るのに親しみを見せてから、触り始めるんだ。それで痴漢呼ばわりは、されない。
その女の尻の割れ目に勃起したチンコを入れて、射精する事もあるよ。
 
羽目田は手でエロリンを制止した。あまりエロくないと判断したからだ。次の電子書籍を探すと、又、彼女に朗読させた。
 
角刈りの若い男がラブホテルで上品そうな三十路の女性に、
「言ってもらおうか、奥さん。云うんだよ。おまんこ、オマンコ、まんこ。ってな。」
上流な家庭の夫人らしき女性は、
「いくら、あなたとラブホテルに来ているからって、そんな下品な言葉は、いえません。」
と拒絶した。角刈りで背の高いやせた若い男は、
「へえ、そうかい。おまんこ、っていう言葉は知ってるじゃないか。東京の田園調布に住んでいても、おまんこという言葉は知ってるんだろ?じゃあ、言えよ。おまんこ、して下さい、ってな。」
三十路のエレガントな服を着た細身のその女性は、
「おまんこ、して下さいと言わなくても、するつもりでしょ、あなたは。」
と意外にもスラスラとおまんこ、と発音した。角刈りの男は笑って、
「おう。言ってくれたね、おまんこ、って。江戸前の女なら、おまんこする前におまんこと言わなきゃあ、な。江戸っ子だってねえ、神田のおまんこ、よ。と、くらあね。銀座のおまんこ、日本橋のおまんこ、とまあ、言えばキリがねえや。おや、おれの息子が起立したぜ。先生に質問があるんだろう、な、先生よ。」
その女性はベッドに腰掛けている。男が目の前に立って、股間を突き出したので、ふくらんだその部分を右手で触った。口紅のついた口を開くと、
「元気いいチンポじゃない。しゃぶり甲斐が、ありそう。」
と品の良い口調で語りかけた。角刈りは首をのけぞらせて、
「おおっ。奥さん、うめえや。ちんぽの扱い方が。さんざん、だんなのをしごいたんだろ?まるでマンコに入れた感覚だ。ああっ、でも後で奥さんの本物のマンコは味あわせてもらうげとな。」
「ふふ、それで夫の借金は帳消しにしてくれるのなら、三回まで射精してもいいわ。」
「本当かい?奥さんのマンコ、今の手の平より柔らかくて濡れてるだろうな。」
「あなたのチンポも先走り液が出て、濡れてるわよね?」
「そらあ、もう、出てるよ、少しなー。奥さんの中で出したいぜ。」
「いいわよ。誓約書には、山科蓮子とオマンコ三回しましたので借金は帳消しにします、とあるわね。終わった後で判を押してね。」
「あー、押す、押す。こっちも江戸っ子だい。トサンの金貸しだけど、約束は守る。」
「十日で三割のところから、主人もよく借りたわ。おかげて、あんたとのオマンコが待ってるけど。」
「おっ、奥さん、オマンコって言ったなあ。すぐに、やるか、今から。」
「いいわよ、オマンコ。」
男のモノは、すでに巨大になっていた。
 
「で、いいんですか、羽目田さん?」
素裸のエロリンが読むのを止めて、聞くので、
「お?それだけなの、その官能小説は?」
と羽目田は聞き返すと、
「だって、無料サンプルはここまで、でしたよ。購入してもいいのですか。」
「いや、その作者の別のものに、いこう。江路埜達人のね。電子書籍リーダーを貸して。」
エロリンから黒縁のWIFIなしでダウンロードできるタイプのものを手に取ると、羽目田は別の官能小説をダウンロードした。エロリンは股間も隠さないので黒いヘアも丸見えだ。膝を閉じているので、ピンクの洞窟の入り口は見えないけれども。
羽目田はダウンロードが終わり、
「次は、これで、お願いするよ。」
とエロリンに渡す。受け取る彼女の乳房が色っぽく揺れた。
エロリンは眼を細めると、読み始める。
 
 大学に入ってすぐ、里代は性に目覚めた。官能小説で淫語を覚えた彼女は、好きな同級生の鉄次郎に告白したのだ。キャンパスの大樹の陰で、誰もいなかったから、
「オマンコしてください。」
と。鉄次郎は、
「ええっ。おとなしそうな君が、オマンコなんて、何処で覚えたのかい。」
と筋肉質の体に似合わずに、おどおどと聞く。
「え、これくらい今の女子大生に限らず、女子高生も知っていると思うの。オマンコ、オメコ、福岡ではボボとか言うわ。でも標準なのは、オマンコだと思うし。鉄次郎さんの大きなオチンポさんを、わたしのオマンコに入れてください。」
と眼を潤ませて、里代は又、はっきりと鉄次郎に話しかけた。鉄次郎は回りに人がいないか、見回すと、誰もいなかったのでホッとして、
「もう、その話はここでは、やめてくれ。外に出ようよ。そしたら、できる。」
「オマンコを?」
「そうだ、場所を探そう。」
と鉄次郎は里代の言葉を遮るように喋った。大学の肛門、いや校門を出てから里代は、
「わたしね、朝起きたらオマンコが濡れているのを感じるの。鉄次郎さんを知ってから、こうなってきたんです。だから、鉄次郎さん、責任を取って。」
なんの責任なのか、と鉄次郎は言いたかったが、
「そうだな。おれも男だし・・・。」
「オチンポも、大きくなるわよね。」
くっ、と鉄次郎は喉の奥で音を鳴らした。
「当たり前だろう。毎日、立ってる。でも、おれは空手をしているからな。立てても、射精はせずにすませているんだ。」
里代の目が大きく開いた。
「立派なのかしら、それ。苦しくないの?キンタマに精子が溜まってるんでしょ。出した方が、いいわよ。」
「大胆に話すなー。キンタマとか、大きな声で言うなよ。むこうの、おばさんが笑って通り過ぎたぞ。」
「いいじゃないの。里代、鉄次郎さんのキンタマも見たいし、舐めたいな。」
鉄次郎は息を呑むのだった。そして、
「あまりにも露骨だな。キンタマというより睾丸と言った方が、マシだ。」
「そうなのね。睾丸剤って、あるわよね。」
「あれは癌の抗癌剤だ。キンタマの睾丸じゃないぞ。」
「そうよね。女の人でも恥ずかしがらずに抗癌剤って言ってるものね。」
「当たり前だろ。癌の薬だからな。」
福岡市東区は奇妙な土地がある。右側を見ると夕陽が沈んでいるのだ。北に走っていると思われる道路が南に走っている。彼らは、そうしたところを歩いている。
「わたしの子宮が癌にならないように、鉄次郎さんの睾丸を使ってくれれば、こうがん剤。うまいでしょ。」
里代は長い髪を右手でかきあげる。鉄次郎は、
「それは、いいな。おれのキンタマが女性の役に立つのかとか考えた事がなかったよ。ラブホテルがあるじゃんか。見えるだろ。」
二人の右、つまり西に何と、お寺の形をしたラブホテルがあるのだ。名前も、
快楽浄土という。
五重塔の代わりに男性の性器をかたどった石の大きな彫刻品が庭に飾られている。亀頭は天を向き、陰茎は直立して、睾丸は地に据えられている。
大学の近くにラブホテルというのも日本有数の話かもしれない。利用者は里代と鉄次郎の大学の教授も利用している。不倫専門の利用だ。中には教え子で在学中の女子学生と、この快楽浄土に入り、昼間からオマンコしている四十代の男性教授もいる。
その教授はスマートな裸体で、美人の教え子の全裸をベッドの上に眺めると、
「脚をもっと開いて御覧。ああ、いいオマンコだ。君の顔と同じく綺麗なオマンコだね。」
と嘆賞すると美人女子大生は、
「先生、早くオマンコしてくださいっ。先生のオチンチン、大きいわ。」
教授は破顔一笑して、
「妻がね、子宮を手術で全部取り出してから、オマンコしてないからね。授業中、君のマンコの辺りを眺めて、昼休みに弁当を食べた後に便所でオナニーしていたんだ。今、僕は君のオマンコを見ている訳だけど、大体想像していたオマンコの形だね。」
「先生、かわいそう。わたしのオマンコを想像してマスターベーションをしていたなんて。」
「ああ、でも。アントニオ猪木の言葉みたいに言えば、
オナニーすれば、なんでもできる
かな。それと、
オナニーしてますかぁ?
とかアントニオ猪木風に言ってみたいね。」
「授業中に、お願いします。今度。」
「それは、できんよ君。君だけへのオマンコ言葉としてね。言ってみただけだ。妻のマンコは、もう役に立たない。」
「では、これから何度もオマンコしてくださるんですね、嬉しい。」
「ああ、」
教授は教え子の上に乗り、勃起した肉の棒を根元までピンクのういういしい美人のマンコに挿入した。彼女は口を少し開いて、
「あ、あふうん。」
と色っぽい声を出して、頭を軽く左右に振ったのだ。
美人の教え子のマンコに入った教授のチンコは荒々しいまでの動きをして、彼女を忘我の境まで導いた。
「ああっ、先生のチンコ、いいっ。」
「君のマンコも最高だよ。ぼくのチンコが動きやすいように、君の膣内はよく濡れている。」
「恥ずかしいっ。けど、マンコ、気持ちいいっ。」
ふたりは手を握り合い、舌を絡めあった。
 
 同じ時刻に教授の自宅では、妻がインターネットの勧誘員に玄関を開けていた。彼女は色白の三十歳、やはり美人だ。二十代半ばのセールスマンの青年は、筋肉質でスポーツマンタイプの爽やかな印象だった。
「うちの回線は、他社さんより、お安く御利用できます。」
「あら、そうなの。それでは、あがってください。居間で、ゆっくり話を聞くわ。」
「それは、どうも。では、遠慮なく、お邪魔します。」
背広姿の青年は、茶色の靴下で玄関を上がる。紺色の背広は、クリーニング屋から戻ってきてすぐのもののようだ。
二人はテーブルをはさんで向かい合って座った。青年は、
「ご主人は、どういうお仕事をされていますか。」
「大学の教授ですわ。」
「それならインターネットも、ご覧になりますね。」
「それは見ておりますけど、ADSLでね。アダルトなものも見てるみたいです。」
少し顔を赤らめて、教授の妻は云うのだ。
「はは、それが普通ですよ。男ならですね。そのためにも、うちの光ファイバーの回線に変えていただければ、と思います。」
青年はパンフレットを教授の妻の前のテーブルに置いた。続けて青年は、
「海外の無修正ならオマンコもバッチリ見えますし。それなら、ご主人も喜ばれると思います。」
「まぁ、オマンコが、ですか。主人は、わたしのオマンコを舐めるのが好きなんですのよ。ぉほほ。」
彼女は手を口に当てて笑った。
「そうなんですか。奥さんのオマンコをねえ。でも、他の女性のオマンコ画像とか動画もみたいんでしょうねえ。そのためには、光ですよ。」
「そうなのですか。光ならオマンコを見るのにいい、と主人に言っておきますわ。」
「お願いします。でも、ぼくも奥さんのオマンコ、見たいなあ。」
「まっ、でもあたし、ストリッパーでは、ございませんのよ。」
「それは、わかってますよ。今のは冗談ですよ。営業で、こさせてもらってます。契約の方を、お願いします。」
青年は頭を下げた。
「でも、主人に聞いてみないと分かりませんわ。海外の無修正のオマンコを見るために光にしてくれるか、どうか、はね。」
「男はオマンコのためなら、なんでもしますよ。ご主人も例外ではないと思います。」
「どうかしら。じゃあ、その無修正のものは男の方のアレも見れるのね。」
「はい。オチンチンやキンタマ、いや、睾丸もモロですし。そう、奥様のお楽しみのためにも、いいと思います。」
「ま、オチンチンなんて恥ずかしい。オチンポさん、と言った方がいいですわ。勃起チンコをしゃぶる女性も見れるのね。」
「ええ、フェラチオやクンニリングスも見れますよ。奥さんも、ご主人にクンニされてるんでしょう?」
「ええ、週三回ですか。そのペースです。」
「うおおー。中々、いい回数ですね。奥さんの旦那様は、おいくつで?」

巨乳な女探偵・夏海静花の管理ファイル 体験版

巨乳な女探偵・夏海静花の管理ファイル

 夏海静花は二十七歳の女探偵だ。身長百五十八センチ、バスト九十一、ヒップ九十二の体は夏になるほど、見えてくる。彼女は高校卒業後、すぐに探偵事務所に入社した。その頃でも、すでに巨乳になる兆候は出ていたのだ。成人になってからは、今の体型に到達した。探偵として、その体は不利になるかというと、それは違う。
世間的に巨乳の女性は頭が悪いと思われている。そこを使えば、捜査もやり易くなるのだ。
探偵社に入社してすぐ、夏海静花は浮気調査の助手をする事になった。男子所員、日名気弓雄(ひなげ・ゆみお)に同行する。日名気は三十歳、長身で痩せ型だが、顔は平凡でハンサムではない。眼は細く、鼻も低い。
夏海静花は丸顔で、目と唇が大きい。鼻は団子のようで、美人といえるかどうか微妙だ。クリクリと動く眼は知性的なので、知能の低いアイドルとは違った雰囲気だからだ。
それより男性なら彼女の胸と尻に視線が、いってしまうだろう。二十七歳の今の彼女の顔の雰囲気は女性検事の顔と同じだが、入社した当時はまだ、女子高生的雰囲気もあった。
日名気と同じ車でターゲットの男性を尾行する。この業界は女性からの依頼の方が多いのだ。夫の浮気を疑っている女性は、多い。しかし、探偵社に頼むとなると結構な費用がかかる。
福岡市のような百五十万人の都市では、月に数百の依頼はある。そこで静花の探偵社も毎日のように浮気調査をしている。
今回の依頼は福岡市会議員の妻からの依頼で、議員は四十五歳の男性で、一見、真面目そうだが、今回以前も疑わしい行動があったという。市会議員といえども、五時過ぎからの行動は自由だろう。とはいえ、その妻にはそうはいかない。

静花は車中でレポートを読み上げる。
「相手はキャバクラ嬢ですね。撮影されたものを見ると、美人に見えますか。」
日名気は冷静に、
「福岡のキャバクラ嬢は、大抵そうだよ。市会議員さんも、色好みだね。」
とハンドルを回しながら助手席の静花に答えた。
夜も十一時だ。福岡市には六十以上のラブホテルがある。東区の志賀島近くにあるラブホテルに市会議員の車は走っている。探偵社二人の尾行する車も、その後を追う。
静花のレポートに写っているキャバ嬢は色白で痩せた、笑顔の美しい女性だ。二十代前半だろう。全身が写っていて、前からだが尻の横に張っているのは、よくわかる。スカートはミニで、胸は上に向いた形のよい美乳だ。顔は真面目そうで、キャバ嬢とはいえ、乱れた感じはなかった。
二人がラブホテルに入るのを写真と動画で撮る。日名気と共に静花も撮った。静花は、
「成功ですね。帰りますか。」
と場を離れたいようだ。
「出てくるのを待つんだ。ぼくたちも入ろう。」
「えっ、まさか・・するんですか。」
「心配するなよ。彼らの隣の部屋が空いていれば、そこに入る。コンクリート・マイクで音も拾えるかもしれん。」
そのラブホテルは無人のフロントなので、気軽に静花たち二人も入れた。市会議員たちの入った部屋の隣の部屋は空いていた。日名気は、
「ラッキーだ。入ろう。」
無言でうなずく夏海静花だ。日名気が先にドアノブを回した。後からの静花がドアを閉める。コンクリートマイクといっても様々だが、探偵社の使うコンクリートマイクは九万円くらいはする高価なものだ。録音機能もある。日名気は、すぐにコンクリートマイクをセットした。耳にレシーバーを当てると、
ちゅっ、ちゅっという男女のキスをする音が聞こえた。それから女の声が、
「奥さんと別れるって、本当なの?」
「そのつもりだ。もう、子供は大学を出て社会人になった。新しい妻が必要なのかもしれない。」
「嬉しいわ。東区のはてまで来て、セックスする必要もなくなるのね。」
「そうだな。これが最後かもしれん。」
ばさばさ、と服を脱ぐ音がする。
「きれいだ。君の胸は白い美乳だよ。」
「恥ずかしい。」
聞いている日名気は、音から二人の場面を想像する。
 市会議員は全裸になったキャバ嬢の乳房を左から右に、それぞれ吸った。全裸の市会議員の股間のイチモツは巨大になっている。
「とても変わった体位で君としたいと考えていたんだ。」
二人は立っている。感じて身をくねらせたキャバ嬢は、
「どんなポーズで、するのかしら。」
「君は体が柔らかいだろう。ブリッジを、ベッドの上でしてくれ。」
「ええ、いいわよ。」
彼女はベッドに乗ると全裸で乳房を揺らせながら、両脚を開き、体を後ろにそらせて両手をベッドについた。豊かな陰毛の下の淫裂がピンクの口をパックリと開いた。
「これで、いいかしら?」
天井を見つめながら、彼女が聞く。議員は、
「上出来だ。すぐ、行く。」
議員は彼女の開いた白い足の間に膝をつくと、大きくなったモノをキャバ嬢の淫穴に挿入していった。
「ああん、こんな体勢だから、とても感じるわ、ああん。」
とブリッジの体勢のまま、彼女は声を上げた。二人は、その体勢のまま結合して三十分は過ぎた。
日名気は退屈そうに、
「長いな。」
と呟く。潮風が室内にも入り込んでくる。波の音がザバーン、ザバーンと窓の外からは小さく聞こえる。日名気は眼を静花に向けると、
「終わったよ。先に出るからな、おれたちは。」
と指示する。日名気の後から静花も部屋を出た。
後は二人がラブホテルから出てくるのを、写真撮影、ついでに動画撮影もすれば終了だ。日名気と車に潜んでいると、市会議員が出てきた。だが、彼ひとりだけだ。日名気は、
「そんなはずは・・・。もしかして、あのキャバ嬢を殺しているかもしれない。」
と口に出す。
「それは大変ですね。あとは警察の仕事でしょう。」
と静花も動揺する。
「とにかく君は、ここにいてくれ。おれは議員の後を追う。」
「はい、わかりました。」
日名気は市会議員の乗り込んだ車を追いかけて、車を発進させた。あとに残された静花は、近くの大木の陰からラブホテルの玄関口を見張った。しばらくすると、一人の尼僧が大きなバックを下げてラブホテルから出てきた。真っ黒な眼鏡をかけて、頭は剃られてツルツルだった。
その尼さんは、十メートルは歩くとタクシーが現われて、それに乗り込んだ。黄色いタクシーは海岸線の道路を福岡市に向って走っていった。
静花は、
「尼さんがラブホテルから出てくるなんて。」
と一人呟いた。
(そうだわ。あの尼さんは、キャバ嬢の変装に違いないわ。)そう思った静花は運よく近くに来たタクシーを停めて、
「あの黄色いタクシーを、追って頂戴。」
と指示する。急発進する静花の乗ったタクシーは、黄色いタクシーが山の中に入っていくのを追った。
キキーッ
と土の上に音を立てて黄色いタクシーは停まった。そこは山寺だったのだ。タクシーから降りた尼僧は寺の山門へ足を運ぶ。
発車した黄色いタクシーの跡に、静花の乗ったタクシーは停まった。降りた静花は石段を登っている尼僧の後を、静かに尾行する。石段の上に辿り着いた尼僧は振り返ると黒いサングラスを外して、
「珍しいわ。こんな夜中に、参詣してくれるなんてね。」
と静花に言葉を投げた。
顔を見るとキャバ嬢ではない。セクシーな尼僧で三十代前半か。静花は、ビクッとして階段を登る足を止めた。尾行は失敗だったのだ。くるりと尼僧に背を向けて降りようとする静花に、
「ちょっと。探偵さん。もう、あの女性はラブホテルを出ているわ。わたしの後ろの方を歩いているのを、振り返って見たから。男と同時にラブホテルを出ないようにしてたわね。あんた、証拠写真でも撮ろうとしてたのね。」
と尼僧は呼びかける。
静花は階段を降りる足を止め、尼僧に振り返ると、
「そうです。すみません。」
「まあ、もうあの女を追っても間に合わないから、今日はうちの山寺で泊まっていきなさいよ。」
「ええ。でも・・・。」
「わたし独りの寺だから、のんびりできるよ。」
静花は日名気に携帯電話する。
「失敗しました。」
「だろうな。今日は直帰で、いいから。」
「すみません。」
「議員は無事に、ご帰宅だ。奥さんは腹の虫がおさまらないだろうけど。」
「キャバ嬢は遅れて出たようですよ。」
「うん、それも考えてはみた。そうだったらしいな。明日になれば、又、やり方を考えるさ。」
ツー、と携帯電話は切れた。

 静花は先ほどの尼僧と同じ部屋にいる。寺の中だから和室の畳の部屋で、仏像が飾られている。その仏像の姿は座っていて、手が六本もあるのだ。顔は恐ろしげな表情である。静花は正座して、それを横目に見ると、
「変わった仏像ですね。」
と素直に感想を洩らした。尼僧は、
「愛染明王といってね。愛欲の仏さんなのよ。足は崩していいよ。この寺の住職は、わたしだから。」
静花は正座の足を崩すと、
「ラブホテルには、どうして・・・。」
と聞く。
「ああ、あれね。あれは檀家の若い男とやりまくるために行ったのよ。最近は、そこまでしないと護寺費を遅らせる檀家があるのね。一応、用心のためにサングラスをして、わたしが先にラブホテルを出ているけど。あんた、この辺の人じゃないみたいだから、教えてあげるけどね。」
「なるほど、分かりました。」
愛染明王の像の前には、赤い蝋燭が二本立てられて火が、ともされていた。ゆらゆらと動く蝋燭の炎が、薄暗い室内をほの明るくする。潮の打ち付けるザバー、という音も聞こえた。
目の大きな女住職は好色そうな顔で、
「AVも色んな分野の女性を出したけど、尼さんは一人も出てないみたいね。わたしが出てもいいけどさ。」
と話すと白い歯を見せた。

そういう過去のあった静花も、今は独立して事務所を構えている。女探偵が何故有利なのかと言うと、相談してくるのは大抵、女性だからだ。だが逆に男性が相談者として依頼もしてくる。それは調査相手が女性のため、男性の探偵より依頼しやすいという事になる。
おかげで夏海静花の事務所は仕事が舞い込んだ。
「忙しいわね。そうだ、助手も女性にしよう。」
静花は一人呟くと、インターネットに募集広告を出したのだ。それも何処かの広告代理店にではなく、自分のブログ、「女探偵の孤独なつぶやき」に
当探偵事務所では、助手を募集しています
とブログの右側面に書くだけでよかった。その日の内に事務所の電話が鳴った。
「はい。夏海探偵事務所です。」
「あの、わたし助手になりたいんです。ブログで見ましたよ。」
と若い女性の声がした。
「ありがとう。さっそくだけど、面接に来てくれないかしら。」
「ブログに載っている住所ですか。」
「そうよ、中央区の薬院ね。電車の駅を降りて、歩いて五分かな。」
「わかりました。今から、いいですか。」
夜の七時だ。外は暗くなっている。
「いいわよ。九時ごろから尾行だから、早く来てね。」
「ええ。風のように飛んできます。」
くす、と静花が笑うと電話は切れた。それから十分もすると、事務所のチャイムが鳴った。
「はい、どうぞ。」
と静花が大声で答えると、ドアが開いて清楚な若い女性が立っていた。髪は肩にかかる位、少し長身であるけど胸の膨らみもそれなりにある。スカートの横幅の広さは豊かな尻を想像させた。眼は、つぶっているように細いが、睫毛が長くて女らしい。茶色のスカートに白い上着で足はスニーカーを履いている。
「よく来てくれたわね。探偵助手って厳しいのよ。その代わり、給料はいいけど。そこに座ってよ。」
静花は応接テーブルのそばにある横長のソファを指差した。面接女性は、ふんわりと腰掛けた。静花も応接テーブルをはさんでソファに腰掛けると、
「履歴書を見せて。ありがとう。霞露子(かすみ・つゆこ)さんね。二十歳。若いわね。短大を出てアルバイト・・・今もしてるの?」
「ええ、深夜のコンビ二とかもしています。」
「それなら探偵の仕事には、入りやすいと思うわ。浮気調査は夜が多いのよ。今夜もわたし、行くけどね。」
「徹夜もできます。」
「それは、いいな。あと、女探偵は体を張る事もあるのよ。」
静花は立ち上がると霞露子の背後に回り、露子の上着の上に突き出した二つの乳房を両手で鷲摑みにした。露子は首をひねると、
「あはっ。感じますぅ。」
と悶えた。その露子の顔に自分の顔を静花は近づけてキスした。ヌル、と静花は自分の舌を露子の唇の間から差し込むと、露子の赤い舌と絡め合わせる。露子は眼を閉じて、じっとしている。静花は露子のスカートの中に手を入れて、ショーツの上から露子の割れているスジを指でなぞる。
「いゃぁん。」
露子は口で抵抗したが、両足は大きく広げた。ショーツの上からでも、露子の突起した淫核が静花の指には感じられる。それを捏ね回すと、
「ああん、ぁぁ、ぁぁーん。」
と露子は悶えて、唇を開いた。忘我の表情を静花は見ると、指を露子の淫核の突起にかふさったショーツから手を離して、

sf小説・体験版・未来の出来事57

美神は立ったまま、
「ソープランドの中とは思えないね。ん?あの細長い浴槽がソープランドらしいな。」
和室の部屋の中に洋式の浴槽があるのが目立っていた。
着物姿の撫子は立ち上がり、美神に最接近して、
「お召し物を、お脱がせ致します。」
と云うと、素早い手つきで美神の服を全て脱がせた。下着も脱がせた撫子は又も振袖を上げて口を隠すと、
「大きな男性自身ですわ、お客様の股間のモノ。それに上半身の筋肉美。ボディビルダーみたい。」
とロボットとは思えない知識を見せる。美神は頭に右手を当てると、
「照れるな。まだ勃起していないけど。」
「そうですわ。勃起したら凄いサイズに・・・。」
黒髪に、かんざしを差して顔には、おしろいを塗っている撫子の顔はロボットとは思えない顔だ。美神は、
「君も早く脱げよ。」
「あい。脱ぎまする。」
なでしこは着物の帯を解いた。それだけで彼女は全裸になったのだ。その裸もロボットとは思えない姿だった。
白い肌に乳房が大きく盛り上がり、濃いピンク色の乳首に下半身の股間は闇の深さのような黒い陰毛で覆われている。
美神は触れれば届く距離に居るので即、半勃起する。
女ロボットとの性交は初めての美神だ。
 なでしこの髪型は崩れていなくて、かんざしをハメたままだ。美神は前に進むと撫子の尻を抱いて自分の腰を落とすと又、上げて肉巨砲を彼女の女秘部に突入させた。
 並の人間の女よりも快感を与えてくれる女ロボットなでしこの女性器だ。ただ彼女は声も出さず、顔の表情も変わらない。美神は腰を振りながら、
「やはり君はロボットなので何も感じないんだな。」
と尋ねると、ふふ、撫子は笑い、
「わたし、反応が遅いんです。それに私の快感に、あえぐ顔を見たら、お客さんはスグにイってしまうんですもの。」
「なるほどね。で、そういう風に作られているんだなあ。」
「ええ。製造過程で実験されて数人の男とセックスしました。私の快楽の表情を見た男は即射精したんです。」
確かに撫子の膣は気持ちいい。美神も射精を耐えている。
「それは、そうだろうな。二度目の勃起までは時間が掛かるのが普通だ。体位変換しよう。後ろに君は体を倒して逆立ちしてくれ。」
「あい。やりまする。」
女ロボット撫子は後ろへ体を倒した。
美神は撫子の両方の太ももを両手で抱えて支えてやる。
美神の眼下には二人の結合した部分が丸見えだ。
 撫子は両手を畳の床に付いて逆立ちしている。美神は、
「君はロボットだから頭に血が昇る事は、ないだろ。」
「ええ、セックス中に逆立ちしたのは初めてですわ。そもそも私、オマンコが感じる事なんてないんです。女性器の感覚が脳内で感じられる事が、ないからね。」
「ああー、そうだねー。では僕もロボットのように、感じなくてヤリ続けたら、いいんだが・・・。君の膣内は動き続けていて、いや、もー出そうだ。
そもそも最初から君の膣内はゼリー状の液体が塗られているんだろ。」
逆立ちしたまま撫子は、
「ええ、そうです。一週間に一度はメインテナンス、保守のためメーカーでゼリー状の液体を補充して、もらうの。」
「それにも費用が、かかるな。機械って電気代だけで済むものでは、ないな。」
「わたしが快感の表情になるまでは三十分、男のモノが挿入されている事が必要です。そういう設定になっています。」
「あと少しで三十分だろう。お?」
 撫子の逆立ちした顔が快楽を感じている顔になる。三十分が経過したのだ。
美神は彼女の両脚の付け根にある衝門というツボを押してみたが撫子は、それには感じない。さすがはロボットだ。美神は、
「君はツボを押しても感じないね。」
「ツボですか?何の事でしょう。」
「それは学習させられていないんだな。」
「ええ、知りません。」
「説明が難しい。要するに神経が、つながっていて・・君の女性器が反応する場所。だが人間の女のみ、ツボがある。」
「そうなんですか。何の事やらサッパリ、アッパリ、ロンドンパリ。デモ気持ちいいワー。アアん。」
いくら高機能のロボットとは言え神経やツボは作られていないのだ。
そこで美神はツボを押すのを辞めた。膝頭下の足三里のツボを押しても意味がない訳だ。
 それから十分程経過しても逆立ちしている撫子の快感の表情には、それほど変化はないし人間なら顔が充血してくるはずだが撫子は、それはないのだ。
撫子の太ももも人間ソックリな感触なのだが美神は、
(あー俺はロボットと、やっているんだ)と思うと射精は抑えられる。
つまり冷静になると美神は、
「なでしこ。気持ちいいか。」
と聞いて見ると逆立ちしたまま彼女は、
「気持ちよすぎるー。こんなの初めてー、アッハン。」
と応対した。
実際には人工知能が反応しているだけだ。そう美神は思い、冷静さを保った。
冷静でいられても、やはり撫子の美壺の中は気持ちいい。美神は、
「その態勢から上半身を起こして、僕に抱きついてキスできるか。」
と誘ってみた。撫子は目を見開くと、
「出来ますわよーん。」
と答えて、逆立ちから上半身を起き上がらせて美神に抱きつくと熱湯のようなキスをした。
二人の唇は十五分は結ばれて口と性器の二か所は結合している。その二重の快感に遂に美神は美人機械に男の象徴液を解き放った。
撫子も疑似子宮に白精液を感じて、
「ううーん、いくっ。」
と美声を放ち、首をのけ反らせた。

その店を出た美神は機械と初めて性交した事を福岡市の時流太郎に人の少ない喫茶店でスマートフォンで報告した。
流太郎は、
「それは、いい経験だね。実はサイバーモーメントで美人ロボットを製作中なんだが、テストのために人材が必要なんだ。君、福岡市に戻って美人ロボットとセックスして見る気は、あるかい?」
と美神の耳にスマートフォンから問いかける。
「ええ、あります。自衛隊の方は、大丈夫ですか。」
人のいる喫茶店内なので陸上自衛隊情報第三部隊とは、言えない。
「ああ、七谷一尉は了承済みだよ。中国の女スパイも君は征服したらしいので、サイバーモーメントのモニターになる事は君の全身を前進させる、いい機会らしい。相手は機械だけど東京にあるロボットソープランドの女ロボット、君が今さっき遊んだ女ロボットより高性能らしいんだ。」
「そうなんですか!それでは福岡市に戻ります。」
「うん待っているよ。」
通話は途切れた。
 
 羽田空港から超音速旅客機に乗った美神は福岡の板付空港まで凄い速さで移動できた。
そこから地下に降りて地下鉄に乗ればフレッシュアイランドまで行ける。
流太郎の会社のドアを美神が開けると、中には流太郎一人で美神を見ると立ち上がり、
「やあ!待っていたよ。超音速旅客機で来ると思っていた。」
と話すとドアの中に立っている美神に近づいて行き、
「今からスグにサイバーさんに行こう。もう電話しているんだ。サイバーモーメントに。黒沢社長は待っている。」
と伝えた。
二人はビルの外に出るとタクシーで博多区東那珂のサイバーモーメント株式会社の自社ビルへと向かった。
広大な敷地のサイバーモーメント株式会社の実験棟とも呼ぶべき建物に入ると、そこの主任らしき人物が、
「時さんですね。社長に連絡します。」
と作業着姿で社内電話した。
「黒沢社長、時さんと、もう一人の方が来られています。・・・はい、分かりました。」
と電話を置くと、
「五分以内に黒沢は来ますので、そこの待合室に入って、お待ち下さい。」
白壁の簡素な待合室だった。二人が座ると、しばらくしてドアが開いた。
鼻髭顔の黒沢が背広姿で現れて、
「いよう、時君。それに貴方は美神さんですね?」
と時と美神を見渡して云う。
美神と流太郎は立ち上がり、美神は、
「はい。美神です。」
と答えた。
黒沢は微笑すると、
「実験室に行きましょう。美人ロボットは完成寸前で色々と試験をしていますよ。さあ、行こう。」

 実験室は小さな図書室位の広さだった。
手術台のような所に完成した女ロボットが仰向けに寝ていた。黒沢社長は、
「完成したのだが後一つ、やる事があってね。それが他社は全く、やらない事なんだよ。」
と説明した。
その時、ドアが開いて一人の僧侶らしき男が入って来た。
日本人では、ないらしい。黒沢は丁重な姿勢で、
「おまちしておりました。チェンチェン・パラポロ老師。」
と話すと頭を深く下げる。
老師という割には五十代の若さに見えるパラポロ師は濃い赤色の僧衣を身に着けているから日本の仏教僧では、ないらしい。
パラポロ師の傍らには助手らしき青年が同じ赤色の僧衣を身に着けて持ち運んできた密教法具を手術台に置く。
 パラポロ師は黒沢に頷くと、
「それでは始めます。」
と挨拶した。
それからパラポロ師は手に法具を持ち、読経を開始した。
それは長く続き、三十分は経過した。
読経が終わるとパラポロ師は法具で空中に何かの印を描くと、その法具を女性ロボットに向けた。
それで儀式は終了したらしく、
「これで入魂の儀は終わりました。この女性ロボットには魂が宿ったのです。」
それは何か感動的なものを実験室にいる人々に、もたらした。黒沢は深く頭を下げると、
「有難う御座いました。」
と謝意を述べる。
チェンチェン・パラポロ師は同じく頭を下げると、
「それでは失礼します。」
と助手と共に退室した。
黒沢社長は、
「今の入魂の儀で女ロボットに魂が宿ったんだ。只のロボットではなく人間の女と同じく魂が宿っている。そこで美神君。
この女ロボットとセックスしてもらいたい。」
と話す。
美神は驚いて、
「ええっ?この場でですか?」
黒沢は、
「ああ、この手術台を今、ベッドに変える。」
と云うと手術台に近づき、一つのボタンを押した。すると女ロボットの下からベッドが繰り上がってきてダブルベッドになってしまった。
 流太郎と美神は驚きの眼差しで、ダブルベッドを見つめる。
黒沢は、
「これでダブルベッドになった。美神君。靴を脱いでベッドに上がり、女ロボットの服を脱がせて、いい。」
「はい、それでは。」
と美神は応答すると靴を脱いでベッドに上がった。黒沢は同時に女ロボットのヘソにある電源ボタンを押した。
 途端に美人ロボットは明るい目を開いて、
「まあ、アナタは私の服を脱がせている。」
と美神を見て言う。
美神は手を止めると、
「やあ、こんにちわ。あなたはソープランドに出荷されるんですよ。テストとして僕と性交するんです。あなたを全裸にします。僕もスグ脱ぎますから。」
と中腰で答えた。
「そうなのね。でもワタシ、自分の名前も知らないわ。」
黒沢が、
「君の名前は四季美折(しき・みおり)と私が命名したよ、今。」
と通告した。
美人ロボットは、
「ありがとう。脱がせてくださいな・・あなたの名前は何ですか。」
脱がせる手を再開した美神は、
「美神美男と言います。お、見事な乳房だ。」
素早く服を脱がせたと言っても女ロボットは下着は、つけていない。それで下半身もスグに露わとなった四季美折の股間は黒く荒々しい陰毛で覆われている。
四季美折は、
「ロボットだから恥ずかしくないなー。でもワタシ、前は人間の女性だったような気がします。あ、美神さんって服を着ている時より逞しすぎます。それにパンツを脱いだら、もう半立ち、まるでバナナみたい。」
とベッドに寝そべったまま話した。
美神は本当の意味での自然体に、なっている。黒沢は、
「美折。君は、このロボットに魂を入れられた元はというと人間だった女性だ。だから前世は人間だったんだ。君の思いは正しいんだよ。」
と言ってくれる。
 美神は美折の美裸身に自分の裸体を重ねて、
「キスをするよ、美折。」
四季美折は両眼を、
「さあ、どうぞ。」
美神は深く唇を美折に重ねる。と同時に全勃起したモノを美折の美秘部に全挿入した。
「ああっ。わたしの魂は今、このロボットに宿っているんだわ。でも前世では人間・・・。」
美神美男は腰を振り始める。
黒沢は美神が滑らかに彼のバナナ棒を美折に入れたのを見て満足して、
「そうだ。人間にも魂がある。機械に宿った魂は君が初めてかもしれない。どうだね、美神君のチンコは。」
と問いかけると美折は、
「あああーん。気持ちよすぎます。イクいくチンコで・・びかチンコですぅ。」
と黒沢に答える。黒沢は、
「略してビカチンだな。君の出荷先は新中洲のソープランドになる予定だよ。」
「あがとうございます、ってロボットとしてのワタシが答えてしまいました。新中洲っていうのなら中洲って、あるんでしょう。」
黒沢は、
「そうだよ。フレッシュアイランドの一区画が売れ残っているので、そこを風俗業の許可地にする事が福岡市議会で可決された。そこに日本一、いや世界一のソープランドを作るのさ。資本は我がサイバーモーメント株式会社が出してオーナーとなる。
細かい所は、これから決めて行くけどね。なにしろ我が社は防衛産業で、かなりの儲けを出しているし、公社ではないにしても売れ行きは安定している。金おお余り会社だから。」
と解説してくれた。
美折は、それを聞くと、
「初体験が美神さんで今、チンコ入れてくれています。あっ、あっ。激しいチンコ摩擦だわ。あー、イキそうですっ。」
美神としても人間の美女とヤッテいるような感覚がしている。
美折は美神の背中に両手を回して、
「オマンコ破裂しそうに気持ちいいワっ。ああーん。」
とセックスに没入し始めたようだ。
 それを流太郎と黒沢は静観していたが五分後に美神は夢のように果ててしまった。
魂は人間の女でも体はロボットの四季美折はセックスは五分程度と学習したようだ。それに反して女性経験が豊富な美神美男は本業はAV男優ではなくボディビルのトレーナーなので知人とはいえ二人の男性にセックスを公開した事と五分でイッタ事への羞恥心は、ある。
美神は四季美折の体から離れると座って、
「黒沢社長。早や過ぎました。」
と詫びる。黒沢は右手を左右に振ると、
「いやいや。長く持った方だと思うよ。四季美折の膣内感覚は有名なアダルト女優の名器を徹底的に調べて複合的に、それを再現したモノなんだ。
普通の男なら一分は持たないと思う。」
と説明する。
美神は流太郎の意見を求めるように視線を向けたので、流太郎は、
「僕でも二分は持つかどうかだと思う。」
と意見を開陳した。
黒沢は流太郎に振り向いて、
「時君。君も美折とセックスしてみないか。」
と誘うと流太郎は、
「いえいえ。今、性的状態が不良なんです。」
「そうか。それなら今は、いい。美神君。テストは、これで終了だ。よく頑張ってくれたね。」
と大いに黒沢は美神に労を、ねぎらったのだった。

 フレッシュアイランドの自衛隊近くのマンションに帰った美神美男にスマートフォンが鳴り響いた。
「はい、もしもし。」
「美神さん。李豹豹です。」
「ああ、こんにちわ。」
「青砥のマンションは留守なんですね。」
「ああ、今、福岡にいる。」
「福岡って福岡市?」
「そうさ。」
「青砥には帰らないのですか。」
「いつになるか分からないね。」
「わたしをホッテ置く積もり?」
「そんな事、ないよ。」
「それなら、わたし福岡市に行きます。」
「え?今から?」
「ええ超音速旅客機で行くから迎えに来てください。」
「分かった。迎えに行くよ。」
「お仕事は大丈夫ですか。」
「今日の仕事は終わったから。」
「それでは一時間以内には福岡空港に着きますから。」
「ああ、そうだね。」
「それでは。では。」
李豹豹は美神と結婚するつもりなのだ。
通話を切ると美神は、
(空腹も超音速旅客機なみに来たな)と思い、台所でカップラーメンふたつに熱湯を注いだ。
一分で出来るカップラーメンが新発売なので、早速、ドラッグストアで買って置いていたのだ。
フレッシュアイランドにはドラッグストアとコンビニエンスストアがあるがスーパーマーケットは、ない。
福岡市内ではスーパーマーケットは消滅している。
映画館も随分昔に絶滅した。
 ボディビルダーらしく出来上がったカップラーメン二個を悠々と食べ終わると美神は立ち上がり外出した。
 地下鉄で福岡空港へ行く。国内線のゲートで待っていると目立たない服装の美人、李豹豹が現れた。待っている美神を見つけると李豹豹は駆け寄るように美神に近づき、
「お待たせしましたか、美神さん。」
美神は変装用の眼鏡を掛けている。眼鏡を外していたら李豹豹は美神に気づかなかったかもしれない。
美神は冷静沈着な顔で、
「全然、待たなかった。」
「それは、よかったわ。」
「この近くにラブホールがあるんだ。」
「ええ?行きたいな。そこ。」
「よし。タクシーで行く。」
美神はスカイタクシー乗り場に李豹豹を連れて行く。
福岡空港の近くにはヘリポートとスカイタクシー乗り場がある。
ヘリコプターに乗る人達は少ないがスカイタクシーに乗る人達は、そこそこの人数だ。
でも順番待ちは少ないので美神と李豹豹は、すぐにスカイタクシーに乗れた。
垂直離陸で飛び上がるタクシーの後部座席の美神美男と李豹豹は窓から下を見降ろして絶景を楽しんだ。
福岡空港が眼下に見えて離発着する旅客機も見える。
空港に出入りする人達が蟻のように見えるとヘリタクシーは北東方向に進んだ。
道観のような建物、つまり道教の寺院のような赤い建物が見えた。美神はヘリタクシーの運転手に、
「あの赤い建物の上に着陸してください。」
「あ、あれですね。新しいラブホテル、悦楽院。」
「そう、ヘリタクシーやヘリコプターが着陸できるとネットで紹介されていました。」
「はい、私も初めてですが広いヘリポートなので簡単に着陸出来ます。」
男性運転手は安全に赤い道教寺院の最上部のヘリポートに着陸した。
ヘリタクシーを降りた美神美男と李豹豹は屋根のある受付に行くと志那服というか赤い中国服を着ている中年女性が宝くじの売り場たいな窓口に居る。
そこが、そのラブホテルのフロントだ。
 美神は、
「二人で休憩します。クレジット決済で、いいですね。」
と申し込むと、
受付オバサンは明るい笑顔で、
「はい。今は最上階が空いていますので、お薦めです。下に行くほど安くなりますけど、最上階は窓からの眺めもステキですから。」
と勧めた。美神は、
「それでは、その最上階の部屋を。」
「はい、クレジット決済します。」
美神がクレジットカードを出すと、オバサンが受け取り、端末で決済した。そして、
「鍵はコレ。そこのドアを開けて下に降りるとスグの部屋です。」
二人はドアを開けると目の前のエレベーターで下の最上階へ降りた。
壁は白くて床の絨毯は赤い。目の前の部屋が二人の入る所だ。美神は鍵を入れてドアを開けた。二人が入ると広い窓から遠くに福岡空港が見える。
 壁に赤い道教の祭服が掛かっている。李豹豹は、
「あの赤い服を着ましょう。わたし道教の道士になろうかという夢もあったの。」
と云うと壁の赤い服を取り、身に着けた。その際、上着とスカートを脱いだので白い下着が美神の目に入り、美神は少し勃起して、
「僕も着るよ、赤い服。」
と云うと急いで身に着ける。
 二人の道士が誕生したようだ。
李豹豹は両手を美神を迎え入れるように広げると、
「この服を着たままアナタと交わりたい。」
美神は彼女に近づいて抱きしめると、
「下着も脱いで服を着れば良かったな。」
「あ、そうね。もう一度、やりなおしましょう。」
「そうだ。僕も下着を脱いで服を着る。」
二人は全裸になったが、そこで交わるのを我慢して赤い服を着た。
もう一度抱き合うと美神は李豹豹の赤い服を腰の辺りから捲り上げて彼女の股間を露出させる。
赤と黒の色の対比に美神は即全勃起した。李豹豹は両脚の間隔を広げて立ったのでズッポリと美神のバナナ砲を受け入れる。
サイドテーブルに何故かヘッドフォンが二つ並べてある。その後ろに説明書きが見えた。
このヘッドフォンを装着すると道教道士に脳内は変化します。
李豹豹は、それを目に留めて、
「ああん。あのヘッドフォンを付けて、しましょう。」
と極色っぽく誘った。
「ああ、あれか。脳内が変化する・・よし、このまま歩くよ。」
「いやーん。いきます。」
二人は立ったまま交わった姿勢でサイドテーブルまで移動するとヘッドフォンを頭に着けた。
途端に二人の脳内は変化していき、二人は道教道士の脳になった。
二人の目に見えるものはラブホテルの室内ではなくて自分達は道教寺院内にいると錯覚した。
美神は、
「李豹豹。寺院内でセックスするなんて思わなかったな。」
と云いつつ腰を振る。
「ああん、そうね。導師様に見つかったら、どうしよう。」
「導師様は今、外出中さ。」
「それなら思いっきり突いてっ。」
潤んだ瞳で李豹豹は美神を見つめる。
「ああ。行くぞー。」
猛烈に腰を前後に振る美神に李豹豹は激しく乱れ始める。
 美神脳内は道教の道士になった気分だ。
ここはラブホテルだが、もしかして道教寺院ではないかという気もしてくる。李豹豹も女道士の顔になっていて、それが快感を感じた顔なので美神は一層、興奮してくる。
壁からスピーカーでの音声が、
「動画撮影させてくれたら休憩料金は無料にします。」
と機械音が喋った。
立ちセックスのまま美神は、
「どうする?撮影を許可したら無料で休憩だよ。」
「あああ・・いい。と思うわ。目隠ししてくれたらね。」
美神は壁に向かって、
「動画撮影してもいいけど編集して目隠ししてくれるか。」
壁からは、
「はい、お二人の目隠しは編集時に、します。」
と機械音が答えた。
美神は、
「それなら撮影してもいいよ。」
と壁に話すと、天井から大型カメラが降りて来て二人の近くで静止した。撮影が始まったらしい。
 カメラの前でセックスするのは二人とも初めてだった。というより大部分の人間はカメラの前でセックスは、しないだろう。
赤い道士服を着た二人の立ちセックスは激しくなっていく。
李豹豹は、
「道士服を着たままなので撮影されても、やりやすいわね。ああっ、あん。撮影されながら、するのは初めてだけどかんじちゃうわん。」
と云う。美神は、
「そろそろ体位を変えよう。ダブルベッドに移動だ。」
「分かったわ。交わったまま移動しましょう。」
二人は交接したままベッドへ。
ダブルベッドに二人で登ると美神は、
「君は片足を高く上げて体を反転させてほしい。そうすると立ち後背位になる。」
「分かった。わたし中国で体操も、習ったから体は柔軟なの。やるわ。あん。」
と答えると右足を高く上げて美神の頭の上を超えさせた、都同時に体をひねって美神に背中を向ける。
これを交わったまま行ったので李豹豹は凄い快感を膣内に感じたらしく、
「ああっ。物凄い刺激で快感だったわ。今の体位変換。あ、いい。」
「オレにしても、そうだったな。服を着ているから性交も長持ちできるよ。君が裸なら、もう果てていると思う。」
「道士の服って便利なものね。セックスを長引かせられるのね。あっ、すっごーい快感。」
後ろからズンズコと貫かれる赤い道士服の李豹豹は息を激しく喘がせ始めた。
天井からのカメラは二人に接近したり離れたりしている。
恐らく、それは自動ではなくて他の部屋で操作している何者かが、いるはずだ。
 美神は写されていると思うとヤル気が出てくる。
立ち後背位から美神は李豹豹の耳元に、
「四つん這いになって尻を高く突き上げろ。」
と命じた。
李豹豹は、
「うん、あん、わかった。」
と答えると即座に四つん這いになり、めくれ上がった赤い道士服の尻を高く持ち上げた。
その態勢の李豹豹に、かぶさるように美神も四つん這いになり彼女の耳の穴に自分の舌を入れて舐め回す。
李豹豹は、
「ああーん、感じるーっ。」
と叫ぶと尻を落としそうなほど脱力した。
耳には聴宮というツボがあるのだ。
恋人同士というより二人は夫婦のように、なってきた。
 美神は李豹豹を横向きに寝かせて自分も横になる。彼女の耳を舐めながら尻の道士服を捲り上げて左手を李豹豹のクリトリスに当てて愛撫してやる。
「ああーっ、はあーっ、いやーん。」
と李豹豹は甘く泣くような声を上げた。
すかさず美神は李豹豹の顔を後ろに向けて深く口づけると彼女の唇の中に自分の舌を入れて李豹豹の上の歯茎の中心にある齦交(ぎんこう)というツボを舌で押した。
これで李豹豹は子宮まで感じて身悶えしたのだ。
 そのために美神は快楽の果てに果てたのだった。
 そうすると壁のスピーカーが男の機械音の声で、
「素晴らしかったですよ。今度は風呂で、やってください。もちろん道士服は脱いで。」
と指示してきた。
美神は、
「分かったよ。少しは休憩させてくれ。」
と云うと肉息子を李豹豹の肉娘から外した。
スピーカーは、
「分かりました。焦らないでください。休憩時間は延長していいですから。料金は無料です。」
と楽しそうに云う。
美神はホッとした。李豹豹の顔は快感の余韻がある。美神は、
「休憩したら浴室に行こう。」
李豹豹は目を閉じたまま、
「ええ。行きます。わたしイってしまったけど。うふふ。」
と答える。
美神の脳内に記憶が蘇って来る。
それは彼が中国の道士であったという記憶だ。
同じ寺院に李豹豹の顔の女道士が、いたのだ。
ある祭事で二人は出会う。女道士は男道士の補佐的な存在だ。女道士は美神に、
「わたし李風風(り・ふうふう)です。」
と名乗った、
美神は、
「美・顔顔(び・がんがん)です。」
李風風は美顔顔の鐘を鳴らす手伝いをした。
二人の手が触れ合う。

sf小説・体験版・未来の出来事56

 市民党の議員である官房長官はスイートルームの部屋に入って来た娘子を見ると、
「いい体じゃないか。高級デリバリーヘルス所属なだけの値打ちは、ある。」
と好色そうな視線を向けて話す。
少し距離を置いて立つ娘子。この時、中国人の彼女は日本人女性に変顔していた。
無言の彼女に官房長官は、
「こっちに、おいで。少し勃起している。君の右手で握ってくれたら、すぐに垂直勃起という整合性が取れるよ。」
六十代の男らしい話し声で娘子を呼ぶ。
 娘子は飛ぶように官房長官に近づくと、
「初めまして。それでは握ります。」
「ああ、握りずしは大好きなんだ。」
と涎を垂らしそうな顔になった。
娘子は服を着たまま、パンツの上から少し膨れ上がった股間のモノを右手で握った。
すると官房長官のソレは勢いよく垂直的にビンビンとなったのだ。
「うん、勃起した。遠慮は要らないよ。おれは毎日、数十万円から数百万円の官房機密費を使っているんだ。
君への謝礼も官房機密費から出す。
だから俺のパンツを脱がせてくれ。上の下着は自分で脱ぐ。」
言われた通り、娘子は官房長官のパンツを脱がせた。
ドポン、という感じで官房長官の勃起棒が出現した。
 マスコミにはニコヤカに応対する官房長官で少しは人気のある官房長官だ。その息子棒は逞しくて娘子の股間に射程を定めているようだ。
人気さえあれば選挙に勝てる。それが市民党の党是であり、この官房長官も、そう思っている。
 娘子は立ったまま官房長官の淫茎をシコシコし始めた。官房長官は、
「おいおい、おれは全裸なんだから君も全裸にならないと整合性が取れんじゃないか。」
と呼びかける。
娘子は右手を官房長官の勃起陰茎から手放して、服を脱いだ。ノーブラ、ノーショーツで彼女の白い全裸が現れる。
それを見た官房長官は立ち上がると娘子を抱きしめた。
官房長官の勃起棒は娘子の股間の陰毛に当たる。官房長官は、
「オプションで新車一台の金を出すと本番できるんだろう?」
娘子は黙って頷く。最初から大物を捕まえたのだ。スパイは国家のために自分の身体を投げ出さなければ、いけない。娘子はダブルベッドの上で官房長官に両脚を開いて処女を捧げた。
官房長官は二分で放出して、
「おおっ、すまんな。あまりにも気持ちよくてね。でも、これで今日は、いいよ。」
「ありがとうございます。わたしハンドバッグの中に精力剤の粉薬を持って来ています。それなら二回戦も取れて整合性が取れると思いますわ。」
「そうか。ぜひ飲んでみたいな。」
「ええ、持ってきます。」
全裸の娘子はベッドを離れると丸い尻を振りながらサイドテーブルの自分のハンドバッグの中から精力剤の子袋を取り出して冷蔵庫の近くにあるコップに入れると水道の蛇口をひねって水を、そそいだ。
それをベッドに腰かけている全裸の官房長官に手渡した。
「ありがと。うーん、上手い味だな・・・。」
と話すと官房長官はベッドに仰向けになった。
彼は睡眠薬を飲まされたのだ。
 娘子は自分のハンドバッグのある所へ行き、バッグからデジタルカメラを取り出した。
官房長官は大きなバッグをスイートルームに持って来ていた。それを娘子は開けると中に入っている重要書類を取り出して全てデジタルカメラに撮影した。
それはパソコンに接続すると中国外交部対日工作課長宛てにインターネットで送信できる。
官房長官位では大した秘密書類も持っていないが、とにかく首相の女房役とも言われる地位なので、それなりに面白い内容もあると思われる。
とにかく最初から娘子はスパイとして上々出来な仕事をしたのである。その代償としては処女を喪ったのであるが。
 官房長官が目を覚ました時には部屋の中に娘子は居なかった。デリバリーヘルスのオプション付き代金はスマートフォンのクレジットカード決済で前払いで済ませている。
「あー、よく寝たなあ。百分は過ぎている。あの女は帰っても仕方ないな。精力剤って眠くなるんだろう。」
と呑気なことを一人で呟いた官房長官である。

 娘子は都内にスパイ仲間と暮らしていて、その仲間も女スパイなのだ。彼女は娘子より二歳年上なので二十六歳、容姿端麗で都内を歩くとスカウトマンから声を掛けられるのでサングラスを掛けて帽子を目深に、かぶって歩かなければ、ならなかった。その彼女は李豹豹(り・ひょうひょう)と言う。
 李豹豹に娘子、本名は陳万子は、
「李姉さん。官房長官の重要書類はデジタルカメラに全部撮った。あと他のもあるの。」
「おめでとう。わたしも閣僚を狙っているけど、まだ成功していない。他のモノって?」
「今から手渡すわ。」
「ああ、これね。これで私も仕事できる。シェーシェー(謝謝)。」
翌日、官房長官にメールが届いた。

 拝啓 官房長官殿
昨日のスイートルームに於ける貴殿の性的活動に就きましては逐一、隠しカメラにて記録させていただきました。
つきましては官房機密書類を当方に提出して戴きます。
それに応じられない場合はインターネットにて貴殿のスイートルームでの性的活動を動画形式で公開いたします。
海外のサーバーなのでモザイクやボカシは入れておりません。又、その無修正の状態にて一般的に閲覧できる海外動画共有サイトで公開します。
公開されると後悔しますよ。それを不可とするならば、速やかに当方に内閣官房機密書類を当方に電子メールで圧縮添付して送信しなさい。
返信メールに添付するだけで送信できます。

かしこ

という内容だ。それを見た官房長官は震えあがった。
(昨日のデリヘルとのものだな。まさか盗撮されているとは思わなかった・・・。)
 官房長官は返信メールで
件名 お断りします
 内閣官房機密書類を送信する事は断じて、ありません。

と記載して返信した。

それをスグに受け取った中国外交部の李豹豹は、
「陳さん、官房長官とのセックス動画を公開するわよ。」
「ええ、いいですわ。日本人の今の顔は取りかえれば、いいんですもの。」
と気軽に答えた。
陳万子がホテルのスイートルームのテーブルの上に置いたハンドバッグには隠しカメラが装備されていた。ハンドバッグから盗撮していたのである。
 李豹豹は海外の動画共有サイトに陳万子と官房長官のセックス動画をアップロードした。
 日本の官房長官とホテルのスイートルームでセックス
と題された短い動画が公開された。
反響は物凄くてスグに数千万回は再生された。
ネットニュースにも取り上げられて国会でも官房長官は追及されたのである。
市民党の議員である官房長官は辞任した。

それを知った中国外交部対日工作課の李豹豹と陳万子は快哉を叫ぶ。
官房長官の機密資料は大したものでは、なかったのだ。陳万子の顔は別人の顔に変わっていた。
 そんな彼女も今は日本のスパイとなり、日本紅党の桜見世子を諜報活動する事に、なっている。
 美神美男との交合を満喫するのも諜報活動への促進剤となった。
日本紅党は国会議員は桜見世子だけで衆議院議員である。
 三十路の彼女は男なしの生活を送っていた。紅党本部に男性職員は居たのだが、女子職員が増えるに従って男性職員は退職していったのだ。遂に紅党本部には男性職員は皆無となった。
ひとつの理由は給与の安さに、ある。新共産主義に関心を無くしていったのも男性職員の退職の理由だ。
現在はシングルマザーや高学歴の故に仕事のない女性が紅党本部で働いている。
 陳万子は偽名の谷下澄子を名乗り、ネット雑誌記者だという触れ込みで日本紅党の桜見世子を取材した。
 党首室で桜見世子は、
「ようこそ、谷下さん。」
「初めまして。わたし日本に帰化した中国女性です。中国共産党の国を離れました。もう共産主義は時代遅れだと思いますが桜党首は、その点は、どうなのでしょう?」
桜見は少し顔を、こわばらせると、
「確かに日本には共産主義は根付きませんでした。それは海外の共産主義が日本に合わなかったからなのです。
しかしシングルマザーが日本に増えました。彼女達は今の政治に絶望しています。
我が党の職員も男子職員はゼロとなりましたが、女性党員は増大しています。収入の5パーセントを党費に払っていただくのですが、滞納する党員は一人も、いません。
もう一つは風俗産業に従事する女性党員が増加しました。
 我が党では売春防止法の廃絶を公約の一つにしています。ソープで働く女性も党員の中に大勢いますよ。」
「なるほど、そうなのですか。中国にはソープランドは、ありません。その代り、床屋が風俗を兼ねている場合が、あります。」
桜見世子は目を光らせると、
「それね。それ日本でも、やったらいいのになと思うわ。うちの党員で美容師さんも、いるから提案してみるわよ。うん、ありがとう。」
「美容師の人って高収入なんですよね?」
「そうね、大体、そうみたいよ。」
「それで今の政治に不満でも、あるんですか。」
「市民党の時は誰でも不満だったんじゃないのかしら。今は民民党だから紅党への入党者は減りました。
それでも女性のための社会づくりというスローガンだから今の入党者は女性だけです。」
「わたしも入党したくなりました。」
「乳頭が気になるのは女性だけね。」
「え?」
「いえいえ冗談です。入党はネットからでも出来ますよ。スマートフォンから、いつでも、どうぞ。」
「はい検討します。そういえば日本は人口減少しましたね。アロナワクチンで。」
「そうなんですよ、ウチの党員も、それで減りました。その代り、高収入の女性が多く入党したので党費の歳入は増えたんです。
風俗産業の人達は例外なく高収入ですからね。」
「女性のための政党ですね、日本紅党は。」
「その通りです。谷下澄子さん、入党を待っていますわ。」

 桜見世子は谷下澄子が帰るとスグに党員の美容師に電話する。
「あ、穴野さん、桜見です。穴野さんの美容院は男性も歓迎でしたね。」
三十路女性らしい穴野美容院の店主は、
「ええ、他店との競合が厳しいので格安のカットで男性も来店して、いただいています。」
「それなのよ、穴野さん。美容院の奥に部屋は、ある?」
「ええ、ありますよ。うちは母の自宅と美容室が続いていますから、空き部屋は三つも、ありますね。結構広い家なんですが母は老人ホームに入りまして、父とは離婚しましたので、元々母の相続した母の実家ですから。」
という話だ。
経済評論家にして経済コンサルタントもしている桜見世子は、
「その空き部屋を活用するのよ。従業員の女性は美人でしょ?」
「ええ、二人いますけど美人ですね。」
「その人たち、お金に困っていないかしら?」
「ええ、美容師だけの給与では不満らしいですね?」
「それなら、その人たちにスペシャル・サービスを提供させれば、いいわ。」
「スペシャル・サービスですかあ?」
「そう、性的サービスをさせてあげるのよ。」
「ああ、そういう事ですね。でも大丈夫かしら、党首。」
「スペシャル・サービスA、マッサージ、スペシャル・サービスB、ファッションヘルス、スペシャル・サービスC、本番。
というようにサービスを分ける、ただしファッションヘルスとか本番という用語は使っては駄目ね。それだと風俗営業の届け出が必要になるから。」
「分かりました。上手くやりますよ、桜党首。収入の5パーセントは党費に献金ですもの。」
と美人美容師の店主は全満面の笑顔になった。

 美容室「美へア」では、その日の営業が終わると美人美容師二人を呼んで店主は、
「素晴らしい、お知らせがあります。あなた達は金銭的困難な状態に、なっていますね?」
二人は異唇同語で、
「はい、困っています。」
と答えた。
「それを解決する方法が見つかりました。それは男性客にスペシャル・サービスを提供すれば、いいんです!」
又しても彼女二人は異唇同時に、
「スペシャル・サービスですか?」
と双子の姉妹のように答えた。
二人とも胸と尻が大きくて日本人女性の平均身長よりも少し背が高い。美人店主は微笑むと、
「この店は奥の方で、わたしの家に繋がっています。そこに空き部屋があるので男性客が望むのならスペシャル・サービスを提供してください。
A,B,Cのコースを準備します。性的サービスです。」
ここで美人美容師二人は顔色を変えなかった。一人は、
「それなら副業で、やっています。」
もう一人も、
「わたしも、です。」
と答えた。
美人美容師店主は、
「そうなの。それならコース料金は、わたしが決めるからサービス内容は任意で、お任せします。」
と提案したのだった。

 次の日から美容室「美へア」では男性客は格安カットの他にスペシャル・サービスが、あるのを知った。
金がないので、その店に来ていた男は椅子に座ったまま、
「スペシャル・サービスって何ですか?」
と聞くと美人美容師は、
「性的にサービスさせていただきます。ここではなくて、奥の方にありますよ。」
チョキチョキと男の髪を切りながら答える。
男の目は輝き、
「クレジットカード決済は出来るんでしょ、お姉さん。」
「出来ますよー。今、お金が無くても大丈夫です。」
「それならスペシャル・サービスを、お願いします。」
「ありがとう。カットが終わったら奥に行きましょう。」
という事で三十路程度の男のカットが終わった。
 二人の内の一人の美人美容師は男客を案内する。奥のドアを開けると長い廊下が続いている。その廊下の右側に洋室のドアが見えた。
美人美容師がドアを開けると中はベッドルームだったのだ。  
 白いシーツのダブルベッドが二人を待っていたかのように姿を見せている。美人美容師は、
「コースはA,B,Cと別れています。Cは私と本番できますわ。」
「それって高額なんでしょうね、美容室は格安カットなのに。」
と部屋に入った男は立ったまま聞く。
「普通のソープランドの倍額で構いません。わたし、体に自信あるし。」
部屋の中には何と大浴槽まで設置されていた。ただ、まだ湯水は浴槽に入っていない。
金のなさそうな男は、
「Aは格安ですか?」
と聞いた。
「Aはマッサージだけなのでファミリーレストランのランチ代で出来ます。」
「それなら、それを今日は頼みますよ。美人の貴女が素手でマッサージしてくれるんですね。」
「ええ、やりますわ。ベッドに仰向けになって寝てください。」
「はいはい、すぐに。」
男は服のまま、ダブルベッドに横たわる。男の肩から揉み始めた美人美容師だったが、男の股間に素手を持ってくると丹念に執拗にズボンの上から男の棒を揉み続けたので、遂に三十路男は勃起した。
美人美容師は、
「あら、硬く太く長くなりましたね。」
とズボンの上から男の勃起棒を握ったまま聞いた。
「うん、勃起しましたよ。貴女の素手が柔らかくて気持ちいいから。」
「ふふふ。地球人の硬直したモノを握ったのは初めてヨ。」
「え?なんですか?地球人と聞こえましたけど。」
「あら御免なさい。日本人の間違いでしたね。」
「ははーん、やはり貴女は海外の人なんだ。美貌が日本人離れしていますものね。」
「ありがとう。ヨーロッパから来たんです。国名は日本では、あまり知られていない国ですよ。」
男は焦ったように、
「このまま僕の勃起したモノを握り続けるだけですか?」
「一番重要なモノなんでしょう?地球・・・いえ、日本人男性の。」
「世界中の男性にとって、みんな同じように重要でしょうね。」
「そろそろマッサージは終わりにしようかな。」
「えっ、もう終わりなんですか?」
「Aコースは、こんなものですよ。次に進むためにはBコースの料金が必要です。」
「幾らくらいですか?」
「普通のファッションヘルスの料金の二倍ですねえ。」
「分かりました、払います。クレジット払いで、いいですか。」
「もちろんよ。」
男は股間棒を美人美容師に握られたまま、ズボンのポケットからスマートフォンを取り出して、
「払います、バーコードは何処に、ありますか。」
「わたしの左の胸に貼ってあるでしょ?」
確かに彼女の上着の左胸の上に店のバーコードが貼ってあった。それを決済サイトのカメラで読みとり、金額を美人美容師に聞いて入力、そして見せる。
「はい、それでいいです。決済してください。」
GOODGOODというスマホ決済サイトだ。
 性風俗の決済に良く使われている。
決済手数料の安さは業界一だ。
これでBコースに進む。
まず美人美容師は全裸に、なってくれた。白い裸身は白人女性より白く、形の良い乳房、クビレた腰の下には大きな幅の臀部、股間は黒い恥毛が豊穣として広がっている。
それに彼女の若い女性のフェロモンが寝そべった男の股間棒を限界まで立身させたのだ。
男は、
「素晴らしすぎる、貴女の裸。これほどまでに美しい裸は見た事がない。僕も脱ぎたいです。」
美人美容師は右手の平を男に押し出して、
「同時に裸になると、あなたはCコースに進みますよ。」
「そうですね。それではBコースで、お願いします。」
美人美容師は男の直立棒をズボンから出すと口に含んであげた。
それから彼女の舌で男の鬼頭を舐め回したので、あえなく男は放出して即、萎えた。
彼女は男の液体を口から出してティッシュペーパーで拭くと、
「回復は、どの位で?しますか?」
「最低でも数時間、かかりますよ。」
「Bコースは十分です。でも満足したでしょ。あと五分で終了よ。」
「え?もう、そんなに時間が・・・。美人と居たら時間が経つのが早いな。」
「そうみたいですね。キスして上げるわ。」
全裸美人美容師は尻を、かがめて寝ている男に接吻した。
五分も彼女の唇と舌の絡め合いで男は半勃起する。
 全裸美人美容師は壁の時計を見て唇を外した。
それでBコースは終わりだった。
 半勃起している男は、
「もっと続けたいけど、さすがにクレジットでも、お金は払えません。派遣の仕事だと来月は未定のようなものですから。」
「そうなの。いや実はね、わたし・・・服を着ます。」
美人美容師は手早く下着と上着とスカートを身に着けた。
そして再び口を開いて、
「実は、わたし地球外生命体なの。」
「ええーっ、やっぱり。地球人、とかいう言葉を聞きましたから。」
「つい口が転倒したのよ。ヨーロッパに葉巻型宇宙船で行って、そこでヨーロッパの女性に成りすましたわ。その国は小さな国で公用語は英語だった。そして日本に来て美容師の資格を取ったのですの。」
「素晴らしいですね。貴女の星に行ってみたい。」
「お金がないと地球では不自由するでしょ。」
「ええ、とても不自由です。」
「わたしたちの宇宙船内でも地球の国の紙幣は模造できます。日本の現行紙幣も。」
「それじゃ偽札ですよー。」
「いえ。本物と同じものを作れますから贋札では、ないのよ。本物の日本の紙幣と同じものが作れるから。」
「なるほどー。そういう見方もありますね。」
「だからワタシタチは地球で、お金に不自由しません。ヨーロッパの小さな国の紙幣を葉巻型宇宙船内で発行してね、大量に。
それで、その国の富豪より紙幣を作ったから、富裕な暮らしだったし、ドルに換えて日本に来たんです。葉巻型宇宙船で来たのでは、ないです。」
「わー、いいなー。大富豪なんでしょ、それなら。」
「でも大半は株と仮想通貨に変えたから、現金は普通の生活が出来る程度ヨ。それで美容師になって働いているんだけど、店主の穴野阿袈子(あなの・あけこ)さんが特別サービスを提案した時はスグに賛成したの。
体を張って金稼ぐのも、いいものね。」
「ふーん、そうですか。」
「そうなのよ。地球人じゃなくても体は動かさないと退化するのは同じなの。オマンコも使わないと、いけない。」
「ははー、納得しました。それでCコースも、できる訳ですね。」
「そういう事ね。貴方も稼げば、わたしとCコース出来るから、ね?」
「ソープランドの倍額ですね、Cコースは。」
「あ、言い間違えていたわ。高級ソープの倍額の間違いよ。」「倍額!僕は高級ソープにも行った事が無いんです。」
「それなら、とにかく働こうよ、君。わたし、メテローヌっていう名なの。君は?寝てないで立ち上がって。」
男はベッドから降りて立って、
「僕、灰谷本意太(はいや・ほいた)と言います。」
「よろしい。ここから出て中庭に行くと、珍しいものが待っているから。」
とメテローヌは話した。
廊下の左はガラス戸で、それをメテローヌが開けて降りると、灰谷も続く。
おおーっ!!!そこには葉巻型宇宙船が着陸していたのだ!
メテローヌの服は、いつのまにか宇宙服に変わっていた。
彼女は振り返ると、
「灰谷君、私達の宇宙船に乗って。銀河系を旅して別の太陽系へ行くわ、さあ。」
と呼びかけた。
灰谷本意太は遅れじと葉巻型UFOに乗りこんだ。
メテローヌは、
「運転は船長さんが、してくれます。椅子に座りましょう。」
無重力の状態で椅子が浮かんでいる。
二人は向かい合って宙に浮いた椅子に座った。
メテローヌは、
「私達の星は地球と、よく似ています。KEPLER-1649Cという地球によく似た星と、よく似ています。でも、その星とは別の方角にありますが、地球上では、まだ発見されていません。
だけども私達の星から地球は見えるんです。それで日本が人口が三分の一になった事も分かりました。」
「それは凄い。無重力状態を僕は初めて体験しました。人口的に作り出しているんですね、これは。」
「いいえ違うのよ。もう地球の大気圏外に出ているから無重力状態なんです。」
灰谷は驚きまくった。
「動いたように見えませんでしたけど。」
メテローヌは右手の人差し指を立てて前に出すと、
「この指には指輪がハメてあるけど、そこからアナタにパワーが行きます。眠くなるわよー。」
と宣告した。
光りのモヤのようなものが指輪から出て来て灰谷は眠ってしまった。
灰谷が意識を取り戻した時に見たのは病室に自分がいると思える光景だった。
そこへ自分の目の前に立ったメテローヌの顔が見えると彼女は、
「おはよう。私達の星へ、ようこそ。実は私達の星では男が少なくなってしまったの。それは女が強いから、というのもあるけどね。女の子ばかり生まれて来ても、そうなるわよね。」
「ハイ、そう思います。」
「だから、自然と一夫多妻制になりました。私達の星は地球と違い、一つの大陸しかなくて他は海なんです。」
「それなら一つの国しか・・・。」
「そうなんです。それで建国以来、戦争なんてないんです。だって戦う相手国が、ないんですから。」
「それは平和ですね。」
「そう。だから、この星には軍隊もないし、兵器もない。その分、宇宙船の開発に総力を傾けました。
それで葉巻型宇宙船や円盤型宇宙船も作りました。地球の太陽に立ち寄ってエネルギー補給をしてから地球に行きます。」
「なにか凄いです。」
「それとね、女が多いだけに男の性器を強靭にする医学的手術も可能です。
今、アナタは男性器手術を受けています。自分の股間のモノを見てくださいな。」
「えっ、そんな・・・。」
と絶句しつつ灰谷本意太は自分の股間を見た。
すんごく大きくなっている、まだ平常時なのに。
「本当ですね。これで勃起したら・・・。」
「三十センチだと思うわ。わたしは小柄な方ですから。この星の女性の平均身長は二メートルですので。」
看護師が入って来た。
やはり二メートルある身長だ。灰谷は自分がヘッドフォンを装着していることに気づく。
看護師は灰谷に、
「気分は、どうですか?」
と聞いた。その声はヘッドフォンから聞こえる。
看護師もヘッドフォンたいなものを頭に装着している。
灰谷は、
「え、全くいいです。」
「それは、よかった。手術は十時間も必要でした。灰谷さんも十時間寝ていたんですけど点滴で栄養と男性器増大液を送っていたので、さっき取り外したんです。」
と説明してくれた。
それからメテローヌの方を見ると、
「メテローヌ様。これで灰谷さんには仕事が舞い込みますわ。」
と話すとニッコリとした。看護師の肌は白い。メテローヌは、
「立派な性器は高収入をもたらす、これは地球でも同じなのに気づいている人は少ないみたいね、地球では。」
「そうなんですか。わたしも地球に行ってみたい気がします。」
「地球の女性は身長が低いので、貴女なら目立ちすぎると思う。」
「そうなんですね。地球外生命体だとバレそうです。」
「地球にワタシが行けるのも低身長のためよ。だけど地球の日本では私は高身長なんだけどさ。」
「ええ、分かりました。地球人が来たのは、この灰谷さんが初めてですね。」
「そうなのよ。おかげで地球探査省の大臣から誉められました。おかげで一か月の休暇を貰ったけど、灰谷君を連れて回るとか仕事をさせるとか色々あるし。遊んでいる時間は、ないのよね。」
「この灰谷さんの件は地球探査省が内密にしているし、ワタシも口外を禁じられています。でも時が来れば地球探査省も公開するらしいので、それまでの秘密らしいです。」
「前々から地球の男性に対する需要というものは起こっていましたしね。第十夫人なんて夫とのセックスは年に一度位らしいです。」
看護師は口に手を当てて笑った。
「オホホ。結婚するなら第二夫人までが、いいという話ですね。これは昔かららしいですけど。」
「そうね。わたし、まだ独身よ。看護師さんは?」
「わたしも独身です。ここの院長の第十夫人にならないか、と言われているんですけど、わたしも、まだ若いし。院長は富裕ですけど、それだけでは、と思いますし。」
「そうね。金だけが全てでないのは地球も同じなんだけど。中東以外は地球では重婚を認めていないの。」
「それは・・・あ、お喋りし過ぎました。次の患者を見に行きます。」